« 大リーグ 終盤 PSに進出するのはどのチーム! | トップページ | 近代日本美術の煌き! 1976年(昭和51) その二 »

2016.09.07

近代日本美術の煌き! 1976年(昭和51) その一

Img     小野竹喬の‘奥の細道句抄絵’(京近美)

Img_0001_2     山口華楊の‘木精(こだま)’(山種美)

Img_0002     山本丘人の‘壁夢’(山種美)

画家の最高傑作といわれる作品が絵描き人生のどの時点で生み出されたのかをみてみるとその画家の才能に対していっそう興味がわく。小野竹喬(1889~1979)の作品で最も惹かれている‘奥の細道句抄絵’(10点)が描かれたのは竹喬が87歳のとき。

10点あるうち心に響くのが‘あかあかと日は難面のあきの風’、意匠化された太陽やススキ、雲を軽やかに表現し、真ん中に鮮やかな朱の色面を印象的に配する構図が見事。晩年のマチスが色紙を使って色彩の力を最大限生かした作品を制作したように竹喬は好きな芭蕉の俳句をもてる色彩感覚を発揮して豊かに表現した。まさに天性のカラリストの真骨頂、ここにあり、という感じ。

山口華楊(1899~1984)の代表作‘木精(こだま)’は二度みる機会があった。山に奥深く入っていくとこんな木の生命力を感じる光景に出くわす。描かれているのは北野神社にある樹齢400年の老欅(けやき)の根節。みみずくが低いところにいるのはイメージと合わないが、森の神秘性を象徴的に表していると思うと違和感はない。

山本丘人(1900~1986)には厳しい山や海の光景を骨太に描いたもののほかに女性がメルヘンチックな姿で登場するものがある。髪の長い後ろ姿の女性は紫陽花の向こうに飛んでいく鳥の群れを眺め、右の女性は腰をかがめて下の花をとろうとしている。おもしろいのが二人の間に今大流行の猫がいること。なにか物語を感じる作品である。

|

« 大リーグ 終盤 PSに進出するのはどのチーム! | トップページ | 近代日本美術の煌き! 1976年(昭和51) その二 »

コメント

小野竹喬の『奥の細道句抄絵』の色は、素晴らしいですね。装飾的な画面下半分と、シュールな色づかいの画面上半分。87歳で、こんな作品を描くなんて、感嘆するばかりです。

山口華楊の動物の絵は大好きですが、『木霊』はその中でも一番のお気に入りです。みみずくの頭が光っていて、神秘的であると同時に夢幻的な世界ですね。

山本丘人の絵の中では、山や海を描いたものより女性の人物像を描いたものの方が好きです。『壁夢』は、淡い赤、紫、青で統一された色調がいいですね!

投稿: ケンスケ | 2016.09.08 23:06

to ケンスケさん
竹喬の‘奥の細道句抄絵’は加山又造の‘天の川’
やマチスの晩年の色彩美がダブってきます。
87歳でこの表現ですからスゴすぎます。

丘人は紫を多用してますから品のいい画面になり
ますね。猫はこちらをみて髪の長い女性は顔をみ
せない。こういう構成は想像力を掻き立てますね。

投稿: いづつや | 2016.09.09 00:09

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 近代日本美術の煌き! 1976年(昭和51) その一:

« 大リーグ 終盤 PSに進出するのはどのチーム! | トップページ | 近代日本美術の煌き! 1976年(昭和51) その二 »