« ワシントンで宗達の‘松島図’と対面! | トップページ | フリーア美のミニ琳派展! »

2015.12.17

心を揺さぶる‘雲龍図屏風’!

Img 俵屋宗達の‘雲龍図屏風’(17世紀前半 ワシントン フリーア美)

Img_0003  光悦・宗達の‘四季草花下絵和歌色紙帖’(17世紀 ベルリン東洋美)

Img_0001     俵屋宗達の‘伊勢物語 布引の滝’(17世紀 ミネアポリス美)    

Img_0002     俵屋宗達派の‘雑木林図屏風’(17世紀 フリーア美)

フリーア美には宗達の作品では‘松島図’のほかに鑑賞欲をとても刺激するのがもう一点ある。それは‘雲龍図屏風’、これも長いこといつかこの目でと思ってきた。‘宗達展’が開催されたお蔭でこの龍もみることができた。

これは宗達の晩年の作といわれている。左右2頭の龍をみていると自然に‘風神雷神図’が思い浮かんでくる。宗達の当然意識したにちがいない。とくに左の龍の足を大きくひろげるポーズはニヤッと笑った雷神の姿を彷彿とさせる。

この迫力に満ちた龍の姿をいっそうパワフルにしているのが龍の下に描かれている波濤。右の龍の横には尾形光琳が描いた‘波濤図’(メトロポリタン美)を思い出させる上から覆いかぶさるようにしてうねる波頭がみられ、左の下にも強風にあいられて荒々しい白波が次から次と生まれている。さらに目をこらすと、波頭には吹き墨により黒の小さな点々がついている。なんという芸の細かさ!これは図版ではわからないのでしっかり目に焼きつけた。水墨はほかにクリーブランド美や東博のコレクションなどが7点くらいあった。

本阿弥光悦の書とのコラボ作品で足がとまったのはベルリン東洋美から出品された‘四季草花下絵和歌色紙帖’、2004年日本橋三越で開催された琳派展に36枚のうちの後半の18枚が展示されたが、今回は36枚全部でている。これは大収穫だった。

宗達とその工房が手がけた‘伊勢物語図色紙’も収穫のひとつ。図録には10点載っているが展示してあったのははじめてお目にかかるミネアポリス美の‘布引の滝’など7点。新規のものが4点もあったのでご機嫌、この色紙は現在60点知られているが、これで35点が目のなかに入った。

展示の後半はフリーア美が所蔵する俵屋宗達派の作品がずらずらっと飾られている。とくに魅了されたのは金地の屏風の大半を緑で占める‘雑木林図’(六曲一双)、右隻(図版)では画面いっぱいに槙、楢などが写実的に描かれているが、左隻では余白を大きくとり左に梢だけが描かれている。この構成がとても現代的で強く印象に残った。

|

« ワシントンで宗達の‘松島図’と対面! | トップページ | フリーア美のミニ琳派展! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 心を揺さぶる‘雲龍図屏風’!:

« ワシントンで宗達の‘松島図’と対面! | トップページ | フリーア美のミニ琳派展! »