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2016.03.03

カラヴァッジョに嵌ったらローマへ!

Img_0001     ‘洗礼者聖ヨハネ’(1602年 コルシーニ宮国立古典美)

Img     ‘果物籠を持つ少年’(1593~94年 ボルゲーゼ美)

Img_0004     ‘ナルキッソス’(1599年 バルベリーニ宮国立古典美)

Img_0003     ‘女占い師’(1599年 カピトリーノ絵画館)

カラヴァッジョ(1571~1610)の絵画が心にぐさっときた人はローマでカラヴァッジョと会うことを強く夢みるにちがいない。展示室の一角に世界で出会えるカラヴァッジョ作品の案内図が掲げられていた。多くの作品がみれるのはローマ。

ここにあげた4点も普段はローマの美術館に展示されているもの。‘洗礼者聖ヨハネ’は2010年の大回顧展ではじめてお目にかかった。この年の1月にもローマを訪問しており、この絵をみるためコルシーニ宮へ出かけた。ところが、ガイドブックに誤りがあってその日は休館日だった。ガックリきたがこういうことはよくあるので気持ちを切りかえた。

そのリカバリーが予想以上に早かった。運よく5月のカラヴァッジョ展に出品されたので隣に飾られたアメリカのネルソン=アトキンズ美が所蔵する同名の作品と交互にみていた。感心させられるのは若い男の肌が本当に生のままに感じられること。このリアリズムを生み出す突き抜けた技術を神は選ばれた一握りの画家にしか与えない。

ボルゲーゼ美にはカラヴァッジョがなんと6点もある。そのうち2点が2001年日本ではじめて開かれたカラヴァッジョ展に出品された。‘果物籠を持つ少年’がそのときの一枚で今回再来日した。籠の中の果物で思わず手を伸ばしたくなるのがリンゴ。まさに本物のリンゴそのもの。カラヴァッジョの静物画に魅了され続けている。

バルベリーニ宮にある‘ナルキッソス’も2001年にやって来た。ギリシャ神話にでてくるお馴染みの話を聞くだけだとナルシストのイメージは頭のなかにとどまっているが、カラヴァッジョの絵をみるとナルシストの気分というものがゾクッとするほど伝わってくる。

カラヴァッジョの描いた‘女占い師’はルーヴルとローマのカピトリーノ絵画館にある。この絵に刺激を受けてラ・トゥールは同名のタイトルのついた作品や‘クラブのエースを持ついかさま師’を描き上げた。このカラヴァッジョとラ・トゥールのコラボに思いをはせるといつもワクワクし‘風俗画万歳!’と心のなかで叫んでしまう。

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コメント

こんばんは。
昨日、ご教示いただいた葉っぱの水滴を確認しに行ってきました。
見る角度によって油絵の光沢がライトに反射してどれが水滴かよくわかりませんでしたが、ワクワクしながら楽しく鑑賞できました。
マグラダのマリアの涙も確認しました。表現がすごく細かいですね。

こちらに紹介されている4点もお気に入りです。
今日は夜間に行ったのですが、昼間よりも会場内が暗い感じがして、「ナルキッソス」は絵が浮き上がってくるようで劇的でした。
カラヴァッジョの写実力は、感心して見入ってしまいます。とくに「果物籠を持つ少年」の果物は、現代作家の写実絵画を見ているようでした。

投稿: 上野東京ライン | 2016.03.05 02:12

to 上野東京ラインさん
カラヴァッジョの作品にはキリストの物語やギリ
シャ神話を題材にしたものが多いですが、描かれ
ている人物はどこにでもいるようなイタリア人が
エキストラ料をもらってアトリエにやってきた
ような感じなので絵のなかにすっと入っていけます。

カラヴァッジョでもっとも魅力を感じているのは
この人物の生感覚です。風俗画をみるのは大きな
楽しみですのでこういう風俗画仕立ての画風に
釘付けになります。

そして、驚くほどの質感描写がみられる静物画にも
200%参ってます。水滴やガラスのリアルな質感
をみるともうずっとみていたくなります。

投稿: いづつや | 2016.03.05 10:26

カラヴァッジョ展、
いづつやさんのブログで盛り上がってますね。
私は、カラヴァッジョの事はあまり知りませんが、
ブログを拝見してるうちに
展覧会に行きたくなりました。
それに、何故か、御縁がありまして昨秋の観光旅行では
ホテルの近くという事で、かなり必死で捜して
サンタマリアデルポポロ聖堂に行ってきました。
正面祭壇画はカラッチで、左右の側壁が、カラヴァッチョです。
聖パウロの回心と聖ペテロの磔刑でした。

投稿: Baroque | 2016.03.07 16:44

to Baroqueさん
風俗画が好きなのでカラヴァッジョの生の人物
が登場する宗教画は心に響いてきます。奇跡を
おこす神ではなくて人々の悩みを聞いてやる人間
としてキリストはどのように生きたのか、キリスト
教徒ではないですが興味が湧きます。

ポポロ聖堂のカラヴァッジョもぐっときますね。
また、みたいです。

投稿: いづつや | 2016.03.08 01:00

ポポロ聖堂内のもう一つの祭壇は、ラフアエロの設計という事を後で、知りました。ベルニーニの彫刻は意識してみましたが‘ラフアエロは絵’との思い込みがあり、見つける事ができませんでした。ポポロ広場の双子教会は、なんか魅力があり、ローマの持つ余裕に思いを馳せます。

投稿: Baroque | 2016.03.08 23:48

to Baroqueさん
カラヴァッジョとベルニーニのローマをいつか
また楽しもうと思います。そのときポポロ聖堂は
はずせないですね。

教会まわりをするとこの二人に感動し、ヴァチカン
ではミケランジェロとラファエロが目を楽しませ
てくれます。ビバ!ローマですね。

投稿: いづつや | 2016.03.09 01:20

ポポロ聖堂内のラフアエロ設計の礼拝堂はキージ礼拝堂というようです。後に思うに、ラフアエロの絵を必死で捜しても・・・そこにはなかったのですから見つからないのは当たり前デス・・・。
ローマでラフアエロの絵をみるのは、
ロンドンで太陽をみるより 簡単なハズですもの・・・。

投稿: Baroque | 2016.03.10 00:55

to Baroqueさん
ラファエロは建物の設計までやってましたから、
総合芸術家ですね。ミケランジェロもヴァチカン
やカピトリーノの広場にもかかわってます。
このころは才能に恵まれたものはいろんな仕事
を期待されたのでしょうね。今とはちょっと
スケールがちがいます。

投稿: いづつや | 2016.03.10 11:58

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