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2016.09.23

近代日本美術の煌き! 1983年(昭和58)

Img_0001     上村松篁の‘孔雀’(京近美)

Img     植田正治の‘砂丘モード’

Img_0003         四谷シモンの‘解剖学の少年’(東近美)

小さい頃動物園へ行ったときの楽しみのひとつが羽をばっと広げた孔雀をみることだった。動物学に詳しくないので羽を大きく広げたときは孔雀がどんな状態にあるのかわからない、これは雄が雌に求愛するときの行動?それとも強い相手が現れたときの威嚇行為?

動物園はもう何十年も縁がないので本物の孔雀をみることはまったくない。だが、7年前インドを旅行したときどこかの観光地で孔雀と遭遇した。でもその美しくて長い羽はとじたまま、ガイドは孔雀は蛇を食べるという話をしていたような記憶があるが、はたしてそうだったか。

羽を広げた孔雀をモチーフにした日本画家ですぐ思い浮かぶのは小林古径、杉山寧、そして上村松篁(1902~2001))の3人。どれも目を見張らせる孔雀だが松篁の孔雀は画面から羽の一部がはみ出している。そのため、その部分を想像して孔雀がとても大きく感じられる。

2013年、東京駅ステーションギャラリーで写真家植田正治の回顧展が開催された。写真の話は拙ブログではほとんどとりあげないが、この植田正治にはすぐ嵌った。そして、思った。この写真家は‘写真界のマググリットだ!’と。

シュルレアリスム芸術が好きな人なら‘砂丘モード’はマグリットの絵によくでてくる帽子を被ったマグリットがヒントになっていることはすぐわかるはず。マグリットのシュールな表現が写真界にも生まれているとは思ってもみなかった。だから、植田正治にすごく親近感を覚える。鳥取砂丘でイケメン男性モデルを使ってシュールな状況を生み出す植田の芸術写真、この写真に遭遇させてくれたミューズに深く感謝している。

中学生のころ学校の保健室には体の中がどうなっているのか一目でわかる医療標本人形があった。それは今でも目にこびりついでいる。将来医者になろうと思うものは冷静にみるだろうが、そういうことは思わない大半の生徒にとっては関節人形はちょっと怖い存在だった。そんな記憶がよみがえってくるのが四谷シモン(1944~)の‘解剖学の少年’、東近美ではじめてみたときはドキッとした。ハンス・ベルメールがつくった球体関節人形ほどのシュールさや不気味さはないが、暗い所でこれをみたら足がすくむだろう。

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