岩佐又兵衛の‘小栗判官絵巻’!
岩佐又兵衛の‘小栗判官絵巻’(第七巻 17世紀 三の丸尚蔵館)
迎賓館で七宝を楽しんだあと向かったのは皇室つながりで三の丸尚蔵館、現在ここで‘絵巻を愉しむーをくり絵巻を中心に’(7/4~8/30)が開かれている。
三の丸尚蔵館へ来るのは久しぶり、前回何をみたのかすぐには思い出せない。定点観測しているHPに岩佐又兵衛(1578~1650)の‘小栗判官絵巻’が登場するとあったので出かけようという気になった。この‘小栗判官絵巻’は全15巻もある長い長い絵巻、じっくりみるのは2004年、千葉市美であった‘岩佐又兵衛展’以来。
絵巻は展示期間の前期後期で巻を替えており、後期の今は第七、十三、十五巻がでている。十三、十五巻は一度みたが、七巻ははじめてお目にかかった。小栗が乗りこなす馬が大きいこと!圧倒的な存在感で階段を駆け登り、傾斜のある建物の屋根を平気で進んでいく。あっけにとられてみていた。
十三巻のこの段は餓鬼姿で熊野をめざす小栗を照手姫が後ろから押している場面、ここは瀬田の唐橋。十五巻は小栗の死後の世界。絵巻の最後の見どころで多くの仏菩薩に供養される場面が描かれている。
展示されている絵巻はほかに祈祷の中で御酸をする姫君の身を案じて主人公が屋根から覗くところがおもしろい‘彦火々出見尊絵巻’、‘住吉物語絵巻’、‘酒呑童子絵巻’などがあった。絵巻は日本美術の華だからいずれも目に力をいれてみた。
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