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2015.08.29

近代日本美術の煌き! 1885年(明治18)

Img_0001     狩野芳崖の‘谿間雄飛図’(ボストン美)

Img_0002     河鍋暁斎の‘大和美人図屏風’(河鍋暁斎記念美)

Img     小林清親の‘眼を廻す器械’(日本漫画資料館)

今年前半は思い出に残る追っかけ画との遭遇があった。それは4月東芸大美で開催された‘ダブルインパクト 明治ニッポンの美’で突然目の前に現れた。長年いつかこの目でと思っていた狩野芳崖(1828~1888)の‘谿間雄飛図’、こんな傑作がボストン美から里帰りしていたとは!

こういう絵は図版でもぐっとくるが本物はその3倍は惹き込まれる。芳崖は1883年末からフェノロサの指導を受けて画風を一変させる。それまでのガラスの破片が突き刺さったような山水の鋭角的なイメージを薄め余白を大きくとりゆるく曲がる線を効果的に使うことで山々の峻厳さと静かで内省的な情景との融合をはかった。

‘谿間雄飛図’はそのあたらしい試みがうかがえる。視線が集中するのは上空を舞う鷲とそれに呼応してせり出す岩にしっかり足をかけて前方をみつめる鷲の姿。鷲と鷲のあいだの空間がこれまでのような窮屈さがなく段差があったり歪んでみえるので乗り込んだヘリコプターで最接近しこの光景をみている感じになる。

河鍋暁斎(1831~1889)の最高傑作はなんといっても‘大和美人図屏風’、とくに惹かれるのが右の美人。背景に細かく描かれた田園風景や人物についてもついじっくりみてしまう。そして、目をいっそう楽しませてくれるのが着物の紋様、その精緻な描写と赤と黄金の煌く組み合わせが心をとらえて離さない。

鳥獣戯画を描いた古の絵師たちのDNAが入り込んでいると思わせる暁斎の戯画、明治時代この戯画で才能を発揮した人物がもう一人いる。あの光線画で世にでた小林清親(1847~1915)、練馬区美であった回顧展でびっくり仰天したのが‘眼を廻す器械’、このシュールさに200%KOされた。

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