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2015.09.21

近代日本美術の煌き! 1900年(明治33)

Img_0002     菱田春草の‘菊慈童’(飯田市美博)

Img_0003     竹内栖鳳の‘雪中噪雀図’(海の見える杜美)

Img     高村光雲ほかの‘楠木正成像’(皇居外苑)

好きな画家の回顧展をみるため美術館へ出かけるときは心は一段と高揚する。明治以降に活躍した日本画家で一生付き合っていこうと思っているのは6人いる。横山大観、菱田春草、上村松園、鏑木清方、東山魁夷、そして加山又造、そのひとり菱田春草(1874~1911)は昨年の今頃東近美で行われた。

この数年東近美が開催する回顧展は作品の数、質ともに非の打ちどころがないというほど充実している。春草のときも長年追っかけていた作品があそこにもここにもでているという感じ。だから感動袋はパンパンに膨らんだ。画集に必ずでてくる‘菊慈童’にも大きな感動をもらった。

図版では感じられなくて驚いたのは若さを数百年も保ってきた菊慈童が発光体のように輝いていたこと、日本画の色のなかでいつも気をつけてみているのは胡粉の白の強さ、この絵全体が朦朧体で描かれ背景の紅葉などの色は抑えられぼかしがはいっているため、よけいにこの幼い菊慈童の白は際立ってみえる。

同じく東近美で2年前にあったのが竹内栖鳳(1864~1942)の大規模な回顧展。このときもすばらしい内容だった。栖鳳は生き物の絵が格別に上手い。鳥はいうにおよばす、ライオン、兎、狐、猫、犬、蛙、いろいろ出てくる。鳥のなかでは雀をよく描いている。ふりつもった雪をふみしめる六羽の雀、一羽々をよくみるとその向きがみなちがっている。こうして奥行きをつくることをちゃんと計算しているところがすごい。

高村光雲(1852~1934)がつくった木彫作品で‘西郷隆盛’と‘楠木正成’はブロンズになっている。イタリアにある傭兵隊長の像をイメージさせるのが‘楠木正成像’、人馬一体になった見事な造形に目が釘づけになる。

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コメント

最近ヤフオクに凝り始めて、美術の本やDVDをよく購入しています。
近々東近美の図録も購入するつもりです

私も竹内栖鳳展、菱田春草展を大変興味深く見ました。ご紹介の『菊慈童』、『雪中噪雀図』は印象に残っています。

今年の東近美の『片岡球子展』には、いづつやさんは行かれませんでしたか。私は、あまり好きな画家ではないのでパスしたのですが、視野を広げるために行っておけばよかったと後悔しています。

東近美では西洋の画家の回顧展もしますが、やはり日本の画家の回顧展がいいようですね。来年は、誰の回顧展をしてくれるのでしょうか。

投稿: ケンスケ | 2015.10.01 21:24

to ケンスケさん
片岡球子は過去に2回大きな回顧展を体験しまし
たので今回はパスしました。
東近美の回顧展はどれも完璧にいいですね。
来年は安田靫彦です。会期は3/23~5/15、

もうひとつ情報が入ってきました。ご存知かもし
れませんが根津美で来年11/3~12/18に
円山応挙展があります。

投稿: いづつや | 2015.10.02 00:03

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