図録販売で許しがたい対応をする森美術館!
先週の8日、今年最初の展覧会巡りをした。足を運んだのは上野の森美で行われている‘肉筆浮世絵 美の競艶’(1/17まで)と本日終了した‘十三代今右衛門 × 十四代柿右衛門’(日本橋三越)。そして、そのあと昨年11月5日にみた‘村上隆 五百羅漢図展’(森美)の図録を購入するため六本木ヒルズへ向かった。
そこで大変不愉快な目にあった。一階のチケット売り場の横にある案内ブースで12/29にようやく出来上がったという図録を購入したいと伝えると、この女性から信じられないことをいわれた。‘図録は展覧会の入場料1600円を払ってミュージアムショップで手に入れてください!’、図録を買うためだけにわざわざやってきたのに、もう一度チケットを買えという。
これは納得できない。声を荒げると美術館の人間がとんできた。そしてこの女性も同じことをいう。理由はいわないが、彼女たちの考えていることはわかる。図録を売っているミュージアムショップは展覧会をやっている部屋のあとに設けられている。このため図録だけを購入する人をいれると展覧会をみられてしまう。だから、チケットをまた買えというのである。
展覧会をみないで図録だけを購入するのはNGというのは図録が出来上がっている現在は別に問題はない。しかし、この展覧会では通常なら10/31に開幕したときにできているはずの図録が2か月近くもなかったのだから、この間に入館した人たちが図録購入のために来館したときはその対応をしなければいけない。
例えばそういう人がきたら、1階にあるショップで売るとか、それができないのであれば係りの人が横についてくれて上の53階にあるミュージアムショックを案内する。こんなことは当たり前の対応だと思うが、この森という美術館は1600円をまた支払わせようとする。まったくひどい対応で許しがたい!
女性に‘上司を呼んできない’というとようやく男性が現れ、謝罪して‘私がミュージアムショップへご案内します’という。はじめからそういう対応ができていればこちらも怒りはしない。想定外の怒りのクレームのあと待ちぼうけを食らわされた図録が手に入った。
森美の館長は確か南條という人だったが、この人物、館長失格である。図録をちゃんと開幕前に用意するのが当たり前なのに、製作が遅れたことへのお詫びの言葉もなく、余分な地下鉄代を払っていそいそと訪問したのに1600円を払わないと図録を売らないという。不愉快きわまりない。
どこの組織でもトップがダメなところはだいたい社員の対応もなってない。前々から感じていたが森美は森ビルの経営の体質なのか権威主義的でお客のほうに顔がむいていない。今回の対応はその体質丸出し。‘悪事は千里を走る’ということわざをお忘れなく!
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コメント
いづつやさん、始めまして、いつも見させて頂いております。有難うございます。
森美術館の図録販売の事ですが、対応が悪いですね。他の美術館でも図録が出来上がっていない時があります、その時は送って頂きます。私は地方なので(北海道札幌)。話が変わりますが、何年かまえに横浜美術館で束芋の展覧会で映像画面トラブルで見れませんでした。1点2点なら我慢できますが、大半が見れませんでした、出口でチケットを渡されました。え!飛行機代掛けて又くるの?私は気が弱いので、いづつやさんの様に怒れませんでした。
投稿: 越智安治 | 2016.01.12 10:23
いづつやさんのご意見ごもっともです。
私は年間50回以上は国内外の美術館に足を運ぶ美術ファンですが、3階のチケットカウンターの職員の対応でこれまで何回か不愉快な思いをしたことがあります。要は融通が利かず話し方も事務的一辺倒で、客に対するホスピタリティーや親切心の感覚が欠如しているため、こちらの怒りが増幅するということにつきると思います。そういう教育がされているのでしょう。日本の美術館でそのように不愉快な経験をすることは他ではほとんど記憶がありませんので、ここはやはり異常と思います。
一度、美術ファンによる美術館ホスピタリティーのアンケートでもやっていただけるとおもしろいな、と思いました。もちろんダントツのびりとなると思いますが。
投稿: へも | 2016.01.12 20:49
to 越智安治さん
森美の対応にはあきれました。越智さんがみられ
た束芋展をみました。映像がアウトとなると楽し
みは半減しますね。チケットをもらっても札幌
からまた飛んでこれませんよね。お気持ちよく
わかります。
美術館のなかにいる人たちというのは一般企業の
人たちのように顧客満足度を上げるというよう
なことにはとても鈍感です。長いこと美術館を
みていますが、昔からあまり変わりません。
だいたいが保守的でみせてあげているという感覚
です。三井記念美やサントリー美などは展示期間
を細切れにしても平気です。こちらはいい作品を
集めてきたんだから、このモザイク展示で我慢し
てください、という感じです。
私はこういう美術館には愛想をつかしてまして、
期待する美術館にはいれてません。そして、
好きな美術館と長くつきあっていこうと決めて
ます。森美のセレブ気分、権威的な体質はどう
しようもないです。山種美とよく似てます。
投稿: いづつや | 2016.01.12 21:12
いづつやさん、初めまして
今回の森美術館の対応の悪さは、目立つものがあります
図録の発行の遅れと今回の対応
確かに、ミュージアムショップが展覧会の出口付近にあるので、入場料は必要というのもわからないわけじゃないです
でも、図録が展覧会の開始時点での発行が間に合えば、何度も足を運ぶ必要もなかったと思います
それに、図録の発行の遅れの対応として、3階のアート&デザインストアでの取り扱いがあっても良かったと思います
ただ…図録の発行の遅れは森美術館のホームページにも書かれていたと思いました
展覧会に出向くタイミングが変わったかと思いました
それで、森美術館は…美術館なのだろうか?とも思います
年間パスポートを見ていると…東京シティビュー>森美術館の感じがしないでもないです
多くの年間パスポートの所持者がどれくらい森美術館に行きたがっているか…
それは…エレベーターを降りても感じます
東京シティビューの入口には行きやすいけど…森美術館の入口はわかりにくい
森美術館がおまけのようなスタンスである限り、改善されないと思います
例え、とても良い作品であっても…残念な気がします
投稿: 暇な人 | 2016.01.12 22:30
to へもさん
森美の対応には怒り心頭です。この美術館には
まともな神経をもった人間はいないということで
しょうね。森ビルの経営の体質そのままです。
以前からへもさん同様、森美に対する好感度は
よくないのですが、関心の高い村上隆の展覧会
ですからパスするわけにもいきません。
おっしゃるように好感度では最低のランクですね。
今後特別な展覧会でないかぎりここへは足を運ば
ないことにしました。
投稿: いづつや | 2016.01.12 23:35
to 暇な人さん
図録がないときに展覧会をみた人にとっては案内
ブースの後ろにあるショップで図録が手に入るの
が一番いいですよね。
しかし、今は図録が完成しましたから、ここには
置きたくないでしょうね。これから来る人には
展覧会をみてもらって図録を買ってもらいたいで
しょうから。
森美の権威主義的な体質は変わらないでしょうから、
この美術館に対する好感度が今のひどいレベルから
改善されることはないでしょうね。こんな美術館と
はつきあわないほうがいいと思います。
投稿: いづつや | 2016.01.13 00:17