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2016.06.25

プラドのダブルイベント ‘ラ・トゥール展’!

Img_0002     ‘豆を食べる人々’(17世紀 ベルリン 絵画館)

Img  ‘楽士たちのいさかい’(1625~30年 LA ポール・ゲッティ美)

Img_0001     ‘ヴィエル弾き’(1631~36年 ナント美)

Img_0003     ‘手紙を読む聖ヒエロニムス’(1610~30年 プラド美)

6月5日がマドリッド観光というツアーをチョイスしたおかげで旅の目的だった大ボス展がみれただけでなく、ビッグなオマケにもありつけた。プラドでは2/23から‘ラ・トウール展’が行われており、5/31から最終日の6/12まではボス展との豪華なダブルイベントとなった。

ボス展を存分に楽しんだあと喜び勇んで2階のラ・トウール展の会場にむかった。カラヴァッジョ同様、ぞっこん参っているラ・トウール(1593~1652)、ケンスケさんからお目当ての追っかけ画がでていることを教えてもらったので心がはやる。

作品は全部で31点、2005年西洋美で開催された回顧展のときと違ってすべて真作、模作は一点もない。これほど豪華なラインアップだったとは!ラスト1週間の会期にすべりこめたのだからなんともついている。ミューズに届け物をすることにした。

画集をみて二重丸をつけていた作品が続々と登場する。そのひとつがベルリンでみる予定だった‘豆の食べる人々’、農村で働く人でも都市に生きる人でもものを食べるときの姿というのは変わりない。老夫婦に会話はなく黙々と豆をつまんで口のなかに入れる。食が生きるエネルギーの源。

‘楽士たちのいさかい’がいきなりでてきたのでテンションが一気に上がった。画面左端でわなわなと震えている老女の表情に釘づけになった。こういう日常生活でよくでくわす出来事を高い写実力でリアルに描いたラ・トウール、この画風に200%魅了されている。

これも出品されたのかとちょっと興奮したのがナント美が所蔵する‘ヴィエル弾き’、等身大の大作で目の前の老いたヴィエル弾きの演奏を聴いているよう。左からさす光に照らされ足元の白いソックスと手前に置かれた赤い布がまぶしいくらい光っていたのが印象的。

数多くでていた聖人像のなかで長くみていたのがプラドにある‘手紙を読む聖ヒエロニムス’、思わず手で触ってみたくなったのがレンズを使って読んでいる手紙、その折り目のはいった紙の質感描写が見事、息を呑んでみていた。

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コメント

フランスやアメリカの地方に散らばっているラ・トゥール作品の大半が今回は集まったようですね!

明暗表現、写実表現などでカラヴァッジョと重なるラ・トゥールですが、『豆を食べる人々』や『ヴィエル弾き』には、独自の、人生の底辺にいる人々の哀感も出ているように思います。

おっしゃるようにラ・トゥールの質感描写は、息を呑むようなところがあります。『手紙を読む聖ヒエロニムス』は紙が光に透けていて、ロウソクの光に照らされる肌が描かれている作品と通じる卓越した描写ですね!

投稿: ケンスケ | 2016.06.26 11:52

to ケンスケさん
予想を上回る大ラ・トウール展でした。手元の画集
に載っているもので西洋美に出品されなかったもの
が全部でてきた感じです。6点あるルーヴル蔵は
3点だしてきました。おかげさまでラ・トウールは
済みマークが打てます。

聖人や農民の絵をみてラ・トウールの優れた写実表現
にあらためて感服しました。やはり、腕前は群を抜い
てますね。すごいです。

投稿: いづつや | 2016.06.27 00:08

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