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2015.10.31

近代日本美術の煌き! 1922年(大正11)

Img     岸田劉生の‘二人麗子図’(泉屋博古館分館)

Img_0001     川村蔓舟の‘雨二題’(三の丸尚蔵館) 上が犬山で下が蒲郡

Img_0003     六角紫水の‘蓬莱山蒔絵模造手板’(東芸大美)

岸田劉生(1891~1929)の描いた麗子像シリーズが特異な肖像画として強く記憶に残るのはこの肖像画が成長していく麗子の姿をそのまま描いただけでなく、生の麗子を劉生のいだく美の世界に変容させ架空のイメージを生み出しているから。

‘二人麗子図’はとても興味深い作品で‘麗子微笑’で描かれた麗子が双子として登場し、もうひとりの麗子が‘麗子微笑’の麗子の髪を結っている。劉生はこのアイデアをどうやって思いついたのだろうか。この絵や中国絵画を思わせるニヤッと笑った麗子像をみると劉生が麗子というリアルな存在を飛び越えて絵画の可能性をいろいろ追求していたことがわかる。

三の丸尚蔵館へ足を運ぶと普通の美術書ではあまりお目にかからない画家が描いたとてもいい絵に遭遇することがよくある。三の丸尚蔵館のHPを定点観測しているのはそのため。川村蔓舟(1880~1942)は山元春挙に学んだ風景画家、犬山と蒲郡の風景を描いた‘雨二題’は雨の感じがよく表現された抒情性あふれる作品。

六角紫水(1867~1950)は広島県出身の漆芸家。広島に住んでいたとき県立美術館の一角に常設展示された蒔絵の傑作をよく鑑賞した。‘蓬莱山蒔絵模造手板’は金銀研出蒔絵の高い技術が存分に発揮された名品。本物の法隆寺献納宝物(東博)をみているのとなんら変わらない。

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