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2015.04.29

アートに乾杯! 虹を描いた画家たち(3)

Img_0001  歌川広重の‘名所江戸百景 高輪うしまち’(1857年 太田記念美)

Img_0002  歌川国芳の‘東都名所・するがだい’(1830~36年 ホノルル美)

Img_0003  北斎の‘行徳塩浜より、登戸の干潟を望む’(1804~07年)

Img     小林清親の‘橋場の夕暮’(1880年 静岡県美)

日本の江戸時代や明治時代以降に描かれた絵画で虹をモチーフにしたものをみたのは両手とちょっと。まずは浮世絵版画から。

すぐ虹を思いつくのは歌川広重(1797~1858)が描いた‘名所江戸百景’の一枚‘高輪うしまち’、右手前に牛車がクローズアップで描かれ、その丸い輪と空にかかる半円の虹の形が見事に響き合う。虹を印象付けるためによく考えられた構図、大きい車輪の力を借りて巨大な虹はその存在感をみせつけている感じ。

歌川国芳(1797~1861)の‘東都名所・するがだい’も虹を描いた傑作。雨上がり突然姿を現した虹を侍と従者が眩しそうに眺めている。美しい虹に思わず見惚れるのは江戸時代も今もかわりない。自然の風景を愛する日本人の心がこの絵によく現れている。

葛飾北斎(1760~1849)にも虹を描いた絵がひとつある。‘行徳塩浜より、登戸の干潟を望む’、虹が描かれているのはこの初刷りだけ、後摺りでは消えている。勝手な想像だが、虹はしっかり半円に描かなくては虹らしくない。そうするとこの形と塩田や陰影をつけた段丘部分などの形がどうも画面のなかでとけあわない。だから、虹は消すことにしたのだろう。

記憶に新しい小林清親(1847~1915)の風景版画にもいい虹の絵がある。感想記でもとりあげた‘橋場の夕暮’、真ん中に描かれた虹は全体のごくわずかな部分だが、この垂直的にのびていく描写によってこの虹が相当大きことを想像させる。そして、横に広がる水面、川舟に乗っている人たちと一緒にこの虹を眺めている気分になるのがとてもいい。

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