« ご機嫌な風俗画の揃い踏み! | トップページ | 赤の画家 ラ・トゥール! »

2016.06.27

夜の情景 傑作4選!

Img ‘ゆれる炎のあるマグダラのマリア’(1638~40年 ロサンゼルス郡美)

Img_0001_2     ‘鏡の前のマグダラのマリア’(1640年 ワシントンナショナルギャラリー)

Img_0002     ‘大工の聖ヨセフ’(1642年 パリ ルーヴル美)

Img_0004     ‘聖ヨセフの夢’(1640~45年 ナント美)

ラ・トウールの絵というとすぐ思い浮かべるのは夜の闇のなかに輝くろうそくの炎、マグダラのマリアの顔はその光によって浮かび上がり、透かされた幼子キリストや天使の手は静寂につつまれた夜の情景を詩情豊かに表現している。

海外の美術館でめぐりあった名画を日本に帰ってきて感想記にまとめる回数が多くなると、部屋をまわっているときからこれとこれを組み合わせようというイメージが沸いてくる。間違いなく最もいいセレクションと感じたのが
今回の4点。

ラ・トウールはマグダラのマリアを題材にした作品を4点描いているが、出品されていたのは念願の対面が実現した‘ゆれる炎のあるマグダラのマリア’とワシントンのなナショナルギャラリーが所蔵する‘鏡の前のマグダラのマリア’、どちらも静かすぎる夜の情景、心を鎮めてみていた。

‘ゆれる炎’はルーヴルの‘常夜灯のあるマグダラのマリア’とよく似ているが、マグダラのマリアの顔や上半身はルーヴルのものよりろうそくの光に強く照らしている。そのため、こちらのほうが印象が強く残る。一方、光源のろうそくが髑髏の向こうにある‘鏡の前’はマグダラのマリアの横からの姿がとてもいい感じ。この女性が身近に感じられてしょうがない。フランス人のイメージがなく、女優の鶴田真由を連想してしまう。

聖ヨセフを描いた2点はともに日本にやって来た。‘大工の聖ヨセフ’は4,5年前にあったルーヴル美展、そして‘聖ヨセフの夢’は2005年にのラ・トウール展(西洋美)。いつもそのリアルな描写に驚かされるのがろうそくの光に透かされた幼子キリストと天使の手。強い明暗表現のなかでこの部分が目に焼き付いている。この生感覚の表現に言葉を失う。

|

« ご機嫌な風俗画の揃い踏み! | トップページ | 赤の画家 ラ・トゥール! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/65878/63837652

この記事へのトラックバック一覧です: 夜の情景 傑作4選!:

« ご機嫌な風俗画の揃い踏み! | トップページ | 赤の画家 ラ・トゥール! »