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2014.10.31

親しみを覚えるホドラーの風景画!

Img_0001          ‘シェーブルから見たレマン湖’(1905年 ジュネーブ美術・歴博)

Img_0003 ‘白鳥のいるレマン湖とモンブラント’(1918年 ジュネーブ歴博)

Img_0002 ‘シャンベリーで見るダン・ブランシュ’(1916年 オスカーラインハルト美)

Img  ‘シャンベリーの渓谷’(1916年 ヴィンタートゥール美)

西洋美で開かれている‘ホドラー展’(10/7~1/21)に出品されている105点のうち特別に親しみを覚えるのが風景画、若い頃ジュネーブに住んでいたのでホドラー(1853~1918)の絵にレマン湖やモンブラントなどがでてくると思わずじっとみてしまう。

‘シェーブルから見たレマン湖’で強く印象に残るのはおもしろい形した雲、なにかキセルの先のようでもあるし取っ手をぐしゃっと押しつぶしたようにもみえる。この白い雲がペアとなって上と下に描かれている。雲だけをみるとこれは平面的な構成、でも湖岸に建ち並らぶ家々は上から見ているように描かれているのでこの部分は立体的になっている。このあたりには視線はあまりむかわない。だから、この絵は意匠性のあるポスターのような作品として記憶されることになる。

このデザイン的な感覚は最晩年に描かれた‘白鳥のいるレマン湖とモンブラント’の下にみられる白鳥でも同じ。手前は白鳥を同じフォルムで何度も描く一方で、レマン湖のむこうのモンブラント連峰は装飾性を排し一定のリズムに収まらない自然の生命力を象徴するかのように荒々しく表現している。

今回‘シャンベリーで見るダン・ブランシュ’と同じスタイルで描かれた山の絵が5点でている。共通するのは雲の描き方。画面の上部に描かれた雲の流れは部屋の窓につけられた白いカーテンのように思える。まさにカーテン越しに安定感のある二等辺三角形の山をみている感じ。アルプスの山々は険しい山なのにこういう装飾的な飾りがついていると優しい感じがするし、絵全体がデザイン的なイメージになる。

‘シャンベリーの渓谷’には自然を最接近してみるときに感じるおもしろさがある。並みの画家ならこういうごつごつした岩のある光景をこんなに近くに寄って描くことはしない。それよりはロングショットで渓谷の心惹かれる風景を描写する方がいい。ところが、ホドラーはこの迫力ある岩の姿に強いリズムを感じて形のそれぞれ違う大小の岩々を統一的に構成していく。不思議な魅力を発するこの絵をしばらくみていた。


 


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2014.10.30

祝 ジャイアンツ Wシリーズ制覇!

Img     リリーフとして登板し5回を無失点に抑えたバムガーナー

Img_0001   ワールドチャンピオンになり大喜びのポージーとバムガーナー

Wシリーズ第7戦はジャイアンツが3-2でロイヤルズをくだし、ワールドチャンピオンに輝いた。ジャイアンツはここ5年間で3度もWシリーズを制覇するという偉業を達成、拍手々!

青木のいるロイヤルズに勝ってほしかったけで頂点にあと一歩とどかなかった。残念!でも、敗れたとはいえロイヤルズの戦いぶりは勝者のジャイアンツと同じくらいすばらしいものだった。ロイヤルズの選手、監督、コーチにも大きな拍手を送りたい。

この試合ロイヤルズは2回ジャイアンツに2点先制されたが、その裏すぐ追いついた。ついてなかったのが3回の攻撃、3番のケーンが塁にでて次の4番ホズマーはセカンド横センターにぬけそうないい当たりをしたが、これをジャイアンツのルーキーパニックが好捕し、そのままグラブトスしダブルプレーにした。このファインプレーがロイヤルズの勢いをとめた。

ジャイアンツは4回に先頭打者のサンドバルがヒットで出塁しチャンスをつくると、大男モースが好調ブルペン陣のひとりへレラが投じた渾身のストレートをライト前に打ち返し、一点勝ち越した。リードするとボウチー監督は予定通り5戦で完封したエースバムガーナーを5回から投入。ロイヤルズにとってはでてもらいたくない投手、いやな流れになってきた。

この5回のロイヤルズの攻撃、いきなりインファンテがヒットを放ち出塁したので今日は点がとれるかなと思ったが、2番青木がうまくレフトに打った打球をあらかじめライン寄りに守っていたペレスにとられ得点できなかった。ここが勝負の微妙なあや、ジャイアンツの周到な守備力がロイヤルズのチャンスをつみとった。

バムガーナーは9回まで5イニングを完璧に投げ1点を守り切った。年は25歳と若いのにヒットを打たれても動じない強い精神力をもち高めに力のあるストレートを投げる技術を身につけている。今のバムガーナーはどのチームがむかっても点をとられないという感じ。このPSの活躍により一気にブレイクしたことで、大投手への道を歩んでいくような気がする。

PSを通してロイヤルズのすばらしい試合が一戦々目に焼きついている。内外野の鉄壁の守り、走塁、強力なブルペン、こんないいチームはここ何年もみたことがない。いい先発投手を補強すればもっと強くなる。もし青木が来年もロイヤルズでプレーをするなら今年以上に熱く応援したい。

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2014.10.29

肖像画の名手 ホドラー!

