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2015.11.24

近代日本美術の煌き! 1931年(昭和6) その一

Img_0002     竹久夢二の‘立田姫’(岡山 夢二郷土美)

Img_0003     菊池契月の‘朱唇’(京近美)

Img        小林古径の‘髪’(重文 永青文庫)

Img_0001     中村岳陵の‘婉膩水韻’(静岡県美)

日本画家を図録の数の多さでランキングをつけると横山大観、上村松園、東山魁夷、そして竹久夢二が上位にくる。これは何度も回顧展が開かれているということで画家の人気の高さを表している。

昨年秋、横浜高島屋で竹久夢二(1884~1834)の回顧展が生誕130年を記念して行われた。そのときの出品作は岡山にある夢二郷土美のコレクションンが中心、ここで一番のお気に入りが‘立田姫’。

真っ赤な着物を着た立田姫は首がちっとヘン。どくろ首のようにぐるっとまわってこちら向きになっている。たしかにこの農作物の豊作をつかさどる秋の女神の姿は人間離れしている、でもそれはあまり気にならない。この絵をはじめてみたときすぐイメージしたのは中島みゆき、だからいつもみゆき姫と会っているような気持になる。

菊池契月(1879~1955)の‘朱唇’にも心を奪われている。このちょっと微笑んでいる表情がじつにいい。NHKの大河ドラマに出演しした女優で思い浮かぶのは‘平清盛’があったとき静御前を演じた武井咲ちゃん。

小林古径(1883~1957)の‘髪’を所蔵しているのは永青文庫、画集に必ず載っているような有名な絵にはよくお目にかかれるものとなかなかみる機会がないものがあるが、この‘髪’は後者のほう。だから、まだ2回しか対面してない。髪は女性をイメージするとき大事な要素、そして長い髪は女性の美しさをいっそう引き立てる。この絵をみるたびに髪は女性の命なんだなと思う。

昨年2月、中村岳陵(1890^1969)のドキッとする作品に出会った。それは長い黒髪の女性が裸で川を泳いでいる場面を描いた‘婉膩水韻’、そしてすぐ頭をよぎったのが鏑木清方の人魚の絵。日本画家だからといっていつもおとなしい絵ばかり描いているわけではない。どの画家だって一枚や二枚は普通受けとめられているイメージとはちょっとズレるものがある。

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コメント

中村岳陵の作品は、東京都美術館の『日本美術の祭典』展に出ていましたね。

大変印象に残っています。特定の光源による陰影を使わない日本画だからこその透明感、清澄感溢れる画面にとても惹きつけられます!

小倉遊亀の浴槽の水の描き方も同じですが、陰影がないために水がいたって新鮮に映りますね。

投稿: ケンスケ | 2015.11.26 23:35

to ケンスケさん
裸婦が泳ぐ姿がこんなに心をゆすぶるのはおっしゃ
るとおり、水の描き方がいいからですね。ご指摘の
小倉遊亀の浴槽の絵を思い出しました。

投稿: いづつや | 2015.11.27 00:51

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