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2014.11.04

ホドラーとクリムト、山口蓬春!

Img_0001     ホドラーの‘選ばれし民’(1893~94 ベルン美)

Img  クリムトの‘ベートーベン・フリーズ 歓喜’(1902年 分離派館)

Img_0002     ホドラーの‘リズミカルな形’(1908年)

Img_0004     山口蓬春の‘山湖’(1947年 松岡美)

ホドラー(1853~1918)という画家のことを思うときはすぐ二人の画家も顔を出す。一人はウイーン世紀末の画家クリムト(1862~1918)、もう一人は日本画の山口蓬春(1893~1971)。

クリムトが1902年に描いた‘ベートーベン・フリーズ’には明らかにホドラーの平行主義(パラレリズム)の影響がみられるが、この話を知ったのは10年前鎌倉にある行きつけの古本屋で手に入れた‘クリムト’(ネーベハイ著 美術公論社 1985年)という本。

1969年に上梓されたこの本にホドラーの代表作‘選ばれし民’が掲載されており、ホドラーとウイーン分離派の密接な関係が詳しく書かれている。この絵は1901年の第12回分離派展に‘春’とともに出品された。この子どもを半円をつくるようにして囲む6人の天使に魅了され続けているがまだ縁がない。オルセーであった回顧展(2008年)では残念なことに展示されなかった。

クリムトの‘ベートーベン・フリーズ’の最後の場面が第9に呼応する‘歓喜’、抱き合う男女のむこうではパラレリズムで描かれた天使たちが‘喜びの歌’を大合唱している。まさにホドラーとクリムトは200%コラボレーション。

ホドラーの作品は1904年の第19回分離派展で大々的に紹介された。‘選ばれし民’、‘夜’、‘真理’など31点が一挙に公開されホドラーが国際的な評価を受ける突破口になった。

ホドラーと響き合ったもう一人の画家山口蓬春(1893~1971)、代表作である‘山湖’もみればみるほどホドラーの‘リズミカルな形’などの風景画が重なってくる。この絵が描かれたのは終戦の2年後の1947年、蓬春は1940年頃からホドラーに関心を抱いていた。

描かれた場所は初夏の裏磐梯の五色沼、蓬春はホドラーの作風に刺激をうけ明るい色彩でモダンな風景画に仕上げた。今年はホドラーの作品を沢山みたから、‘山湖’にもまた会いたくなった。

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コメント

山口蓬春の有名な『山湖』は、こうして並べて見ると確かにホドラーの作品から影響を受けているのがよくわかりますね!

蓬春の色使いは、それでも同系統の色のグラデーションがあって、後の東山魁夷に近いものを感じさせます。

いづれにしても画家間の影響関係を知ると、ますます作品を見るのが面白くなりますね。ご紹介ありがとうございました。

投稿: ケンスケ | 2014.11.05 23:07

to ケンスケさん
蓬春の‘山湖’はお気りの一枚です。ホドラーの絵
をよく消化して見事な風景画に仕上げましたね。

蓬春ははじめは西洋画をやってましたから、
日本画との融合のさせ方がよくわかってます。
ホドラーと蓬春のコラボに乾杯です!

投稿: いづつや | 2014.11.06 01:11

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