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2016.05.10

とても気になる画家、高島野十郎!

Img     ‘御苑の春’(1948年以降 福岡県美)

Img_0001     ‘雨 法隆寺塔’(1965年)

Img_0002     ‘からすうり’(1948年以降)

Img_0004     ‘蝋燭’(1912~1926年 福岡県美)

久しぶりに目黒区美を訪問した。現在、ここでとても気になる画家、高島野十郎(1890~1975)の回顧展(4/9~6/5)が開催されている。

過去この画家の作品をみたの10年前、東芸大美で行われた‘日曜美術館30年展’のときだけ。お目にかかったのは3点ほど、それはドキッとする自画像とラ・トウールがすぐ思い浮か蝋燭を描いた小品、そしてカラヴァッジョの静物画のような驚異の写実力をみせつける‘からすうり’。

それ以来、高島野十郎はずっと気になっていた。回顧展の情報は突然入って来た。場所は目黒区美?普段は縁がないこの美術館は1988年に高島野十郎展を行っていた。だから、この画家を世間に知らしめることに一役買っていたのである。それで2回目の回顧展に合点がいく。

作品の数は140点以上、お蔭で高島野十郎に最接近することができた。‘御苑の春’は大きな樹の存在感と枝の太さがだんだん細くなってもなお写実の密度を保つ粘着的な描写力が強く印象に残る。画面をじっくりみていると加山又造の木々の描き方がダブってきた。

‘雨 法隆寺塔’は東芸大美には出品されなかった作品。広重の‘大はしあたけの夕立’を連想させる構成が鑑賞欲を刺激し続けてきたので、おおげさにいうと立ち尽くしてみていた。この雨の線をこれほど沢山ひくにはかなりの時間がかかり相当な集中力がいる。並みの画家ではとうていこのレベルに到達できない。

またみれて嬉しくてたまらないのが鮮やかな朱が目に焼きつく‘からすうり’、高島の描く果物の絵はどれもその驚くべきリアリズムが心を打つが、そのなかで群をぬいていいのがこのからすうり。この絵をみたら高島野十郎はもう心のなかにずっと居座る。

ラ・トウールのイメージがつきまとう蝋燭の絵、今回高島流の蝋燭が全部で19点も並んでいる。ゆらゆらと揺れる炎を1点々じっくりみていた。6月上旬、プラド美でラ・トウール展をみることになっているが、そのときは高島野十郎の蝋燭を思い出すことだろう。

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