Img_0002     ‘ラルデの娘の肖像’(1878年 オスカー・ラインハルト美)

Img_0001     ‘バラのある自画像’(1914年 シャフハウゼン万聖教会博)

Img     ‘春Ⅲ’(1907~10年)

Img_0003     ‘木を伐る人’(1910年 モビリアール美術コレクション)

ホドラー(1853~1918)の回顧展(10/7~1/12)が西洋美で行われることを知ったとき、出品されることを祈ったのがベルン美にある‘選ばれし民’。だが、これは無謀な願いだった。

クレーとホドラーの2枚看板が自慢のベルン美には‘選ばれし民’ともう一点有名な‘夜’がある。オルセーであったホドラー展では‘夜’はお目にかかれたが、クリムト本ではじめて絵の存在を知った‘選ばれし民’はダメだった。この絵はベルン美の至宝、オルセーにもでなかったのだから日本にもやって来ない。現地で対面するほかない。

二度目のホドラーだから、期待の中心はどれくらいプラスαに出くわすか。今回心を奪われるいい絵があった。それは最初の部屋に飾ってあった‘ラルデの娘の肖像’、なんとも愛らしいお嬢ちゃん、女性を描いた絵をみることはライフワーク、My好きな女性画に即登録した。

フェルメール、ルーベンス、ブーシェ、アングル、コロー、マネ、ルノワール、モネ、ゴッホ、サージェント、ホイッスラーといった女性画の名手クラブにホドラーが入ることになるとは思ってもいなかった。本当にいい絵に巡り合えた。

ホドラーの描く肖像画は女性だけでなく男性もいいが、とりわけ惹かれるのが40点以上も描いた自画像。‘バラのある自画像’はオルセーでも出品された。額のしわとぎょろっとした目が強く印象に残る。5,6年前世田谷美でみたヴィンタートゥール美蔵の自画像とともに忘れられない一枚。

‘春Ⅲ’をみるのは2度目、1996年にあった‘象徴派展’(Bukamura)でこの絵をみて以来、ホドラーが気になる画家になった。これは4点あるバージョンのひとつ、嬉しいことに3点目のなかにはいった。最初に描かれた‘春Ⅰ’(エッセン フォルクヴァング美)は日本でみる機会があったし、‘春Ⅱ’はオルセーで展示された。

はつらつとした青春の息吹きが感じられる‘春’とは対照的に画面に力強さがみなぎるのが‘木を伐る人’、ホドラーは何点も描いている。この絵をはじめてみたのは大原美、オルセーも一点所蔵している。斧をふりあげた樵のインパクトのありすぎる姿には生命のリズムがほとばしっている。

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2014.10.28

ホドラーの回顧展で‘リズム’を体感!

Img_0003     ‘遠方からの歌Ⅲ’(1906~07年 ジュネーブ美・歴博)

Img_0002     ‘昼Ⅲ’1900~10年 ルツェルン美)

Img     ‘感情Ⅲ’(1905年 ベルン州美術コレクション)

Img_0001     ‘オイリュトミー’(1895年 ベルン美)

国立新美で行われている‘チューリヒ美展’をみたあと、上野へむかいホドラー、パート2を楽しんだ。今西洋美で40年ぶりとなる‘ホドラー展’(10/7~1/12)が開かれている。

2008年オルセーで幸運なことにフェルナンド・ホドラー(1853~1918)の大回顧展に遭遇した。それまでこの画家の作品は大原美にある‘木を伐る人’と風景画を数点みたくらいだから、なにか気になる画家という認識でしかなく、画業についてはよくわからなかった。だから、この回顧展で一気にホドラーに近づいた。

でも、作品は目のなかに入ったが、手に入れた図録がフランス語版だったためスイスのベルンで生まれたホドラーの画家人生はわからずじまいのまま、そのことは作品を楽しめればそれで十分という考えだから、それほど気にはならない。

今回の回顧展は当たり前だが日本語のタイトル、前と違って絵のイメージをつくるのがとても楽。いつものように作品の解説は眼を通さない。展示の最後あたりにチューリヒ美に飾られている壁画‘無限へのまなざし’のための習作が並んでいた。それを軽くみていたらふと囲みの説明文が目に入った。作品のことを書いたものではない。

それはダルクローズというスイス人音楽家がつくった‘リトミック体操’のこと、女性たちが体を動かしている写真が載っている。この‘リトミック’がホドラーの絵についてずっと抱いていた疑問を解いてくれた。

