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2016.07.06

サプライズ! ティッセン・ボルネミッサで‘ワイエス展’

Img_0001      ‘遥か彼方に’(1952年)   

Img_0002     ‘シリ’(1970年)

Img     ‘マガの娘’(1966年)

Img_0003     ‘恋人たち’(1981年)

プラドではボス展とラ・トウール展が重なるという幸運に恵まれたが、運の良さはティッセン・ボルネミッサまで続いていた。なんと、ここでアンドリュー・ワイエス(1917~2009)の回顧展(3/1~6/20)が開かれていた!これぞ喜び三段重ね、ミューズに感謝々。

ワイエス展はまったく情報がなく、美術館に近づくと縦書きのバナーに‘WYETH’とある、でもあのワイエスとはむすびつかず北方の画家かな?と思っていた。そして、入館してびっくり仰天、なんと長らく待ち望んでいたワイエスの回顧展だった。こんな幸運があっていいのだろうか、盆と正月に加えクリスマスまで一緒にやってきた。

これは別料金ではなく入館料を払えばみれる。さっそく地下の展示室へ向かった。展示されているのはワイエス作品だけでなく息子のジミーのものも展示されており父子展のかたちをとっている。作品の数は2人あわせて114点(素描も含む)で半分々という感じ。ジミーには関心がないので紹介するのはワイエスのみ。

図録の表紙に使われている‘遥か彼方に’というワイエスが35歳のときに描いた作品がとてもいい。ワイエスというとすぐNYのMoMAにある代表作‘クリスティーナの世界’を思い浮かべるが、この絵でも息を呑んで見てしまうのが膝をかかえて座っている少女が被っている帽子の動物の毛一本々やまわりに生い茂る草々の表現にみられる細やかな筆使い。

女性を描いたものはほかに6点あった。うち裸婦が‘恋人たち’を含めて4点。‘シリ’は背景を部屋の凹凸のある白い壁にして若い女性の上半身だけ描くという構成が決まっている。いかにも金髪の女の子という感じがよくでている。

これに対して‘マガの娘’は小さいころTVでみたアメリカ映画の西部劇に登場するしっかりものの女性を連想する。こういう存在感があり身近に感じられる肖像画はありそうでない。しばらくみていた。

‘恋人たち’はこれがあの世間を驚かせたワイエスの問題作かという感じ。てっきり画像で知っている作品と同じものと思ったが、日本に帰って確認したら脚立のような椅子に座り横をむく裸婦を眩しく照らす陽を部屋のなかに入れる窓の形が違っていた。ワイエスはこの恋人を一体何点描いたのだろうか、そのひとつにめぐりあえたのだから本当についている。

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コメント

ワイエス展もあったのですね!

スーパーリアリズム絵画らしい、緻密極まる描写は、特に『マガの娘』に出ていますね。おっしゃるように19世紀のアメリカにいたようなクリスチャンの品行方正な女性という感じがよく出ています。

ただ個人的には、より絵画的世界を感じさせる『遥か彼方に』の方に惹かれます。『クリスティーナの世界』のように取り残された人物が、何を想っているのかと考えてしまいます。

一昨年、写実絵画を展示している千葉のホキ美術館を訪ねた時のことを思い出しました。

投稿: ケンスケ | 2016.07.08 22:02

to ケンスケさん
王宮でカラヴァッジョの‘サロメ’を見損ねましたが、
ちゃんと替わりがティッセン・ボルネミッサに用意
されてました。画集に載っているいい絵がいくつも
みれましたから、上機嫌でした。

これで図録が3冊、ずっしり思いバッグをもって結構
うろうろしましたから腕が棒のようになりました。

‘遥か彼方に’と‘マガの娘’に魅了されました。こう
いう絵があったのですね。まさに‘犬も歩けば棒に
当たる’、でした。

投稿: いづつや | 2016.07.08 23:32

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