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2015.12.30

2015年 感動の展覧会 ベスト10!

Img_0003     俵屋宗達の‘松島図屏風’(17世紀 フリーア美)

Img_0001     マグリットの‘ゴルコンダ’(1953年 メニル・コレクション)

Img_0002     久隅守景の‘鷹狩図屏風’(17世紀)

Img     ‘織部扇面形蓋物’(17世紀初期)

ここ数年一年を通して足を運ぶ展覧会の数は50くらいになっているが、今年はアメリカの美術館巡りを含めて52回だった。このなかから心に残る展覧会を10選んでみた。いつものように順序はつけず開催された順に並んでいる。

★古田織部展        12/30~1/19     銀座松屋

★新印象派展        1/24~3/27      東京都美

★若冲と蕪村展       3/18~5/10      サントリー美

★マグリット展        3/25~6/29     国立新美

★明治ニッポンの美      4/4~5/17      東芸大美

★藤田美の至宝        8/5~9/27      サントリー美

★久隅守景展        10/10~11/29    サントリー美

★宗達展           10/24~1/31    フリーア美

★村上隆 五百羅漢図展    10/31~3/6     森美     

★ラファエロ前派展      12/22~3/6     Bunkamura

昨年、満足度の高い展覧会が多かった西洋絵画、今年は3点しか入ってこなかった。期待していたグエルチーノ展はカラヴァッジョとつい比べてしまうため会場をまわっているうちに関心がしぼんでいった。また、以前ローマのカピトリーニ美で最高傑作をみたことも満足度の低下に影響している。この絵を基準作にしてみると出品作がどれもぐっとこない感じだった。

‘新印象派展’、‘マグリット展’、‘ラファエロ前派展’には追っかけ画が入っていたことがポイントを上げた。展覧会には1点でも気になる作品があると出かけるというのが美術鑑賞の基本姿勢なので、マグリットの‘ゴルコンダ’や昨日紹介したミレイの‘いにしえの夢’がでてくると心は天にも昇るような気になる。

7点入った日本美術関連の展覧会にはそれぞれワクワクさせる作品との出会いがあった。1月の‘古田織部展’に登場した‘織部扇面形蓋物’は一生忘れられない名品。やきものは‘藤田美の至宝’で乾山・光琳の合作‘角皿’を10点全部みれたことも大きな収穫だった。

強い関心を寄せていた‘久隅守景展’も期待通りのラインナップで大きな満足が得られた。とくに視線が釘付けになったのが‘鷹狩図’、‘四季耕作図’同様、守景の風景画には風俗画の楽しさがぎっしりつまっている。

絵画の魅力のひとつに画面の大きさがある。それを見せつけくれたのが村上隆の‘五百羅漢図’、鬼や龍などには造形的におもしろくないところもあるが、主役の五百羅漢像はとてもよく描かている。図録がようやくできたので早めに購入したい。

わが家の今年のハイライトはなんといってもワシントンのフリーア美でみた‘宗達展’、長年の夢だった‘松島図’と‘雲龍図’が一緒にみれて言うことなし。感動の余韻が半年くらい続きそう。

  


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コメント

あけましておめでとうございます。

年明け早々、つかぬ事をいづつやさんにお尋ねしますが、美術ブロガーと言われる主な方々は、皆さんあの「春画展」を見て相応に評価をしているようですね。
いづつやさんはどうでしょうか、見に行かれましたか? 
私は敢えて行かなかったのですが、ひょっとしていづつやさんも私と同じかなと興味があり、お尋ねしました。
が、もし「不躾な質問を」と感じられましたら、すみません、無視されても結構ですので宜しくお願いいたします。

 

投稿: minchou | 2016.01.03 04:11

to minchouさん
あけましておめでとうございます。今年もよろしく
お願いします。

春画展は後半の展覧会プレビューにも入れてます
から、もちろん出かけました。浮世絵に長いこと慣
れ親しんでますから、春画もこのなかに入ってます。
今回はとくに有名な歌麿と北斎の絵がお目当てだっ
たので第一週に行き、目の中におさめました。

こういう絵は一度にあまりたくさんみるものではあ
りませんね。図録ははじめから買う気がなく、使っ
たお金はチケット代と絵葉書2枚だけです。

展覧会としては番外編扱いにしてますから、ランク
入りにはまったくかすりません。話題性のある展覧
会ですので選んでおこうという人もいるでしょうね。
好みは人それぞれです。


投稿: いづつや | 2016.01.03 10:01

早速のご返信をありがとうございます。

個人的に私としては、このように春画を「芸術」のみに曲解し、全く他人の老若男女を一緒くたにして覗き込ませるというようなことがどうも納得できませんでして、しかもそもそも、「世界が先に驚いた」とかでロンドンでの成功という欧米人の評価を日本展開催のためのお墨付きに利用するなんて、未だに日本は自国の独自の美に対してそんなアナクロなことをやっているのかと疑問に感じてました。
それで敢えて出かけて行くことはなかったんですが、しかしホンネを言えば、残念だったなあ、もう見ることはないだろなあ、それとも巡回展の京都まで行こうかなあ、否それでもまあ個人的には「秘すれば美」のままにしておこうか、といったところですね(笑)。じゃまた。

投稿: minchou | 2016.01.03 13:17

to minchouさん
展覧会を見終わったあと、バス停にむかっている
とき東京に出張し会議が終わったので足を運んだと
いう島根県の男性がおられました。

NHKのニュースで春画展のことを知ったそうです。
浮世絵が好きなので春画にも興味をもっていたと
話してました。多くの方が関心をいだいていた
展覧会だったからこそ想定を大きく上回る記録的
な入場者数になったのでしょうね。

投稿: いづつや | 2016.01.04 01:34

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