カラヴァッジョの‘バッカス’で見逃せないもの!
‘拡大図’ワインのフラスコの右下にカラヴァッジョの顔が描かれている?
‘エッケ・ホモ’(1605年 ジェノヴァ ストラーダ・ヌォヴァ美)
待ちに待った‘カラヴァッジョ展’が3/1(火)からはじまる。2日に出動することにしているが、だんだん気分が盛り上がってきた。
今回出品されるカラヴァッジョ(1571~1610)は10点、手元にあるチラシに載っているもののほかにビッグな作品が加わった。フィレンツェのウフィツィ美が所蔵する‘バッカス’とローマのボルゲーゼ美にある‘果物かごを持つ少年’(1593~94年)。‘果物かご’は2001年に行われたカラヴァッジョ展でも展示されたが、‘バッカス’は初来日。
先週、西洋美の前を通ったらこの‘バッカス’が告知板に使われていた。ボッティチェリ展にも名画をいくつも貸し出してくれているウフィッツイ、その気前のよさによって美術館にたいする好感度はさらに高くなった。
‘バッカス’で見逃せないことがある。画面の左に描かれたワインのフラスコにカラヴァッジョの顔が描きこまれているという。そこは右下らしいのだが、、これをみつけようと2010年ローマであった大カラヴァッジョ展のとき単眼鏡も使ってがんばってみたのだが、とらえることができなかった。
こういうのは若い女に見えたり老女に見えたりする錯視画みたいなものだから、わからないときはどうにもならない。じつは隣にイタリアの中学生たちがいて女の先生がフラスコを指さしてしたり顔で解説していた。この絵だけに時間を使えないので焦ったが最後までダメだった。だから、今回はじっくりみてカラヴァッジョをつきとめるつもり。興味のある方は是非確認していただきたい。
はじめてお目にかかる作品で期待しているのはローマの回顧展に出品されなかった‘エッケ・ホモ(この人を見よ)’、ジェノヴァはなかなか縁がないのでとてもありがたい展示。しっかりみようと思う。
| 固定リンク
コメント
『バッカス』のフラスコに描かれているというカラヴァッジョの自画像については、以前から本で読むたびに「いったいどこに顔が?」と、私も腑に落ちませんでした。
今回いづつやさんが載せてくださった画像の中で、フラスコの影の部分に、額を下にしたような顔らしきものがフラスコの反射で映っているようにも見えますが、はっきりとしませんね。
明日行かれるとのこと、初日から大盛況かもしれませんね。私も3日に行って、『バッカス』の前でカラヴァッジョの自画像を確かめてみようと思います。
投稿: ケンスケ | 2016.02.29 19:23
to ケンスケさん
フラスコの画像は大回顧展の図録にアップで載って
いるものですが、ここにカラヴァッジョの顔のこと
は書かれていると思うのですが、イタリア語のため
読めません。
フラスコの影のところに人の顔のようなものがある
ような無いような、判然としません。ずっと引っか
かっていることなのでじっくり確認するつもりです。
投稿: いづつや | 2016.02.29 23:29
はじめまして。
いづつやさんの記事を見て、さっそく初日に気合いを入れて見てきました。
最高でした。
バッカスのワイングラスの右下の影にカラヴァッジョの顔らしきものがくっきり見えました。
作品と解説まですべて読んだのは初めてで、会期中最低5回は行きたいです。(笑)
ありがとうございました。
投稿: 上野東京ライン | 2016.03.01 22:36
to 上野東京ライン
早速行かれましたか!カラヴァッジョが10点も
みれるのですから眼にも体にも力が入りますよね。
バッカスのワイングラスは明日確認しますが、情報
助かります。ありがとうございました。ワクワクし
てます。
投稿: いづつや | 2016.03.01 23:47