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2015.03.29

生誕300年 ‘若冲と蕪村’! 蕪村

Img     ‘蜀桟道図’(1778年)

Img_0002     ‘鳶・鴉図’(重文 18世紀 京都・北村美)

Img_0003     ‘風虎図屏風’(18世紀)

Img_0001     ‘仔犬図襖’(18世紀)

今年はサントリー美へ足を運ぶことが多くなりそうだが、春の楽しみは‘若冲と蕪村’(3/18~5/10)、二人は同じ年1716年に生まれた。 今年は生誕300年の節目の年。豪華なコラボ展を思いついたのはサントリー美と滋賀県にあるMIHO MUSEUM。東京の後、MIHOでの開催は7/4~8/30

これまで二人の回顧展は運よく体験しているので、今回はプラスαとどのくらい会えるかで満足度の度合いが決まる。一番期待していたのは昨年92年ぶりにシンガポールで発見されたという与謝蕪村(1716~1784)の‘蜀桟道図’。今も残っている蜀の桟道の跡を映像でみたことがあるが、足がすくむような険しい道。

馬と人物が進むこの桟道を下から追っかけると中央で途切れる。その上にでてくる道とはどこでつながっているのか?画面に立体感を強く感じるのは道がもこっと盛り上がった山をぐるぐるまわりながら上へあがっているから。そして、ところどころにみえる鮮やかな胡粉の白が視線をとめる。何度もお目にかかりたい傑作だが、これを所蔵しているのはシンガポールの会社。残念なことだがこれも海外流出のひとつと割り切るしかない。

再会を楽しみにしていたのが‘鳶・鴉図’、この絵は本当に心を揺すぶる。鳶は激しく吹く風のなか木の枝にとまり、二羽の鴉はしんしんと降る雪に体を寄せ合うようにしてじっとしている。この絵といい‘夜色楼台図’といい蕪村が晩年にたどり着いた描き方は日本人の心情にはぴったりくる。蕪村はやっぱりスゴイ絵師!

‘風虎図屏風’にはちょっと驚いた。蕪村にこんな虎の絵があったのかという感じ。もう一つのサプライズはMIHO MUSEUMであった回顧展(2008年)でもみた‘仔犬図襖’、この仔犬は円山応挙や長沢蘆雪が描く仔犬とまったく変わらない。肩の力が自然にぬけしばらくいい気持でみていた。

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コメント

先週、早速サントリ―美術館に行ってきました。

有名な作品の数々が出ていて、再会した作品も含め堪能しました。

ご紹介の動物を描いた蕪村の作品を改めて見ると、日本も含め東洋の絵画は、動物の心情(?)を人間のように描きますね。西洋でも、絵を描いたり酒を飲んだりする猿が描かれたりしますが、あくまで人間の動作の真似をしているだけで、親しみを覚える存在ではありません。

一方、蕪村の鴉、鳶、虎、犬は動物といっても、人間と同じ様々な感情を持っているようで、とても身近な存在に感じられるのです。

東洋は、西洋のように人間と動物をはっきりと二分せず、動物も人間と同じレベルにある存在と見るのでしょうか。

投稿: ケンスケ | 2015.03.30 20:38

to ケンスケさん
龍とか鳳凰のような伝説上の生き物が描かれるの
とちがい、馬とか子犬、猿、鯉、鳥では鶴から鴉
まで身近にいるものが登場するとやはり愛着を
覚えますね。

自然を愛でる気持ちの強い日本人にとってこう
した生き物にも心が寄っていきますから、絵師たち
の感情が仔犬や鴉の描き方にも現れるのでしょうね。

投稿: いづつや | 2015.03.31 00:58

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