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2015.02.14

リュスの点描風景画に開眼!

Img_0003     スーラの‘セーヌ川、クールブヴォワにて’(1855年)

Img     シニャックの‘サン=トロペの松林’(1892年 宮崎県美)

Img_0002     リュスの‘サン=トロペの港’(1893年)

Img_0001     リュスの‘工場の煙突’(1898~99年)

新印象派を特徴づける点描画への馴染み度がこの5年でぐっとあがったのは、点描関連の展覧会を3度も体験したことが大きい。
★オルセー美展、ホスト印象派 (2010年 国立新美)
★印象派を超えて 点描の画家たち (2013年 国立新美)
★新印象派展 (2015年 東京都美)

おかげで新印象派に属する画家たちの画風の違いがよくわかるようになった。これからも気になる画家として関心をもちつづけることになりそうなのは4人、スーラ(1859~1891)、シニャック(1863~1935)、レイセルベルへ(1862~1926)、そしてリュス(1858~1941)。

スーラのプラスαの一枚は1885年に描かれた‘セーヌ川、クールブヴォワにて’、右に動きを感じさせる二本の太い幹が目をひく木を描き、左に川の傍を歩く女性と犬、そして川には白いヨットを一艘浮かばせている。音がまったく聞こえてこない画面はシカゴ美にある‘グランド・ジャット島の日曜日の午後’の習作をみている感じ。

シニャックの‘サン=トロペの松林’は図版でみて魅せられていたが、ようやくお目にかかれた。これだけ様々な小さな色の点が数限りなく積み重ねられていると一枚を仕上げるのに精根つきはてるのではないかと思ってしまう。光の美しさと明るい雰囲気がとてもいい気持にさせてくれる。

今回の収穫はリュス、2年前のクレラー=ミュラーのコレクションをみてなかなかいい絵を描くなという印象をもっていたが、ここに出品された11点をみて評価のランクを一段上にあげることにした。リュスに開眼したので新印象派はビッグ4になった。

なかでも長くみていたのは構図がすばらしい‘サン=トロペの港’と活気のある工場の情景を生き生きと描写した‘工場の煙突’。強い色彩で美しい点描画を描くリュス、これで好きな画家がまたひとり増えた。

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コメント

私も、開幕した翌週に新印象派展に行きました。作品が多くあって満喫しましたが、ちょっと多すぎるくらいに感じたボリュームでした!

ご紹介のリュスの『サン・トロぺの港』は、私もしばらく見とれていました。青とオレンジの補色効果も鮮やかですが、何よりも独自の詩情があると思います。科学を追求した新印象派が科学ではない世界を作っているのは面白いと思います。

ただスーラの『セーヌ川、クールブヴォワにて』や『ポール・アンベッサンの外港』など音すら聞こえてきそうにない世界に比べると、リュスは点描でありながら少し喧騒も聞こえてきそうですね。

投稿: ケンスケ | 2015.02.15 21:22

to ケンスケさん
リュスの作品に大変魅了されました。単に明る
くて静かな点描画の画家ではありませんね。
社会主義の思想にも共鳴してましたから、どう
しても人物を描きたいのでしょうね。

そして、労働者が働いている工場や製造現場も
モチーフにします。人のいる光景がやはり心を
打ちますね。

投稿: いづつや | 2015.02.16 00:42

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