近代日本美術の煌き! 1962年(昭和37) その一
BS2の番組、‘体感! グレートネイチャー’(一カ月に一回)を毎回楽しくみている。先月はニュージーランドの南島で撮影した‘赤いオーロラ’、こういうのをみると自然の絶景を追っかけて旅にでるのもいいなと思う。
だから、北極圏でみられるオーロラをみるツアーが旅行会社から送られてくるパンプレットのなかに入っていると心が動くが、実際にオーロラをみるとなると大変なようだ。防寒具に身をつつみ辛抱強くオーロラが現れるのを待つらしい。寒いのは苦手なので、これは耐えられそうもない。
ニュージーランドで赤いオーロラはみれなくても、赤の絶景は日本でも夕焼けで楽しむことができる。小野竹喬(1889~1979)は茜空の名手、夕焼けを描いたいい作品を何点も残している。そのなかで最も魅せられているのが‘残照’、目に強い印象をあたえるのが手前の木のむこうに広がる赤い色面、炎を連想させ残照の荘厳な雰囲気が青緑色との深いコントラストによって見事に表現されている。
奄美にはまったく縁がないが、田中一村(1908~1977)の描く大きな植物によってこの島のイメージが染みこんでいる。7,8年前千葉市美が田中一村展を開催してくれたおかげで、この画家がとりつかれた奄美の自然の豊かさを感じることができた。記憶に長く残る展覧会のひとつになっている。
横山操(1920~1973)は日本画家とか洋画家とかにわけきれない画家のひとり、1962年に描かれた‘ウォール街’は日本画家の作品とはまったく思えないすごい絵。アメリカやヨーロッパの画家だってこれほどの絵はなかなか描けない。
先月東博の平常展示に前田青邨(1885~1977)のこれまで見たことのない絵が展示してあった。日本で美術館巡りをするときデジカメを持ち歩く習慣がないので記憶に残せなかった。これからはバッグのなかに入れておくことにした。
東近美に青邨の‘石棺’があるが、過去の経験ではあまり平常展にでてこない。10年前岐阜県美で回顧展があったとき、この絵は展示されず次の浜松市美に飾られた。どうしてもみたかったので2ヶ月後にまた出かけた。するとそれから一か月も経たないうちに東近美で出会った。こんなこともある。
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コメント
『ビロウとアカショウビン』、色彩も装飾的な構図もいいですね。奄美大島の田中一村美術館は一度行ってみたいのですが、行きにくい場所なので無理かもしれません。
横山操の『ウォール街』は、具象画なのに抽象画にも見える不思議な作品ですね。東京国立近代美術館で昨年見ました。
前田青邨の『石棺』は、今年の春東京国立近代美術館の常設展で見たばかりです。限定されたモチーフ、色彩が対角線構図と相まって、印象に残りました。
先月東博に出ていた青邨の作品は私も見たのですが、今思い出せません!
投稿: ケンスケ | 2016.07.19 20:59
to ケンスケさん
田中一村が描いた奄美の絵は1点々目を見張らせ
ます。細密な描写は若冲の花鳥画をみているよう
な気分になります。
ウォール街は日本人の画家がよくここまでNYの街を
とらえきったなと感心します。
前田青邨の着想がいいですね。そして斜においた
石棺を上から覗くようにしてみる。考古学の臨場感
が伝わってくるようです。
投稿: いづつや | 2016.07.20 00:58