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2014.11.03

満足度の高い‘青磁のいま’展!

Img     岡部嶺男の‘粉青瓷大砧’(1969年)

Img_0001     深見陶治の‘瞬Ⅱ’(1998年 茨城県陶芸美)

Img_0005     川瀬忍の‘青磁花入 銘参里’(2014年)

Img_0004     神農巌の‘堆磁線文壺’(2012年)

東近美で菱田春草展の後期をみたあと、ここから歩いて5分くらいのところにある工芸館へ急いだ。遅い出動となったが、現在ここでお楽しみの‘青磁のいま’(9/13~11/24)が行われている。

工芸館へ来るのは本当に久しぶり、前回みた企画展が何だったかすぐ思い出せない。この美術館で行われる展覧会の情報にノータッチというわけではないが、ここ数年は足を運んでいない。だが、今回のテーマは青磁、これは見逃せない。

関心があるのは‘いま’のほう。作品の数は全部で43点あるが、前半の南宋時代に焼かれた瓶やお椀はお馴染みのものだからさらっとみて、これまであまり縁のなかった作家の作品を中心に楽しんだ。知らない作家も何人かいる。

10/11からホテルオークラの隣にある智美で回顧展が行われている岡部嶺男(1919~1990)、何年か前に工芸館で大規模な回顧展があった。そのとき気にはなっていたがパスした。やきものを趣味でやっている友人がこれをみていて‘岡部はスゴイ’と高く評価していた。そのことがあるので今は智美で岡部をみるぞ!という気になっている。こういうときはえてして情報の束が太くなるもの、ここでも7点並んでいた。

お気に入りは複雑な貫入と下の膨らんだ形が目を惹く‘粉青瓷大砧’、これが岡部の青瓷か、という感じだが、友人の鑑賞談が腹にすとんと落ちた。智美での第2ラウンドも期待がもてそう。

深見陶治(1944~)は以前から気になる陶芸家、茨城県陶芸美でこの‘瞬Ⅱ’をみたことがある。先がとがった鋭いフォルムとうすい青緑が心をとらえてはなさない。はじめてみたとき瞬間的に頭をよぎったのはアメリカの戦闘爆撃機ステルス、だから、深見の作品はステルスのイメージがつきまとう。4点のうち一つは宇宙観測用の大きなパラボナアンテナのような形をしていた。

刺激的な作家が2人いた。川瀬忍(1950~)と神農巌(1957~)、川瀬(6点)のほうは名前はインプットされており1点か2点みた記憶があるが、まあ知らないのと同然。そして、神農(5点)については名前すら知らなかった。とくに心を揺さぶられた‘青磁花入 銘参里’と‘堆磁線文壺’はどちらも格式のあるブランドホテルのそこかしこに飾ってありそうなすばらしい作品。

2011年智美であった川瀬忍展を迷ったあげくパスしたことが今となれば悔やまれる。川瀬忍にはもっと注意を払うべきだった。そして、また魅力いっぱいの陶芸家が現れた。板谷波山の作品を彷彿とさせる神農の壺。器面にゆるやかに刻まれた線文がなんともやさしく優雅なこと、これから神農巌を追っかけることにした。

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