ビッグニュース!フランスにカラヴァッジョの絵があった
‘ホロフェルネスの首を斬るユディット’(1599年 バルベリーニ国立古典美)
フランスからカラヴァッジョ(1571~1610)の絵が住居の屋根裏からでてきたというビッグニュースが飛び込んできた。場所はフランス南西部のトゥールーズ(拡大地図で)、ここに150年くらい眠っていたとのこと。そのため保存状態がとてもいい、2014年に見つかって専門家たちがいろいろ鑑定して真作という確信を得たことで発表された。
描かれているのは‘ホロフェルネスの首を斬るユディット’、画像が鮮明ではないが本物のようにみえる。ローマのバルベリーニ国立古典美に同じ場面を描いたものがあるので、カラヴァッジョは2点仕上げていたことになる。俄然みたくなった。
イタリアのことを教えてもらっているローマ在住のcucciolaさんの記事によるとフランス政府はすぐに国宝に指定したようでそのため国外への持ち出しは禁止されている。こういうビッグネームの作品がでてくるとその価値が気になるところ。美術史家のテュルカン氏は最高で1億2000万ユーロ、150億円くらいの値がつくと予想している。
現在、フランスの美術館あるいは個人が所蔵するカラヴァッジョはルーヴルにある‘聖母の死’と‘女占い師’、‘アロフ・ド・ヴィニャクールの肖像’の3点、さてこの絵をどこの美術館が手にいれるのだろうか。旅行のしやすさからいうとやはりパリでみたいからルーヴルにおさまってくれるのがベスト、さてどうなるか。
| 固定リンク
コメント
フランスで発見された作品がカラヴァッジョの真作なら大変なことだと思います。
ローマの同主題作とは印象が違いますが、制作年が違うとなると違っていてもおかしくないですね。
フランスは、イタリアやアメリカと違い、古典絵画についてはルーヴルに重要作品を集中させていますから、ルーヴルに入る可能性が高いのではないでしょうか。
そうなると見に行きやすいので、ありがたいですね。
投稿: ケンスケ | 2016.04.15 08:03
to ケンスケさん
この絵が発見されて2年経ってますが、その間
カラヴァッジョの専門家たちの意見をいろいろ聞
いてたのでしょうね。国宝扱いにするのは大きな
決断ですから、本物ではないでしょうか。
ルーヴルでみたいですね。
投稿: いづつや | 2016.04.15 23:41
こういう発見があると夢中になってしまい、いろいろネットで読みました。(笑)
新たに発見された作品を真筆とは見ない専門家も多いようです。これから30か月、フランスは国内から出さないで徹底的な調査をするとのことです。
ただカラヴァッジョが二作目の『ユーディット』を描いたのは記録に残っているらしく、1607年に逃亡先のナポリでカラヴァッジョ作品の模写制作者だったフランドルの画家ルイ・フィンソンに売却したらしいです。
今回発見された作品がオリジナルかフィンソンの模写かというのが議論の核心のようです。
真作なら作品を買う財力があるのは、ルーヴルだけだそうですよ。
投稿: ケンスケ | 2016.04.16 08:02
to ケンスケさん
模写専門の画家がどれだけ上手くコピーしたのか、
それともカラヴァッジョが描いた別ヴァージョンの
ユディットだったのか、
詳細な科学調査の結果がどうでるか、気になり
ますね。専門家のなかにこそっと入ってみたいです。
投稿: いづつや | 2016.04.16 23:48