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2015.04.30

アートに乾杯! 虹を描いた画家たち(4)

Img_0001     川合玉堂の‘雨後’(1924年 宮内庁)

Img     菱田春草の‘雨後’(1902年 新潟市 敦井美)

Img_0002           横山大観の‘雨後’(1911年 伊豆市)

Img_0004     岩澤重夫の‘虹(天地創造)’(1977年)

明治時代以降でみると3人の画家が‘雨後’というタイトルで虹を描いている。川合玉堂(1873~1957)、菱田春草(1874~1911)、そして横山大観(1868~1958)。

最も心を打たれるのが川合玉堂、過去に大きな回顧展を3度体験したがこの宮内庁にある虹の絵の前ではいつも息を呑んでみてしまう。こういう雨上がりの山の風景のなかに出現する虹と実際に遭遇したら、虹の美しさが目に沁みるにちがいない。虹は全体をみせるのでなく左の部分のみ、まわりの木々や岩とうまく融合させる構図はコンスタブルの作品を思わせる。

菱田春草の虹は中国の嶮しい山々のイメージ、細長く切り立った岩と岩の間からでてきた虹は向こうの岩とをつなぐ太鼓橋のよう。中国でこういう光景をみてみたいと10年くらい前は思っていたが、この桃源郷のような場所までたどり着くまでが大変だということを知り、今はもう山水画をみるだけでいいという心境になっている。

人物が出てくる大観の虹はよくみると赤と青の順序が逆になっている。橋の上から振り返って虹をながめる人物や馬は輪郭をとって描いているが虹は朦朧体風に表現している。もやっとした空気のなかにできる虹がモチーフだから、大観にとって青と赤のどっちが外側かはどうでもいいのだろう。

岩澤重夫(1927~2009)は大分県日田市出身の日本画家、5年前あった回顧展でこのすばらしい虹の絵に出くわした。虹という光の現象に最接近している今、こうして絵画化された虹をいろいろみるとこの画家の才能の高さに感服させられる。

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コメント

絹谷先生の個展を 三越(日本橋・4月14日まで)で
拝見しました。素晴らしたったわ。太陽や日本やイタリアを愛してるお作品でした。

投稿: Baroque | 2015.05.08 14:02

to Baroqueさん
絹谷さんの個展を三越でやってましたか、うかつに
もノータッチでした。惜しいことをしました。

絹谷さんは最近涙もろくなられましたね。もともと
人情家ですが、年をとり仏像など日本の画題を取り
上げることが多くなってきたからでしょうか。

投稿: いづつや | 2015.05.13 22:30

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