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2016.04.17

近代日本美術の煌き! 1950年(昭和25) その三

Img        東山魁夷の‘道’(東近美)

Img_0003     川端龍子の‘金閣炎上’(東近美)

Img_0001     小林古径の‘壺’(茨城県近美)

テレビ東京の看板番組といえば‘美の巨人たち’と‘何でも鑑定団’、美術番組が局の顔になっているのだから、‘美の巨人たち’は優秀な人物を制作にあたらせているにちがいない。美術が好きというだけではこの人気番組にはかかわれないあろう。どんな経歴なのか一度聞いてみたい。

‘美の巨人たち’を毎週欠かさず見ている人なら、近代日本画でどの画家がよく登場するかはすぐ察しがつくだろう。そう、東山魁夷(1908~1999)。これまで‘夕静寂’、‘年暮る’、‘秋翳(しゅうえい)’、‘道’が今日の一枚となった。‘道’は昨年8月の放送。

これだけ取り上げられと‘東山魁夷物語’がどのように語られてきたかいろいろわかってくる。この画家とは一生付き合っていこうと思っているから、シリーズ化するのは大変ありがたい。‘道’がどこの風景を描いたかは2012年にもBSプレミアムでも詳しく解説していたが、青森県の太平洋側の種差海岸(三陸復興国立公園)。

この絵は遠近法とすぐ結びつく、ずっとのびる道を描くのにこれほどわかりやすい遠近法はない。よくみると道の先端は右に曲がっている。画面全体はかすみがかかったような感じなので道の脇に咲く草花に目がいかないが、意外と細かく緻密に描かれている。こういう名画は年に一度はみておきたい。

川端龍子(1885~1966)の‘金閣炎上’は世の中の動きに敏感な龍子の性格がよく表れている。1950年7月2日、金閣寺は僧侶の放火によって炎上した。このニュースに接し、龍子はすぐこの事件を描くことを決める。見るたびに感動するのが炎の描写、金閣寺を容赦なく燃やしていく紅蓮の炎、そこに使われた金砂子が強く印象に残り映画の映像をみているようだった。

小林古径(1883~1957)の‘壺’は晩年の作品。まず目がいくのは中国の明時代につくられた‘五彩魚藻文壺’に描かれた黄色い鯉、胴体を大きくくねらせて泳ぐ姿が目に心地いい。この大きな存在感のある壺に対して、これを鑑賞している女性はちょっと控えめな感じ。人物と壺がうまくとけあったとても静かな絵。

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