« 近代日本美術の煌き! 1902年(明治35) | トップページ | 近代日本美術の煌き! 1904年(明治37) »

2015.09.25

近代日本美術の煌き! 1903年(明治36)

Img_0002     橋本雅邦の‘林間残照図’(駿府博)

Img     川合玉堂の‘日光裏見滝’(岐阜県美)

Img_0003     小堀鞆音の‘義経遇伊勢三郎図’

Img_0001     川之邊一朝ほかの‘菊蒔絵螺鈿飾棚’(三の丸尚蔵館)

明治のころアメリカでも万国博覧会が開催され、1904年にはセントルイスで行われた。このとき評判になった絵画がある。橋本雅邦(1835~1908)の‘林間残照図’、今は静岡の駿府博に所蔵されている。

アメリカ人の心をとらえたのはこの絵に空気遠近法といった西洋画の描き方が使われていたから。雅邦がめざしたのは線を重視する狩野派の伝統のうえに西洋の様式を融合させた新しい日本画、それがよくでているのが真ん中のなにも描かれていない空間。従来の見慣れた山水の表現とは趣がだいぶ異なり、深い精神性を感じさせる山水画に仕上がっている。

雅邦の絵に大きな影響を受けたのが川合玉堂(1873~1957)、‘日光裏見滝’は玉堂が30歳のときの作品。渓斎英泉もこの滝を描いているのですっと入っていける。目を奪われるのは鮮やかな紅葉と滝の水のコントラスト。じっとみていると雅邦の‘白雲紅樹’が自然と重なってくる。

小堀鞆音(1864~1931)の‘義経遇伊勢三郎図’でおっと思うのは動きのある構図、視線はまず左の二人に惹きつけられ、そして逆‘く’をたどるように縁先の伊勢三郎と座敷にいる義経にむかっていく。歴史画を得意とした小堀鞆音は出来事の一瞬をとらえるのが天才的に上手い!

11年の歳月をかけられてつくられた‘菊蒔絵螺鈿飾棚’は六角紫水の図案をもとに川之邊一朝(1830~1910)が蒔絵を仕上げた。一度しかみてないが息を呑んでみるほどの名品だった。こういう卓越した技術が詰め込まれた漆工作品をみるとほかのものがみれなくなる。

|

« 近代日本美術の煌き! 1902年(明治35) | トップページ | 近代日本美術の煌き! 1904年(明治37) »

コメント

こんな裏見もありましたか・・・
いいですね。
でも、ワタシは、面白さで 英泉に軍配!

小堀鞆音の義経もステキ。

いつも、美しい写真は嬉しい事でございます。

投稿: Baroque | 2015.09.27 01:18

to Baroqueさん
玉堂の裏見滝はお気に入りの一枚です。構図がとて
もいいですね。実景をみてこの滝のすばらしさを
なんとか体験しなければと思い続けています。

投稿: いづつや | 2015.09.27 21:30

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 近代日本美術の煌き! 1903年(明治36):

« 近代日本美術の煌き! 1902年(明治35) | トップページ | 近代日本美術の煌き! 1904年(明治37) »