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2015.02.26

期待通りに名画が揃った‘ルーヴル美展’!

Img     ティツィアーノの‘鏡の前の女’(1515年)

Img_0002     マセイスの‘両替商とその妻’(1514年)

Img_0004     ムリーリョの‘物乞いの少年’(1647~48年)

Img_0003     カラッチの‘狩り’(1585~1588)

パリにある印象派の殿堂オルセー美と‘THE’美術館のルーヴル美はアメリカのボストン美とともに、日本で度々所蔵作品を公開してくれる。だから、とても身近に思える美術館。

そのルーヴルが今回会期中(2/21~6/1)に披露してくれるのは人々の日常生活の風景を描いたもの。大半は絵画だが古代ギリシャの壺などもある。作品の数は全部で83点。そのなかには美術館の図録に載っているものがかなり含まれている。やはりルーヴルは世界のブランド美術館。

画面に鏡が描かれた作品が2点飾られている。ティツィアーノ(1480~1576)の‘鏡の前の女’とクエンティン・マセイス(1465~1530)の‘両替商とその妻’、‘鏡の前の女’はルーブルの図録にしっかり載っているのにどういうわけかこれまでの訪問のとき姿をみせてくれなかった。そのため、白い肌を輝かせる女性をじっくりみた。

‘両替商とその妻’の前には多くの人がいる。視線の向かう先はたぶん同じはず。測りをもっている男の手の前にある銅の貨幣。その金属の質感描写がなんとも見事、目の前にお金があるよう。そして、もうひとつ、だまし絵をみている気分になる手前の鏡に写った家の窓と人物。こんな小さな鏡のなかにこれほど写実性豊かに緻密に描けるマセイスの技、参りました!

スペインの画家、ムリーリョ(1617~1682)の‘物乞いの少年’はお気に入りの一枚。現地ではじめてみたときから魅了され続けている。とくにいいのは左から入ってくる光、蚤をとる少年をあたたかくつつみこんでいる。子どもをやさしいまなざしでみつめるムリーリョの心根がそのままでている。‘絵は人なり!’とはこのこと。

アン二ーバレ・カラッチ(1560~1609)の‘狩り’は大変賑やかな森の光景、犬の吠える声が聞こえ、獲物をとろうとテンションがおおいに上がっている男たち。カラッチは初期の作品で川や森の情景を丁寧に描いている。日本でカラッチはほとんど縁がないので、この絵をまたみれたのは大きな収穫。

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コメント

私も今週、足を運びましたが、期待以上でした! ルーヴルを代表するような作品が何点も来ていますね。

30数年前に持っていたティツィアーノの画集で、『鏡の前の女』を初めて知ったのですが、もっとくすんだ色でした。最近、洗浄・修復したようですね。

ムリーリョの『乞食の子供』は、胸を打つ作品ですね。17世紀のセビーリャはペストが大流行したそうですが親を亡くして物乞いをするしかなかった子供が大勢いたのでしょうね。

マセイスの作品は、おっしゃるようにフランドル絵画らしい細密描写が見事ですね。貨幣と鏡には、私も見とれました。

アンニ―バレ・カラッチの『狩り』は、写実的な風俗的主題が当時のイタリアでは非常に新鮮な目で迎えられたのでしょうね。

投稿: ケンスケ | 2015.02.27 20:31

to ケンスケさん
‘鏡の前の女’は図録では馴染みの絵なのですが、
本物と出会うのに予想外に時間がかかりました。
白の輝きは洗浄のの効果ですか。

ムリーリョは聖母マリアが心を和ませてくれますが、
風俗画もいいですね。
マセイス、ファン・エイク、ホルバインの写実絵画
はもう目が点になりますね。本当にスゴイです。

投稿: いづつや | 2015.02.28 00:40

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