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2015.11.05

久隅守景の‘鷹狩図’は風俗画の傑作!

Img_0001      ‘鷹狩図屏風’(部分 17世紀 日東紡績)

Img     ‘四季耕作図屏風’(部分 17世紀)

Img_0003     ‘賀茂競馬・宇治茶摘図屏風’(部分 重文 17世紀 大倉集古館)

Img_0002     ‘許由巣父図屏風’(17世紀 東博)

サントリー美で開催されている‘久隅守景展’は今日から後期の展示、早速みてきた。今回のお目当てはチラシで大変興味をそそられた‘鷹狩図’。手元にある久隅守景に関連する本にこの絵は載っているのだが、色がついてるのはその一部だけ、だから、手に入れたチラシをみて鑑賞欲を強く刺激されていた。

これは八曲一双の大きな屏風、食い入るようにみてしまうのは鷹匠たちが鷹を使って鳥を捕まえる場面、緊迫感があり獲物を追っかけて人、鷹、犬が一体となり機敏に動く様子が濃彩で生き生きと描かれている。鷹とか鷲が鳥をよらえるところを絵のしたものは曽我蕭白と河鍋暁斎の作品が記憶に強く残っているが、蕭白のものは鶴が鷹に襲われている。

このときの鶴はまさに悲鳴をあげて逃げている感じ。それに較べると守景の描いた鶴のあわてぶりはだいぶゆるい、それでも鶴が鷹につかまる場面はあまり見たくない。鶴がこういう状況に陥ることは普通はイメージしないから可哀想という気分が先にたち心が痛む。

後期にも‘四季耕作図’は4点でていた。そのなかで思わず足が止まったのが人々が雨宿りをしているところ、すぐ東博にある英一蝶の絵が頭に浮かんだ。こういうわれわれでもよく遭遇する出来事がでてくると絵に対する親しみがわき画面に体がぐっと寄っていく。

‘賀茂競馬・宇治茶摘図’を久しぶりにみた。競馬はスピード感があり、人馬一体となって疾走する姿がカッコよく美しいのでみんなこのイベントが毎年楽しみだったにちがいない。スタート地点ちかくの柵に子どもがのぼりはしゃいでいるのが印象的。

中国の伝説の高士を描いた‘許由巣父図’にでてくる教訓話は絵画が趣味にならなければインプットされなかったこと。物欲がちょっとあったり上昇志向がふつうにあるくらいでないと生きていけないが、許由と巣父にとってはそれすらとんでもないこと。やはり凡人のほうがいい。

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