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2015.06.27

圧倒されるドラクロアの‘ライオン狩り’!

Img     ドラクロアの‘ライオン狩り’(1855年)

Img_0002     ラクールの‘ボルドーの港’(1806年) 

Img_0001     ペルジーノの‘王座の聖母子と2聖人’(1510年)

Img_0003     ‘角をもつヴィーナス’(25000年前)

現在、西洋美で開催中の‘ボルドー展’(6/23~9/23)をみてきた。サブタイトルが‘美と陶酔の都へ’、ボルドーの街の歴史を知っている人ならこのキャッチコピーはその通り!となるのかもしれない。これは都市物語をテーマにしたオールラウンドな展覧会、10年くらい前確か千葉市美で‘ミラノ展’があったが、展示品の幅は今回のほうが広いのが特徴。

ボルドーという街の名前をきくとすぐ‘ワインの街’を思い浮かべる。だが、街が大西洋岸にあることはわかっていてもどのあたりかはアバウト。地図で確認するとこの街は北スペインからそう遠くないところにある。パリからはTGVで3時間でつくらしい。

展示会場のまんなかくらいにラクールがボルドーの港の様子を描いた大きな絵が飾ってある。風景画というより港で働く人々やそれをながめている貴族たちが綿密に描かれた風俗画なので、みていて楽しい。ボルドーは19世紀の初頭こんなに活気のある街だった。

今回のお目当てはなんといってもドラクロア(1798~1861)の‘ライオン狩り’、この展覧会の情報が入ってきたときとびあがるほど嬉しかったのがこの絵。絵の存在を知ったのは20数年前のこと。そのとき1870年の火災により一部が破損してしまったという情報もくっついていた。そして、ルドンが焼けるまえ模写したものがあるということも。でも、実際にこの絵がみれるとは思ってもいなかった。

時が流れてその絵が目の前にある。そして、横に展示してあるルドンの模写によって絵の全体像がわかった。もとの絵をみて、災難にはあったが運もずいぶん残っていたなと思った。主役のライオンがかろうじてみれるのは幸いだった。

ドラクロアは動いている人物や動物を描くのはとても上手い。ライオンに爪でひっかかれている人物の横にはひんまがった体が複雑骨折しそうな馬の姿、そして右にいる剣をもっている男の描写がちょっとややこしい。
こういう格好でしゃがんでいる?顔が異常に大きいため、ベラスケスの肖像画に登場する小人をみているような気分になる。ドラクロアが何度となく手がけたライオン狩り、ライオンの強さがいつも目に焼きつく。

じつをいうと今回はこの‘ライオン狩り’の1点買い。だから、ほかの作品(大半はボルドー美の所蔵)はさらさらとみた。そのなかで足がとまったのがペルジーノの‘王座の聖母子と聖ヒエロニムスと聖アウグスティヌス’と25000年前につくられた‘角をもつヴィーナス’。

パリから3時間で着くボルドー、大好きなゴヤもここで亡くなった。いつか訪ねてみたい。

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コメント

開幕翌日に行ってみたら、あまり混んでいなくて、ゆっくり観賞できました。

おっしゃる通り、ドラクロワの『ライオン狩り』一点が際立っていますね。上部が火災で失われてしまったのは残念ですが、残った部分だけでも素晴らしいです。ルーベンスの動物画を思わせますが、強烈な色彩の対比はドラクロワならではですね。

他には、ボルドーの歴史を学べたことが収穫でした。ラクールの絵は、カナレットの影響がうかがえます。

投稿: ケンスケ | 2015.07.03 21:02

to ケンスケさん
ドラクロアの絵が群をぬいて輝いていたので出か
けてよかったなと思いました。感動の袋はひとつ
だけ用意したのですが、ほかにもシャルダンや
ゴヤもありましたから、けっこう楽しめました。

ドラクロアの描く動物画は生の迫力に満ち満ちて
ますね。ライオンの荒々しさに緊張します。

投稿: いづつや | 2015.07.03 23:37

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