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2016.05.18

近代日本美術の煌き! 1957年(昭和32) その一

Img_0004     加山又造の‘冬’(東近美)

Img_0003     山下清の‘奈良二月堂’

Img          横山操の‘塔’(東近美)

Img_0001     瑛九の‘れいめい’(東近美)

日本画家で誰がお気に入りかはこれまで何度もふれてきたが、そのひとりが加山又造(1927~2004)。この画家とはうまがあう。もっとも惹かれているのが琳派と大和絵をミックスした華麗な画風だが、初期の作品の‘冬’にもぞっこん参っている。

ブリューゲルが好きな方ならこの絵にすぐ反応するにちがいない。そう、あの‘雪中の狩人’が下敷きになっている。又造の解説によると、‘この頃には非常にブリューゲルに惹かれていた。左下の狼は、もう少し多くの群れだったが、何かさわがしい気がして三匹ばかり苦心して消してしまった。そして、盲目の鴉を木に止まらせた’

山下清(1922~1971)のペン画‘奈良二月堂’をみているとゴッホのある絵が重なってくる。それは‘オーヴェルの教会’。山下清は棟方志功同様、ゴッホが好きだったから、知らず知らずのうちに建物の描き方も似てきたのかもしれない。

加山又造と大変親しくしていた横山操(1920~1973)。今年のはじめこの画家の作品で大きな収穫があった。福井県美が所蔵する日本画の名品がどっと横浜そごうで披露され代表作のひとつ‘川’が目の前に現れてくれた。この流れが来年あたり、‘塔’のある東近美で回顧展へと展開すると嬉しいのだが、果たして。

回顧展の開催を強く望んでいるのは横山操だけでない。‘れいめい’を描いた瑛九(1911~1960)も期待し続けている。じつはほかにどんな作品があるのかよく知らない。だから、回顧展にどのくらいの数が集まるのかもイメージできない。天空の星々のきらめきをイメージさせる‘れいめい’はやきものの‘曜変天目茶碗’をみているような気分になる。この絵が生まれる前や後の流れはどうなっているのか、興味はつきない。

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コメント

東京国立近代美術館の常設展で、加山又造の『冬』、滝口操の『塔』、瑛九の『れいめい』を見てきましたが、改めて見ると、瑛九の『れいめい』に一番惹かれるものがあります。色彩がとても美しいですね。抽象画でも、このような作風には魅せられます。

他にも瑛九の作品を何点か見た(どれも似た作風でした)のですが、他の作品に目が行っていたので美術館ではそれほど瑛九を気にとめませんでした。印象を新たにしました。ご紹介ありがとうございます。

 

投稿: ケンスケ | 2016.05.19 22:40

to ケンスケさん
最近は宇宙物語にのめりこんでますから、‘れいめい’
は以前に増してぐっときます。やさしくて密度の
濃い天体絵画ですね。

投稿: いづつや | 2016.05.20 01:30

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