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2015.03.18

ズームアップ 名作の響き合い! 1999年

Img_0001     石田徹也の‘父性’

Img     石田徹也の‘囚人’

Img_0003     杉本博司の‘ウイリアム・シェイクスピア’(国立国際美)

Img_0002     フレッド・トマセーリの‘蜘蛛の巣’

展覧会で絵画をみるときはよく知っている画家のものであれば、目の前にある作品に精神が集中するが、はじめてお目にかかる画家の場合、自分の心にしまってある作品ファイルを総動員して誰の絵と感じが似ているか探そうとする。

石田徹也(1973~2005)の‘燃料補給のような食事’をみたときすぐ思い浮かんだのはマグリット、そして‘父性’の前に立ったときは二人の画家の絵が重なった。速水御舟とボス、この絵で目が点になるのがすりきれた畳のリアルな描写。畳の質感をまさに生のまま表現できるのだから石田はスーパーテクニックの持ち主、御舟の‘舞妓’に描かれた畳がすぐ目に浮かんだ。

もうひとつこの絵ではっとさせられるのは頑固オヤジがひっくり返した電気炬燵の足の先、よくみると小さな手と足が描かれている。怒り狂っているオヤジの頭とそのまわりを囲む手足、ボスの代表作‘快楽の園’には不思議な怪物がいろいろでてくる。そのひとつが胴体がなく頭と足がくっついた男。オヤジの姿とこの怪物が重なった。

‘囚人’も200%KOされた一枚。学校生活というのは誰もが楽しいわけではない。小学生だって朝目が覚めたら学校へ行くのが憂鬱になる子だっている。そんな子には教室での授業は苦痛でたまらない。体を横にして校舎のなかに入っている少年は囚人のように感じて毎日をすごしていたにちがいない。

Bunkamuraのだまし絵展に登場した写真家、杉本博司(1948~)の‘ウイリアム・シェイクスピア’、まるで本物のシェイクスピアと会った感じなので肖像画をみていると錯覚する。でもこれは蝋人形に光をあて露出などを入念に考えて撮影したもの。杉本博司という写真家は画家とか写真家とかという枠をこえたア―ティスト。

森美の開館記念展‘ハピネス’ではじめてお目にかかったフレッド・トマセーリ(1952~)、4点でていた作品のひとつが‘蜘蛛の巣’、錠剤やカプセルが張り付けられた蜘蛛の巣に虫たちがびっしりいる。息を吞んで画面の隅から隅までみていた。

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