その疑問というのは‘遠方からの歌Ⅲ’にも‘昼Ⅲ’にもみられる女性が両腕を横にのばし手首を曲げるポーズ、オルセーの回顧展のとき、このポーズが度々でてくるのでこれは一体何を表しているのか、宗教的な意味をもたせているのか?と思った。今やっとわかった。

ホドラーは音楽家が生み出すモダンダンスに共感していた!音楽とダンスと絵画がこんな形でコラボしていたとは。このポーズは内からわきでる感情をダンスの身振りによってリズミカルに表現したものだった。そういう話だったのか、とても新鮮でおもしろい。

これがわかったのは大収穫、最初のコーナーに飾ってある再会した‘オイリュトミー’や‘感情Ⅲ’をひきかえしてまたじっくりみた。ここに描かれている淋しそうな老人や女性たちは両腕をのばすポーズはとっていないが、体の動きからは‘死のリズム’、‘生のリズム’が感じとれる。クリムトに影響を与えた‘パラレリズム(平行主義)’が深くわかったので爽快な気分だった。

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2014.10.27

心を揺すぶるシャガールとバルラハ!

Img     シャガールの‘戦争’(1964~66年)

Img_0003     クレーの‘狩人の木のもとで’(1939年)

Img_0002     バルラハの‘難民’(1920年)

Img_0001     ジャコメッティの‘広場を横切る男’(1949年)

国立新美で開催中の‘チューリヒ美展’は12/15までの会期、今、まわりにいる美術好きに大PRしている。美術館から手当をもらっているわけではないが、若い頃ジュネーブに住んでいた縁もありおしゃべりが過剰なほど弾む。

語りたい作品はいくつもあるが熱が入るのがシャガール(1887~1985)、シャガールは西洋絵画ファンなら誰でも知っているビッグネームだから話が通じやすい。昨年NYのMoMAで‘私と村’が展示されてなくちょっと落ちこんだが、今回久々にシャガールのファンタジックな色彩美に酔いしれた。

展示されている6点どれも足がとまるが、とりわけ心を奪われたのが‘婚礼の光’、TASCHEN本に載っている‘戦争’、そして眩しいくらい黄色が輝いている‘パリの上で’。こんないいシャガールがチューリヒ美にあったのか!という感じ。

小さいころベルンに住んでいたクレー(1879~1940)は4点、最晩年の作‘狩人の木のもとで’は惹かれたがほかの3点はアベレージだった。ベルン美のクレーコレクションが以前日本で公開されたが、これとくらべると落差がありすぎた。チューリヒ美も同じスイスの美術館だが、クレーに関してはベルン美にいいのが集結しているのだろう。

表現主義の部屋に目を惹く作品があった。それはドイツの彫刻家エルンスト・バルラハ(1870~1938)の‘難民’、どこかでみた覚えがある、そう、2006年東芸大美であった‘バルラハ展’でお目にかかった。この体を足の前に大きく出し何かを訴えるような人物像を忘れるわけがない。でも、前にみたのはブロンズでこれは木彫。こちらのほうがぐっとくる。彫刻好きの隣の方も興味深そうにぐるぐるまわってみていた。

最後の部屋はあのジャコメッティ(1901~1966)、5点どんと展示されている。流石チューリヒ美、どれもぐっとくる。はじめてみたのが横向きの‘広場を横切る男’、こういうヴァリエーションがあったとは。それにしても足の大きいこと、まるで泥んこの道を歩いているうちに靴が雪だるま式に大きくなったよう。

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2014.10.26

滅多に体験できないホドラー、ココシュカ!

Img     ホドラーの‘真実、第二ヴァージョン’(1903年)

Img_0001     ココシュカの‘恋人と猫’(1917年)

Img_0002     ムンクの‘冬の坂’(1900年)

Img_0003     キルヒナーの‘小川の流れる森の風景’(1925~26年)

何年か先に計画しているスイス美術館めぐりのなかにはチューリヒ美はもちろん入っている。でも、国立新美の‘チューリヒ美展’(9/25~12/15)をみてしまったから、もう訪問しなくてもいいのかなとも思ってしまう。それくらい今回やって来た作品はいいものが揃っている。

美術本、例えばTASCHENなどでこの美術館の名前がでてきくるのはモネ、セザンヌ、シャガール、アンリ・ルソー、ダリ、この知ってる作品が今回全部展示された。これだけで腹は満腹になるが、ほかにもスイスの美術館ならではの充実したコレクションが目の前に現れた。

それはスイス生まれのホドラー、ヴァロットン、ジャコメッティ、そしてオーストリア人のココシュカ。このなかでホドラー(1853~1918)とジャコメッティは一度回顧展を体験したので目が少し慣れている。ホドラーの‘真実、第二ヴァージョン’は2008年オルセーであった大回顧展でお目にかかった。

このとき手に入れた図録はフランス語版、そのためホドラーの作品は目に焼きついているがどんな画家人生だったのかは頭に入ってない。唯一わかっているのはかつてクリムト本を読んだときにでてきた‘パラレリズム(平行主義)’のことだけ。で、それを頼りに人物画2点と風景画4点を楽しんだ。ホドラーについては西洋美で今行われている展覧会の感想記でまたふれたい。

今回気分がハイになったのがココシュカ(1886~1980)、この画家の作品をみる機会は本当に少ない、これまでみたのはせいぜい両手くらい。だから、ここで5点もお目にかかったのはひとつの‘事件’、‘プット―とウサギのいる静物画’では兎の前にいるものが何であるか隣の方といろいろ想像し合った。右にいるのは犬、そして左は山羊、当たっている?

