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2015.06.28

期待通りに楽しめる‘フィラデルフィア美浮世絵名品展’!

Img_0001     鈴木春信の‘水売り’(1765年)

Img_0002     ‘綿摘み娘と少年’(1767~70年)

Img     ‘後朝の別れ’(1767~69年)

Img_0004     ‘風流五色墨 咫尺(しせき)’(1768年)

三井記念美で今月の20日からはじまった‘フィラデルフィア美浮世絵名品展’(6/20~8/16)は今年開かれる浮世絵展ではもっとも注目しているもの。‘春信一番 写楽二番’の鈴木春信(1725~1770)の美人画に期待して足を運んだ。

三井記念美ではときどき浮世絵展のいいのをやる、前回楽しんだのがホノルル美の浮世絵コレクション。今回関心が高いのは‘春信一番’とあるようにフィラデルフィア美が所蔵する浮世絵のなかでとくに評価が高い春信。そのすばらしさを2002年に開催された‘鈴木春信展’(山口県美浦上記念館)で実感したので、胸が高まる。

目玉の春信、写楽をふくめて作品の数は全部で150点。これが前期(6/20~7/20)と後期(7/22~8/16)で半分々に振り分けられている。春信は30点もでてくる。だから、後期も当然出動する。13年前萩でみたときはフィラデルフィア美からは9点が里帰りした。このうち7点が今回もやって来た。

‘水売り’は回顧展ではみれなかった作品。これは浦上記念館には巡回せず千葉市美のみの展示だっので絵の前で‘おおっ’と思わず声が出た。男の子が水売りをやっているのが春信流。前期にでている16点のなかで色彩が強い磁力を発していたのが‘綿摘み娘と少年’、座敷の黄色にくらくらした。腰かけている少年は本当に男?どうみても女性。

春信が描く人物は男の子は男とわかるが成人の男子はほとんどが女と同じような姿で登場する。だから、最初は違和感があるが慣れてしまえば、これが春信の浮世絵の個性と割り切ってみれるようになる。

‘後朝の別れ(見立羽衣)’はお気に入りの一枚、一夜を楽しんだ男が朝帰りをするところだが、遊女が男の着物の裾をつかんで引き止めようとしている。それにしても女の手も振り返る男の手もちっちゃいこと。つい中国にあった女性の纏足を連想してしまう。

‘風流五色墨 咫尺’も思わずみとれる絵。視線がまず釘付けになるのが遊女の立ち姿。体の曲がり具合がいかにも遊女的。籠に乗って吉原にやってくる客をみながら、‘今日はお客が多いわね、そろそろスタンばってなくちゃいけないわ’とかなんとか言っているのだろうか。

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