みちのくの仏像が東博に集結!
東博で行われている‘みちのくの仏像’展(1/14~4/5)をみてきた。会場は本館1階の特別5室、この場所のイメージがちがっていた。大々的な仏像展を想像してっきり平成館が舞台だと思っていた。
現在休館中の平成館ではなく5室ならみれる仏像の数もぐっと少なくなる。全部で19点。こういうときはすぐ頭を切り替える。いい仏像が東北からやって来ていることはチラシでわかっているからみるぞモードになるのも早い。お目当てはすでに国宝の‘薬師如来坐像と両脇侍立像’と決めてある。
長年国宝ウオッチャーをしているから、この仏像が福島県の勝常寺にあることは以前から知っている。でも、東北をクルマで走る計画はポンポンとは進まないので、本物をみるには大きなエネルギーがいる。だから、このようにわざわざおでましいただけると大変ありがたい。じっくり時間をかけてみた。
螺髪の部分の白が顔から下を彩色された黒と金色と重厚なコントラストをなし、この仏像に強烈な存在感を与えている。やはり本物の仏像には圧倒される。東北にあるお宝はなかなかみれないから喜びも大きい。
岩手県奥州市の黒石寺にある‘薬師如来坐像’も心をとらえて離さない。目じりをあげた厳しい表情からは仏様の偉さがひしひしと伝わってくる感じ。この薬師如来坐像が男性的なのに対し、三大薬師といわれるもうひとつの薬師如来(宮城・双林寺)は顔がぽっちゃりと丸く女性そのもの。3つ一緒にみれたのは幸運だった。
今回大きな仏像に出くわした。奈良や京都の寺で仏像をみているような気分にさせてくれたのが高さが3メートル近くもある‘十一面観音菩薩立像’、あまりの大きさにあっけにとられてみていた。牡鹿半島の給分浜の高台にまつられているそうだ。
最初のコーナーにあった‘聖観音菩薩立像’も忘れられない仏像、ノミのあとがそのまま残る鉈彫の仏像をみた回数は少ないので敏感に反応、目をこらして体の隅から隅までみていた。これは貴重な出会い。
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