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2015.02.20

ズームアップ 名作の響き合い! 1986年

Img_0001   ニキ・ド・サンファルの‘グウエンドリン’(ニキ美)

Img             ザウリの‘石碑’

Img_0002     堂本尚郎の‘正方形’(大原美)

Img_0003     ソル・ルウイットの‘四隅からの孤形’

ニキ・ド・サンファル(1930~2002)は‘ナナ’と名付けた女性像を数多くつくった。この‘グウエンドリン’もそのひとつ。使われている素材は頑丈で丸みのあるフォルムを出すのに適したポリエステル。友人の女性が妊娠し体の形が変わっていくのをみてこの作品を制作した。ここのどこかに顔をくっつければ人気のでるゆるキャラがすぐ誕生する。

ギリシャを旅行し、古代遺跡に出かけるといたるところで大理石の柱にお目にかかる。ザウリ(1926~2002)の‘石碑’はそんなギリシャでつくられた石柱を連想させる。そして、この柱の表面の水が流れるような模様をじっとみていると古代ギリシャで彫られた女性像へとイメージが膨らんでいく。この風景は女性が身に着けている衣装の襞。柱が女性に変身した。

堂本尚郎(1928~2013)の回顧展が世田谷であったとき、画伯が会場に来ておられたのでちょっと話をした。気さくで偉ぶったところがなく、心根がとてもやさしい感じ。作品には作家の人柄が現れるというというがその通りだなと思った。堂本の作品は画業の後半どんどん変化していく。‘正方形’では画面にドロッピングでつくった小さな点が目立つようになり洗練された瓢箪のような形と響き合って深遠で美しい世界をつくっている。

ソル・ルウィット(1928~2007)の作品をたくさんみているわけではないが、ぱっとみた印象はステラやケリーと似た作家。‘四隅からの孤形’、これは一種の錯視アート、コンセプチュアルアートとかミニマルアートとかをもちだすとアートがえらく難しくなるが、色彩と形への純化をシンプルに表現したと思えば気軽に楽しめる。

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