近代日本美術の煌き! 1887年(明治20)
国内の美術館で狩野芳崖(1828~1888)に最接近できるのは東芸大美、2008年ここで回顧展が開催されたときは所蔵する芳崖作品がどっとでてきた。3点でた風景画のうち息をのんでみてしまうのが1887年に描かれた‘暁霧山水’。
芳崖の山水はどこか洞窟のようなところから外へ出ていくような感じのものが多い。この絵では左がU字の形をした出口のようになっている。その先は大海原、手前のの岩山には三角形の塊がぽんぽんとあり、視線を出口のほうへと誘導する。そして、向こう側の山にかかる霧は木々をつつみこみ左からさしこむ光とともに奥行き感をつくりだす。これは忘れららない一枚。
2年前待望の竹内栖鳳(1864~1942)の大規模な回顧展が東近美で開催された。画集に載っていた作品でいつかこの目でと思っていたものが次々を現われるのでテンションはずっとプラトー状態だった。‘池塘浪静’で目が点になるのは池から跳ね上がった鯉の姿。鯉ってこんなに真上に跳ねる? これが絵画の力、作品は創作だからこういう描き方のほうが鯉が強く印象に残る。
薩摩焼の中興の祖である十二代沈壽官(1835~1906)、この‘錦手松竹鶴図’は代表作のひとつ。白薩摩の素地に金で描いたモチーフのなかでとくに目に心地いいのは鶴の群れ。空に飛んでいる鶴と下の鶴が呼応する構図にとても魅了される。
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