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2015.07.18

近代日本美術の煌き! 1875年(明治8)

Img_0001     高橋由一の‘花魁図’(重文 東芸大美)

Img         富岡鉄斎の‘三津浜漁市図’(清荒神清澄寺)

Img_0003     十二代沈壽官の‘錦手菊花浮上総飾三足花瓶’

絵画が普通に好きな人に明治時代に活躍した画家を尋ねたら、高橋由一(1828~1894)の名前のほうが黒田清輝より先にでてくるかもしれない。そうおもわせるのは美術の教科書に載っている‘鮭’のインパクトがとても大きいから。

ところが、由一の場合‘鮭’のイメージが突出しすぎてほかの作品はなんだっけ?というところがある。‘花魁図’がさっとでてきてこれは重文指定だよね、なんていう人は相当な絵画好き。この絵を10年くらい前はじめてみたときは正直言ってそれほどぐっとこなかった。

でも、東芸大美へ何度も通うようになり、対面を重ねるにつれこの女性から伝わってくる生感覚の雰囲気が感じられるようになってきた。この女性、花魁という匂いがしない、街を歩けばこういう顔をした女性には何人もでくわす。花魁というイメージが放つゾクッとした色気に惹きつけられるのではなく、まわりを見渡したらすぐみつかるような女性が絵のモデルになっていることに関心がむかっていく。ここには肖像画の神髄がある。

西洋画でも日本画でも村や町に暮らす人々の姿を生き生きと描いた風俗画に大変魅了されている。だから浮世絵同様、富岡鉄斎(1896~1924)の‘三津浜漁市図’を画面の隅から隅までじっとみてしまう。絵のいいところはこういう早朝の漁市をそのときの空気と一緒に伝えてくれること。過去の時代のことをこういう風俗画をみていろいろ想像するのはじつに楽しい。

薩摩焼で神様みたいな存在の十二代沈壽官(1835~1906)のつくったもので最も魅了されているのが‘錦手菊花浮上総飾三足花瓶’、貝殻がくっつけられたように盛り上った菊の装飾は磁力がかなり強く一度みたら忘れられない。

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