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2015.11.15

近代日本美術の煌き! 1927年(昭和2) その二

Img_0002        岡田三郎助の‘あやめの衣’(ポーラ美)

Img     里見勝蔵の‘室内(女)’(東近美)

Img_0001     杉浦非水の‘東洋唯一の地下鉄’(東近美)

肖像画というのは普通正面向きは横向きかは別にして顔は描くもの。ところが女性の場合、その顔を描かないものが例外的にある。日本画では竹内栖鳳(1864~1942)の‘アレ夕立に’、そして洋画では岡田三郎助(1869~1939)の‘あやめの衣’。

日本人画家が描いたものでも西洋画でも女性画をみることに大きな喜びを感じている。だから、顔の表情がわからないというのは興味が半減する。ところが、岡田三郎助の‘あやめの衣’だけは別扱い、洋画家が日本の女性を描いたもので半分日本画をみている気分になるのは三郎助の師、黒田清輝(1866~1924)の代表作‘湖畔’とこの‘あやめの衣’。鏑木清方の美人画とはまたちがった魅力に満ち溢れている。

ご承知のようのこの絵を長く所蔵していたのは福富太郎だが、財政難から手放さざるをえなくなりポーラコレクションに入った。ポーラ美でみたことはないが二度お目にかかる機会があった。4年前横浜そごうの‘藤島武二・岡田三郎助展’で再会しうっとりさせてもらった。

フォーヴィスムのブラマンクに影響をうけた里見勝蔵(1895~1981)はまだ両手くらいしかみていない。そのなかで強烈な印象が残っているのが‘室内(女)’、まさにフォーヴィズム、この裸婦の赤をみるたびに関根正二の‘少年’の赤を思い出す。

美術館をあちことまわるとき頻繁に利用するのが地下鉄、もっとも乗るのは銀座線。日本で最初にできた地下鉄がこの銀座線。昭和2年、開通を告知するポスターを制作したのはポスター画家杉浦非水、到着する電車とホームで待つ乗客たちを透視画法を使って見事に描かれている。パリで活躍したカッサンドルがこれをみたら裸足で逃げるにちがいない。

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