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2015.07.23

近代日本美術の煌き! 1876年(明治9)

Img_0001     小林清親の‘東京新大橋雨中図’(渡邉木版美術画舗)

Img     高橋由一の‘江の島図’(神奈川県近美)

Img_0002     河鍋暁斎の‘恵比寿大黒豆撒図’

美術館で働く学芸員にとって名画をあらたに購入して平常展示で披露することも大事な仕事なのだろうが、それにはあまり関心がなく美術館へ足を運ぶのはひとりの作家の作品をどっと集めた回顧展をみるため。ここ数年、関心はとても強いのにまとまった形で作品をみる機会がなかった画家が何人も登場した。

2013年はカイユボット、2014年はバルテュス、シャヴァンヌ、ヴァロットン、ホイッスラー、今年はグエルチーノ、そして日本の画家については2012年は高橋由一、2013年が竹内栖鳳、そして今年は4月に練馬区美で回顧展があった小林清親(1847~1915)、田能村竹田、久隅守景も秋の展示でスタンばっている。

美術の楽しみは才能あふれる画家や彫刻家、陶芸家たちになるべく多く遭遇すること。ところがこれは犬も歩けば棒にあたるというようにはいかない。向こうからやって来てくれるのをひたすら待つだけ。辻に立っていてお目当ての作家と会い頭を下げるようなもの。

小林清親の‘東京新大橋雨中図’に大変魅了されている。はじめてこの絵をみたのはたしか横浜美の平常展示、このとき清親は数点でていたが、この傘をさして川のそばを歩いていく女性の後ろ姿に目が釘づけになった。日本は明治という新しい時代に入り近代国家への道を急ピッチで進んでいくが、人々の心づもりや生活の実態にはまだ江戸の面影が色濃く残っている。広重が描いた‘名所江戸百景’と深くつながっている清親の東京物語。回顧展を体験して清親がいっそう好きになった。

高橋由一(1828~1894)の‘江の島図’をみるたびに頭をよぎるのがフランスの人気観光スポット、モン・サン・ミッシェル、このころの江の島は満潮になるとこの道は海の下に消え島にわかることはできなくなったのだろうか?江の島が強く印象づけられるのは画面が横に長いから。お気に入りの風景画。

ユーモラスな絵を描かせると右にでるものがいない河鍋暁斎(1831~1889)、大黒さんに豆を撒かれて打出の小槌が手に入らず退散せざるをえなくなった赤鬼と青鬼、この光景を後ろでお多福が微笑みながらみている。動きをつくる斜めの構図にも納得。

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