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2015.08.24

近代日本美術の煌き! 1880年(明治13)

Img     小林清親の‘鉄砲打猟師’(千葉市美)

Img_0002           小林永濯の‘七福神’(ボストン美)

Img_0001     高橋由一の‘桜花図’(香川 金刀比羅宮)

小林清親(1847~1915)は作域の広い絵師、歌川広重の‘名所江戸百景’を受け継ぎ光線画とよばれた‘東京名所図’でデビューし、そのあとは風刺画や動物の絵などを描いた。この動物画でもっとも惹かれるのが猫、そしてもう一点密度の濃い絵‘鉄砲打猟師’もとても気になる作品。

猫もこの猟師の絵も浮世絵。視線がむかうのは大きな猛禽、残念そうにしているのはとらえたキツネを下に落としたから。ここばかりに注意を注ぐと右端の鉄砲をもった猟師をつい見逃してしまう。狩野永徳の‘檜図’を連想させる巨木の枝振りと猛禽の鋭い目は一度みたら忘れられない。

‘ダブルインパクト 明治ニッポンの美’(東芸大美)にボストン美から里帰りした日本のなかに異色の絵師のものがふくまれていた。ふだんはほとんどみる機会のない小林永濯(えいたい 1843~1890)の‘七福神’、おもしろいのは本当なら神々が乗った宝船のなかにいなくてはいけないのに、どうしたことか布袋とその従者はおいてきぼりにされている。意表をつく発想と波のリアルな写実表現が強く印象に残る。

ものを本物そっくりに描くことにかけては高橋由一(1828~1894)は誰にも負けない。‘桜花図’では水汲みの手桶に生けられた桜の枝が手前の大きく描かれている。こういう描き方の静物画ですぐ思い浮かべるのはドラクロアとかデ・キリコ、そして日本の岡鹿之助。

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コメント

当時、西洋画を学んだ高橋由一は
‘描けば描く程 日本’ だった。
といわれたそうです。

投稿: Baroque | 2015.08.26 23:39

to Baroqueさん
日本どっぷりの手桶の木の質感がこれほどリアル
に描けるのですから由一の腕前は神業的ですね。
こういう油絵をみますと心がはずみます。

投稿: いづつや | 2015.08.27 00:58

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