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2016.07.05

目を見張らせる近現代アート!

Img     リキテンスタインの‘浴室の女’(1963年)

Img_0001     デルヴォーの‘洞窟の裸婦’(1936年)

Img_0002     リンドナーの‘サンキュー’(1971年)

Img_0003     ファイニンガーの‘背の高い男’(1907年)

アメリカの美術館を何度もまわっていると近現代アートにも目がだんだん慣れてくる。でも、作品を見る機会が多くなったからといって抽象画やオブジェがどれも違和感なく体に入っくるというわけでない。半分くらいは軽くみている。

この鑑賞スタイツがティッセン・ボルネミッサの近現代アートを展示している1階でも大きく変わることはない。お気に入りのア―ティストの前では印象派の名画をみているときのようにアドレナリンがどっと出てくるが、どうもわからないな?というのも多い。

このフロアで最も期待していたのはリキテンスタイン(1923~1997)の‘浴室の女’、まさにアメリカ黄金時代の映画や漫画にでてくる女性をイメージさせる作品、ポップアートというのは若返りの妙薬と似た効果を持っている。ウォーホルやリキテンスタインは音楽におけるビートルズみたいなもの。今は感情の振幅は大きくないほうがいいので絵画とつきあい、あの頃をじわっと懐かしんでいる。

前回デルヴォー(1897~1994)の作品を2点みたが、その一枚が‘洞窟の裸婦’だったか記憶がない。デルヴォーはマグリット同様、お気に入りの画家だからこの絵ははじめてのものだろう。洞窟の中という場面設定がシュールな気分の表れか、鏡に映った女性の顔には冠をかぶせてゴージャスにしているのがおもしろい。

リチャード・リンドナー(1901~1978)はこれまでみたのかはっきりしないア―ティスト、‘サンキュー’の前では思わずひるんだ。こんなインパクトの強い作風なのにメトロポリタンでもMoMAでも遭遇したことがない。ドイツ表現主義をカチッとしてものに整えこれにポップ調を加味した感じ。ちょっと気になってきた。

人物の表現がドイツの画家らしいなと思ったのは別の階でファイニンガー(1871~1956)の‘背の高い男’をみたから。男の背が高いこと!後ろのビルの高さまである。ファイニンガーには漫画チックな人物表現があるが、これが一番ぐっときた。

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コメント

現代美術は苦手な画家が多いのですが、リキテンスタインの明るいポップアートは楽しいですね。いづつやさんは、ビートルズとおっしゃいますが、なるほどとうなずきます! 確かにリキテンスタインの『浴室の女』は、すでに失われた古き良き時代を描いているようですね。

デルヴォ―の『洞窟の裸婦』は、女性が何を想っているのか、と考えてしまいます。鏡は、古典絵画のようにやはり虚栄の象徴なのでしょうか。

ファイニンガーの建物の描き方や明暗、色彩には、惹きつけられます。一方、人物のデフォルメは背景との不調和が目立ちます。現代社会での人間の不安や孤独、それともファイニンガ―はニューヨーク生まれのドイツ系アメリカ人としての精神状態を描いたのか、とも考えてしまいます。

投稿: ケンスケ | 2016.07.07 23:00

to ケンスケさん
リキテンスタインの回顧展に遭遇することを
ずっと願ってますが、なかなか実現しませんので、
今は単品でよしとしています。マリリン・モンロ
ーが笑っているようですね。

ファイニンガーはアメリカへ行くとちょくちょく
みますが、この足長男には参りました。人物のフォ
ルムはドイツ的な表現になってますが都市に生きる
男の心持ちはNYの摩天楼に向かい合うときの気分を
表しているのでしょうか。

投稿: いづつや | 2016.07.08 00:40

意外にも アメリカ美術が、好きな自分に驚いてるワタシです。ヨーロッパの影響を受けた頃のハドソンリヴァー派から始まったアメリカンアートは、魅力あります。その力強い開拓精神で彼らの美術様式を作り上げてしまいました。農村から都会へ・・・。アメリカンアートは成長し続けています。

投稿: Baroque | 2016.07.11 22:43

to Baroqueさん
アメリカの画家で惹かれるグループのひとつが
ハドソンリバー派です。メトロポリタン、ワシン
トンナショナルギャラリー、コーコラン美、ボス
トン美、フィラデルフィア美で目を輝かせてその
雄大な風景画をみました。

ヨーロッパでお目にかかったのはティッセン・ボル
ネミッサしかありません。ですからこの美術館では
大きな満足がえられます。

投稿: いづつや | 2016.07.11 23:28

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