白の荒々しい太い線が印象的な‘恋人と猫’がこれまでみたココシュカの人物像のイメージと重なり合う。じっとみていると、ゴッホの描いた自画像(オルセー美蔵)が頭をよぎる。そして、色が明快な風景画‘モンタナの風景’にも大変魅了された。いつかココシュカ展に遭遇したい。なんでもかんでもBunkamuraにすぐお願いしたくなる。

4点あったムンク(1863~1944)の‘冬の坂’とキルヒナー(1880~1938)の‘小川の流れる森の風景’の前でも足がとまった。期待していたベックマンは3点並んでいたが、アベレージクラスであまり響かなかった。

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2014.10.25

Wシリーズ ロイヤルズ 敵地の初戦に勝ち2勝目

Img     2回裏ペンスの盗塁を阻止するぺレス

Img_0001    ケーン イシカワの放ったライトライナーを好捕

ジャイアンツのホームサンフランシスコで行われたWシリーズ第3戦はロイヤルズが3-2で勝ち2勝1敗とした。今日の一戦はハラハラドキドキの好試合だった。

ロイヤルズは1回表先頭打者のエスコバルがジャイアンツの先発ハドソンからいきなりレフトオーバーの二塁打を放ちチャンスをつくると、3番ケーンのセカンドゴロで1点を入れた。敵地で先制点をもらったので先発のガスリーは気合のピッチング、5回までジャイアンツに点を与えない。

6回ロイヤルズにまたチャンスがめぐってきた。エスコバルがヒットで塁に出るとPS6試合ヒットのなかった2番のゴードンがセンターオーバーの2塁打、これで貴重な追加点が入った。さらに4番のホズマーは左打者封じのために交代した左腕に対し11球も粘り最後はきれいにセンター前に打ち返しさらに1点、これで3点のリードとなった。

その裏ジャイアンツが反撃し2点入れ最後まで緊迫した展開となったが、ロイヤルズのブルペン陣がしっかり1点差を守り、敵地での初戦に勝利した。

この試合ロイヤルズの堅い守備が随所にでた。ハイライトは2回、内野安打で出塁した5番ペンスは果敢に盗塁をしてきたが、キャッチャーのペレスは矢のような送球でこれを阻止した。これは唸らせるプレー、2年連続オールスターに出場したペレスは今や大リーグを代表する捕手のひとりに成長している。流石、ペレスという感じ。

もうひとつこの回いいプレーがでた。ライトを守るケーンはイシカワの強いライトライナーをスライディングしながら好捕、野手がこういうファインプレーをしてくれると投手は助かる。ほかにも二塁のインファンテや一塁のホズマーのいい守備もとびだした。本当にロイヤルズの内野手、外野手の守備は鉄壁。そのすばらしいプレーに感激しっ放し。

今日はスタメンをはずれた青木、早くヒットを打ちたいだろうがあせることはない。明日も2番はいいところで打ったゴードンだろう、だから代打がまわったときチームの勝利に貢献するバッティングを期待したい。

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2014.10.24

収穫の多い‘チューリヒ美展’!

Img_0002     アンリ・ルソーの‘ピエール・ロティ’(1906年)

Img_0004     ヴァロットンの‘アルプス高地、氷河、冠雪の峰々’(1919年)

Img     モネの‘陽のあたる積み藁’(1891年)

Img_0003     セガンティーニの‘虚栄’(1897年)

国立新美で行われている‘チューリヒ美展’(9/25~12/15)をみてきた。サブタイトルの‘印象派からシュルレアリスムまで’が示す通り、近代絵画のいろいろなジャンルの作品が集まっているのでおおいに楽しませてくれる。

作品の数は全部で74点、展示の仕方はひとつは作家でまとめ、もうひとつは絵画運動や表現様式でくくられている。収穫は期待通りいくつもあった。その筆頭がアンリ・ルソー(1844~1910)、ここ数年ルソーとの相性がとてもいい。昨年アメリカと日本で10点遭遇し、今年はチューリヒ美にある‘ピエール・ロティ’がわざわざ日本にやって来てくれた。

この人物をはじめてみたとき、トルコの男性が民族舞踊を踊る際被っている帽子とダブってみえた。顔の描写は向かって右のほうをちょっと立体的にしている。左にいる猫が正面を向いているのはルソー絵画の特徴、また肩越しにみえる工場の煙突はどういうわけか煙は一本だけからしかでていない。未見のルソーとの対面が叶うと今は心が大きな満足感で満たされる。だから、この展覧会はこの1点だけで◎ あとはオマケがいくつついてくるか。

