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2014.11.01

人気を集める春草の‘黒き猫’!

Img_0001          ‘黒き猫’(重文 1910年 永青文庫)

Img_0002        ‘躑躅双鳩’(1901年 福井県美)

Img_0003_2           ‘躑躅’(1906年 遠山記念館)

Img     ‘四季山水’(部分 1910年 東近美)

東近美で開催中の‘菱田春草展’は11/3で終了となるが、後期にでた22点をしっかり目のなかに入れてきた。会場は大入り満員、定番の美術番組、日曜美術館と美の巨人たちが同じタイミングで取り上げたことも展覧会に対する関心が高まった一因かもしれない。

美の巨人たちが今日の一枚としたのは菱田春草(1874~1911)が亡くなる1年前に描いた‘黒き猫’、春草がこの黒猫のふわふわした毛をどうやって描いたのかを再現していた、これが大変興味深かった。だから、絵の前では墨に胡粉を混ぜたことや裏彩色を施していたことを思い浮かべながらみていた。この番組は視聴率が高いから隣にいた人も頭のなかは同じかなと思ったりした。

春草の画集で‘躑躅双鳩’の存在を知ったのはずいぶん前のことだが、ようやく本物をみることができた。鶴や鴛鴦の絵はすぐあれこれ思い出すが、鳩を描いたものは意外にでてこない。この鳩はとても優しそうな感じですごく惹かれる。

春草は天性のカラリストだなと思わせる作品が3点ある。前期にでた‘春丘’と後期出品の‘躑躅’、そして通期に展示されている‘四季山水’。じつはもう一点色の綺麗さに惚れ込んでいる絵がある。それは熱海のMOA美が所蔵する‘富士の巻狩’(1902年)、残念ながら今回でてこなかった。

じつはMOAは春草を3点もっていて1901年に描かれた‘群鷺’もびっくりするほどの名作。MOAは春草に限らず、大観でも松園でも清方でも回顧展にほとんど貸し出さない。だから、現地でみるほかないのだがその名作揃いのコレクションにはほとほと感服させられる。

東近美の常設展示でよくお目にかかる‘四季山水’、この絵をみるたびに春草がもっと長く生きていたら、この絵のような明るい色合いの風景画が沢山生まれただろうなと思ってしまう。そしてこの傑作はいつも重文としてみている。本来なら重文にしないとおかしいのだがそうなってないのは春草はもう4点が重文指定になっており、ほかの画家のことを配慮しているから。やはり、春草は誰もが認める天才画家。

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