« 北陸の美術館にある横山大観! | トップページ | 近代日本美術の煌き! 1934年(昭和9) その二 »

2016.02.08

近代日本美術の煌き! 1934年(昭和9) その一

Img       福田平八郎の‘花菖蒲’(京近美)

Img_0001     小林古径の‘柿’(山種美)

Img_0002_2     川端龍子の‘愛染’(足立美)

Img_0004     冨田渓仙の‘三条大橋’

ワシントンのフリーア美で行われた‘宗達展’には‘松島図屏風’をはじめとする宗達の傑作がずらっと並んだが、最後の展示室に近代に入って琳派のDNAを受け継いだ作品も一緒に公開された。

そのなかで琳派的な装飾美が一際目立っていたのが福田平八郎(1892~1974)の‘花菖蒲’、日本画が好きな10人がこの絵をみるとおそらく全員が尾形光琳の国宝‘燕子花図屏風’を連想するにちがいない。100年後の日本を想像してみる。そして、そのとき世の中に出回っている日本美術の名作が掲載された本はあるとする。

そこでは日本美を象徴するものとして琳派の様式が太い流れを形成し、昭和時代の絵画のところには必ずこの‘花菖蒲’と加山又造の‘千羽鶴’が紹介されているだろう。福田平八郎のこの‘花菖蒲’はそんな風にみている。

小林古径(1883~1957)は柿の絵の名手、わが家でも秋には歯ごたえのいい柿をよく食べる。古径は柿を数点描いているがこの絵がベスト。秋の風情が心に沁みる名作である。

川端龍子(1885~1966)の‘愛染(あいぜん)’は昨年11月に放送されたTV東京の人気番組‘美の巨人たち’で取り上げられたので、日本画ファンはすぐあの絵かと思われるはず。広島にいたころ、この絵を所蔵している安来の足立美までクルマを走らせ、長年の思いを丈をはたした。

この絵は‘昭和の日本画100選’(1989年)に選ばれるほど名画として評判が高いのに、どういうわけか数度あった龍子の回顧展には一度も出品されていない。だから、足立美で対面したことは展覧会鑑賞ではエポック的なできごと。そんなこともあり美の巨人たちで語られた名画誕生物語が腹にストンと落ちた。

冨田渓仙(1879~1936)の‘三条大橋’は横山大観の‘日本橋’とセットで飾られる作品。二つをみくらべるとどうしても渓仙に軍配をあげたくなる。惹きつけられるのは橋の下を流れる川のダイナミックなうねり。そして、遠くの御所と三条大橋が幻想的にからみあっているのがなかなかいい。

|

« 北陸の美術館にある横山大観! | トップページ | 近代日本美術の煌き! 1934年(昭和9) その二 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 近代日本美術の煌き! 1934年(昭和9) その一:

« 北陸の美術館にある横山大観! | トップページ | 近代日本美術の煌き! 1934年(昭和9) その二 »