昨年の秋からヨーロッパでブレイクしているヴァロットン(1865~1925)、6月三菱一号館美で回顧展を楽しみ、そのいい流れがここ国立新美でも続いている。展示されている4点のなかで関心を寄せている氷河をえがいたものにぐぐっと惹きこまれた。薄い青緑で表現されたボリュームのある氷河が強い存在感を放っている。これはいい絵をみた。隣にある‘日没 ヴィレルヴィル’はムンクと小野竹喬の絵をミックスした感じ。

モネ(1840~1926)は4点、チラシに大きく取り上げられていたのが‘睡蓮の池、夕暮れ’、この縦2m、横6mの大作への期待値はじつは半々だった。もしよければ大サービスで作ってくれた大きなチラシを部屋に飾るつもりでいた。でも、それはなくなった。悪い予感のほうがあたった。色彩、光の表現に丁寧さ、強さがなく心を打たない。絵は大きさではない。

朝日新聞に学芸員が‘ついにこの作品が日本へやってくる。わくわくしています’と書いていたが、だまされという気分、このひとはモネの絵をあまりみていないのでは。これから行かれる方はこの絵には期待しないほうがいい。モネのことならお任せあれ!モネの魅力が画面いっぱいにあふれているのはカンディンスキーが感動したという‘陽のあたる積み藁’のほう、4年前パリのグランパレであった大回顧展にも展示された。また、‘国会議事堂、日没’の光の描写も美しい。

入ってすぐのところに飾ってあるセガンティ-ニ(1858~1899)の‘虚栄’を長くみていた。3年前の回顧展で心を奪われたので再会できたのは嬉しい限り。

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2014.10.22

ズームアップ 名作の響き合い! 1961年

Img_0001     エッシャーの‘滝’(横浜美)

Img     ビュフェの‘ピエロ’(静岡県長泉町 ビュフェ美)

Img_0002       リキテンスタインの‘ボールをもつ少女’(NY MoMA)

Img_0003         セザールの‘黄色いビュイック’(NY MoMA)

2ヶ月前Bunkamuraで開催された‘だまし絵展’のパート2では一回目と同じ顔触れが登場した。こういうテーマのときにはどうしても欠かせないシュルレアリストのダリとマグリット、そしてエッシャー(1898~1974)。

‘滝’は水の循環をじっくり見るとじつに不思議な絵。日本各地にはお化け坂とか幽霊坂とよばれる不思議な場所がある。目の前の道路は降ってみえるのに実際はこちらに登っていたりする。この‘滝’ではこうした目の錯覚が表現されている。

滝つぼのところから水はなぜが上のほうへ登っていく。少しずつあがって最後は滝になって落下する。この循環は永久に繰り返される。変な光景だが、曲がりながらスムーズに流れてるから水は下っているようにも上昇しているようにもみえるため、これでいいのかなとついだまされる。

ビュフェ(1928~1999)の画風は1957年あたりから明るい色彩に変わってくる。‘ピエロ’は背景の赤とピエロの帽子や衣装を彩る黒の対比が強烈に印象づけられる作品。そして、人物の体つきは初期のころにくらべるといくぶん厚みが増しその表情にも力強さがでてくる。このピエロは忘れられない一枚。

昨年、ウォーホルの大きな回顧展があったので、次の期待はリキテンスタイン(1923~1997)。ポップアートで先に開眼したのはリキテンスタインのほう。昨年、ワシントンのナショナルギャラリーで予想外に多くのリキテンスタインに出くわしたから鑑賞作品の総数は増えたが、まだ相当見足りない。

NYのMoMAにある‘ボールをもつ少女’、昨年対面する予定だったが姿をみせてくれなかった。手元にあるMoMAの図録(英語版)に載っているのは‘溺れる少女’だが、ミュージアムショップで現在販売されているものではこの絵が表紙に使われていた。次はリカバリーしたいが、果たして。

セザール(1921~1998)の圧縮された自動車を作品にした‘黄色いビュイック’はMoMAの追っかけリストに入れていたが、不運なことに展示されてなかった。MoMAでもポンピドーでもセザールとの縁は薄いが、スクラップ工場にある金属の圧縮物は映像でみることがあるから作品との距離はあまりない。

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2014.10.21

ズームアップ 名作の響き合い! 1960年

Img     ホッパーの‘二階の日差し’(NY ホイットニー美)

Img_0001     ベン・シャーンの‘ラッキー・ドラゴン’(福島県美)

Img_0003     クラインの‘人体測定 ANT66’(いわき市美)

Img_0002     アルマンの‘ホーム スウイート・ホーム’(パリ ポンピドー)

