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2015.03.04

ズームアップ 名作の響き合い! 1991年

Img     ロバート・ゴーバーの‘無題’(NY MoMA)

Img_0004     チリーダの‘北斎へのオマージュのためのマケット’

Img_0002     ザオ・ウーキーの‘モネに捧ぐ’(部分)

Img_0001     ウングワレーの‘カーメ 夏のアウェリェⅠ’

現代アートの作品をみたとき時間があまりたたないのにすっと記憶から消えるものとそれとは逆に長く心に刻まれるものがある。2004年森美で開催された‘モダンってなに?’には後者にはいる作品がふたつあった。

このシリーズの‘1989年’でとりあげたブルース・ナウマンの‘吊るされた頭部’とロバート・ゴーバー(1954~)のタイトルがとくについてない作品。見た瞬間ドキッとした。うすぶせになっている男は腰と足しかない。そして、なぜか臀部と足の裏側に蝋燭が立てられている。

すり減った靴の裏が妙にリアルなので心臓の高まりがおさまってくると、この男性はなにかの拍子で上から落ちてきた壁によって体の上半身が隠れてしまったのかなと思ってしまう。想定外の事故が起こった現場に居合わせたよう。そして、蝋燭の謎、これによって想起されるのはマグリット、シュールな立体としていろいろな物語が浮かんでくる。

エドゥアルド‣チリーダ(1924~2002)の鋼鉄でできた硬い硬い作品には日本人にとっては嬉しくなるタイトルがついている。‘北斎へのオマージュのためのマケット’、勝手な想像だが北斎の名前がでてくるのはこのオブジェがあの有名な‘神奈川浪沖裏’を意識しているのかもしれない。つまり、真ん中の黒い鍵みたいなものが小舟でそれを囲む鋼鉄の厚い板は巨大な波。

2年前92歳の天寿をまっとうしたザオ・ウーキー(1921~2013)の‘モネに捧ぐ’は心に深く残る傑作、オランジュリーにあるモネの睡蓮の絵を思わせるような大きな絵で横は4.85mもある。中央の竜巻のような形はモネの描いた柳をイメージさせる。

オーストラリアの大地が生んだアボリジニの天才お婆ちゃん、エミリー・ウングワレー(1910~1996)、回顧展があった国立新美ではサプライズの連続だったが、薄ピンクの上に黄色い小さな点を天空の星座にように重ねていった‘カーメ 夏のアウェリェⅠ’も夢中でみた作品のひとつ。自然の魂がここにつまっている感じ。

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