アメリカの国民画家、ホッパー(1882~1967)は84歳まで長生きした。亡くなる7年前に制作したのが‘二階の日差し’、ベランダでくつろぐ二人の女性に太陽の強い日差しが当たる光景がいかにもアメリカらしく描かれている。左端が欠けた2つの建物が前につきでる構図が印象深く、そしてホッパー絵画の真骨頂である光の描写が目に焼きつく。

リトアニア出身のベン・シャーン(1898~1969)と縁ができたのは広島にいるとき。県立美に‘陪審員席’、‘4人の検事’、そして‘強制収容所’は常設展示されており、この画家の名前と画風がインプットされた。でも、本物に接したのはこの3点のみ。

一度訪問したことのある福島県美が所蔵する‘ラッキー・ドラゴン’は1954年アメリカの水爆実験で被爆し死亡したマグロ漁船第五福竜丸の無線長、久保山愛吉さんを描いたもの。社会的なテーマに取り組んだシャーンはこの‘ラッキー・ドラゴン’シリーズを10点描いた。福島県美では残念ながらこの絵は展示されてなかった。機会があれば再チャレンジしたい。また、Bunkamuraがベン・シャーンの回顧展を開催してくれないかと密かに期待している。

1960年はヌーヴォー・レアリスムが誕生した年、イヴ・クライン(1928~1962)の‘人体測定 ANT66’をはじめてみたとき、ここになにが描かれているのかちょっとわからなかった。しばらくみていると体を動かす人物を4人イメージすることができた。これはパフォーマンスアート、体に絵の具を塗った女性のモデルが紙にボデイペインテイングをする。ポンピドーでも赤ちゃんの体を連想させる作品をみたことがある。

アルマン(1928~2005))の‘ホーム スウイート・ホーム’は作品に顔をよせてみると一瞬緊張する。なんと箱の中にガスマスクがびっしり詰め込まれている。こういう作品をみると芸術は社会の動きと密接にむすびついていることがよくわかる。

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2014.10.20

CSはもうやめにしたら!

Img     ソフトバンクが日本ハムを破り日本シリーズへ進出

プロ野球パリーグのCSファイナルはソフトバンクが第6戦で日本ハムに勝ち、日本シリーズへの新進出を決めた。ソフトバンクのファンはほっとしたことだろう。

今暗い気持ちで落ち込んでいるのがジャイアンツファン、阪神にまさかの4連敗を食らって日本一への道を断たれてしまった。原監督は2度も屈辱を味わったことになる。

毎年思うことだがCSはもうなしにしたほうがいい。CSを制した阪神はリーグチャンピオンは巨人と遠慮した物言いに終始している。7ゲームを離されて2位に終わったチームが日本シリーズにでるのは申し訳ないという感じ。一体なんのためにCSをやっているのか。

もちろんこれは興行収益をあげるため。でもセリーグは本音でいうとCSはやりたくない。なぜか、それは別にCSを実施しなくても収入が減ることはないから。だから、昔のように余分なことはやらずリーグ優勝したチームが日本シリーズを戦う。来年からそうしたらいい。

CSはもともとセリーグに人気の面で劣るパリーグが優勝が決まったあと客の入りが減少する消化試合を防ぐためにつくられたもの。CSをつくることで最後の最後までファンに球場へ足を運んでもらう。だが、今はパリーグはシーズン終盤まで激し戦いが繰り広げられる。今年ソフトバンクが優勝を決めたのはホームでの最終戦。

各チームの戦力に大きな差はなくなり、開幕してから終盤にいたるまで熱い戦いでファンを楽しませてくれるので、観客数は傾向的に増加している。日ハムの中田や大谷といった人気選手がパリーグのほうに多く集まっているから、いずれ観客数がセリーグを抜くのは時間の問題。だから、CSをやる必要はとっくになくなっている。

今年はソフトバンクが最後ふらつきながらやっと逃げ切った。苦しめられたがリーグチャンピオン。CSがなければ選手は気持ちを切り替えてジャイアンツをたたくぞ!という気持ちになる。ところが、ちょっと休むとまた同じチームとだらだら試合をやらなければいけない。

ファンはCSをみたいと思っているだろうか、余分な試合はもういいよという人が多いのではなかろう。すっきり日本シリーズに送りだしたい、そこで目いっぱい応援したい。応援疲れというのもあることを球団経営者はまったくわかってない。

CSをやめてファンの満足感が削がれるの?収入が減るの?もしそれが懸念されるのなら交流戦を増やすとかしてもっと活性化すればいい。営業努力次第でお客は呼んでこれる。現に、DeNAでは女性の動員に成功しているではないか。

セリーグはCSはやりたくないのだから、パリーグがやめるというとすぐ話はまとまる。そうするとわくわくする日本シリーズがよみがえる。でも、これに大きく立ちはだかるのが硬直化が進み変革ができないプロ野球機構、相変わらずファンや選手の気持ちがわかってないから、まだまだおもしろくない日本シリーズが続きそう。

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2014.10.19

横山大観の富士山尽くし!

Img_0001     ‘霊峰不二山’(1933年 メナード美)

Img_0003     ‘蓬莱山’(1949年 高島屋史料館)

Img     ‘砂浜に聳ゆ’(1941年 メナード美)

Img_0005     ‘霊峰之秋’(1940年 大松美)

横山大観(1868~1958)の描いた富士山の絵を集めた展覧会が今平塚美で開催されている(10/11~11/24)。ここで行われる近代日本画の企画展は定点観測しており、大観展にも期待していた。

大観が生涯に描いた富士山は約1500点、大観にとって富士山は特別の画題。今回でているのは全部で54点、このうち7点は前期(10/11~11/3)、6点が後期(11/5~24)のみの展示。作品のモチーフは富士山ひとつだから、数としてはこのくらいでちょうどいい。

墨で描いたもので足が止まったのはメナードにある‘霊峰不二山’。安定感のいい構図が目を引き、濃墨の松林が霞のなかに雄大な姿をみせる富士をひきたてている。大観の回顧展には定番のようにでてくるのが‘蓬莱山’、この絵は図版ではイメージできないが本物に会うとその大きさに圧倒される。縦2.32m、横2.4m、真んなかあたりに吉祥の画題にふさわしい鶴の群れが飛翔している。

初見の富士で心を揺すぶったのがチラシに使われている‘砂丘に聳ゆ’。これを所蔵しているメナード美(愛知県小牧市)は名古屋に住んでいたとき訪問したことがあるが、しかとみたという覚えがない。たぶんみてないはず。
右下から半円が突き出すように波打つ海と富士山の対比がとてもよく、濃い緑の松が斜めに連なり海上には富士の美しさを寿ぐ鶴が優雅に飛んでいる。

大観にはやさしい感じのする草花の絵があるが、はじめてお目にかかる‘霊峰之秋’に心を奪われた。富士の裾野に広がる草花が白や薄緑でほわほわっと描かれている。この風景は実景ではなく大観の創作。これと同じ感じの作品がもう一点でている。ポーラ美蔵の‘山に因む十題 霊峰四趣・秋’、これまでこの絵と永青文庫にある‘野の花’がお気にいり草花図のベストだったが、‘霊峰之秋’はこれに並ぶ名作。大きな収穫だった。

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2014.10.18

久しぶりの竹久夢二展!

Img     ‘立田姫’(1931年)

Img_0001     ‘水竹居’(1933年)

Img_0002         ‘星まつり’(1927~28年頃)

Img_0003     ‘秋のいこい’(1920年)

竹久夢二(1884~1934)の生誕130年を記念した展覧会を横浜の高島屋でみた。日本橋であったとき美術館巡りのなかに入れてもよかったが、横浜にも巡回するのでこのタイミングを待っていた。会期は10/15~27。

10年前にも二つの記念展が企画され、運よく尾道市美と日本橋高島屋で遭遇した。そして、2007年にも千葉市美でも回顧展が行われた。だから、夢二の図録は今全部で9冊ある。すでに作品の多くが目のなかに入っているため、追加の図録購入はなし。で、夢二郷土美(岡山市)の図録を手にしてみてまわった。

この図録に掲載されているのものでまだお目にかかってないものがあれば御の字という気分。収穫はあった。それは過去の展覧会で一度も出たことのない‘星まつり’、鮮やかな色彩で二人の女性と着物や帯がとても精緻に描かれている。思わず立ち尽くしてみていた。すばらしいプラスαが目の前に現れてくれたので観覧料400円(高島屋のカードを持っているので半額)のもとはとれた。出かけた甲斐があった。この一枚で十分。

あとはお馴染みの名画を楽しんだ。会場の最後のところにいい絵がずらっと並んでいる。これは圧巻! どういうわけか昔から中島みゆきを連想する‘立田姫’、東大のすぐ近くにある竹久夢二美が所蔵する晩年の傑作‘水竹居’。そして、榛名山を眺める夢二と最愛の恋人彦乃を描いた‘遠山に寄す’。

出品は夢二郷土美のものばかりと思っていたが、お気に入りの‘水竹居’が姿をみせてくれ、竹久夢二伊香保記念館からは2004年のときと同様‘榛名山賦’もやって来ていた。デパートでの開催だから展示スペースは広くはないが、夢二の有名な作品はほとんどでている感じ。これほど豪華なラインナップだったとは、夢二好きにとっては嬉しいかぎり。

菱田春草展にでている‘落葉’の残存効果が夢二の‘秋のいこい’にもおよんでいる。プラタナスの葉に囲まれるようにしてベンチに座る女、画面からちょっと離れしばらくみていた。

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2014.10.17

ジャイアンツ サヨナラ勝ちでWシリーズへの進出を決める!

Img     2安打を放ち勝利に貢献したジャイアンツのサンドバル

Img_0001     劇的なサヨナラホームランを打った日系4世のイシカワ

毎日興奮しっぱなしの大リーグ、今日のジャイアンツとカージナルスの試合は9回裏日系4世のイシカワのサヨナラホームランで決着がついた。これでジャイアンツは4勝し、2年ぶりにWシリーズへ進んだ。

試合前はジャイアンツが今日も勝つだろうと予想していたが、こんな劇的な勝ち方とは思わなかった。野球は筋書きのないドラマ、これが野球の醍醐味でありおもしろいところ。

先発は第一戦と同じジャイアンツ・バムガーナー、カージナルス・ウエインライトの投げ合い。バムガーナーの調子は前回とはちがい球の切れがなく4回までに2本のホームランを許し3点とられた。これに対し、20勝投手のウエインライトは気合の入った意地のピッチング。7回を投げ2失点にとどめたエースの頑張りで今日の試合の流れはカージナルスへいく感じだった。

ところが、投手の交代した8回にジャイアンツは代打モースがレフトに同点ホームランを叩き込んだ。これで一気に流れはジャイアンツに傾く。9回表のピンチをしのぎゼロに抑えると、その裏サンドバル、ベルトを2塁1塁において7番のイシカワがワカの投じた低めのストレートを見事にとらえライトスタンドへ3ランホームラン。感激のサヨナラホームラン!

ジャイアンツはこの5年でWシリーズへの出場は3度、10年 12年のときはワールドチャンピオンに輝いた。今年はロイヤルズ同様ワイルドカード戦から勝ち上がってきた。左腕のバムガーナーがいい投球内容をPSでみせており、打撃陣もポージー、サンドバル、ペンスらがいいところで打っている。22日(日本時間)からはじまるWシリーズ、両チーム勢いがあるからおもしろい戦いになりそう。

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2014.10.16

ロイヤルズ 4連勝でリーグチャンピオン!

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Img_0001     リーグ優勝に大喜びの青木

ロイヤルズの快進撃がとまらない。オリオールズとのリーグ優勝戦に4連勝し念願のワールドシリーズへの進出を決めた。

打撃のいいオリオールズとの試合だから勝つのは簡単ではないなと思っていたが、ふたを開けてみると敵地で連勝し、その勢いのまま地元カンザスシティーでの3,4戦をいずれも2-1で勝った。これで地区優勝したエンゼルスとオリオールズをともにスイープで退け、ワイルドカード戦から8連勝、まったく強い!

昨日も今日も得点は2点、そして失点は1。ホームランによる得点がないのはレギュラーシーズンでみられたいつもの戦い。少ない得点を強力な投手力で守り、勝利につなげていく。リーグ優勝戦でロイヤルズ本来の戦い方で2つ勝ちチャンピオンをなったことで選手たちは次のワールドシリーズに自信をもってのぞめるに違いない。

ロイヤルズをここにきて一段と強くしているのは鉄壁の守備とブルペン陣の安定したピッチング。昨日はムスタカス(サード)、エスコバル(ショート)、インファンテ(セカンド)、ホランド(ファースト)のかたい守りが目立ったが、今日は外野陣が見事な守備をみせた。

レフトのゴードンはゴールドグラブ賞を何度もとっている名手だが、フェンスにぶつかりながら頭をこえていきそうな難しいフライをチャッチ、同点になるのを防いだ。PS、ケイン(センター)、青木(ライト)を含めたロイヤルズの外野手はファインプレーを連発、これで相手の得点をつみとるのだから投手は本当に助かる。

このかたい守備とともにすごいのがブルペン投手のピッチング、先発がとにかく6回まで頑張ればあとはへレラ、デービス、そして抑えのホランドがリードを守ってくれる。この勝ち方は昨年ワールドシリーズを制したレッドソックスと同じ。

ナショナルリーグはジャンアンツがWシリーズに駒をすすめてきそうだが、安定したブルペン陣を擁するロイヤルズのほうが優位な戦いができるかもしれない。今日は痛い死球で塁に出た青木、ヤクルトも含めてはじめてのリーグ優勝だからさぞかし嬉しいことだろう。青木のおかげで今年もWシリーズが最高に楽しめる。大活躍を期待したい。

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2014.10.15

ズームアップ 名作の響き合い! 1959年

Img_0002     イサム・ノグチの‘叫び’(NY グッゲンハイム美)

Img_0003     イブ・クラインの‘青い海綿’(NY グッゲンハイム美)

Img_0001     アルバースの‘正方形讃歌’(NY グッゲンハイム美)

Img     ステラの‘ジル’(バッファロー オルブライト=ノックス美)

スケールの大きな芸術家、ノグチ・イサム(1904~1988)の回顧展を東京都現美と横浜美で2度体験したので、おおよその‘イサム・ノグチ物語’は知っている。だが、出会った作品の数は多いとはとてもいえない。みたい作品はいくつも残っている。

例えば、マンハッタンの金融街、HSBC銀行前に立つ‘レッド・キューブ’や札幌のモエレ沼公園にある‘テトラマウンド’や‘プレイマウンテン’など、そして昨年久しぶりに訪問したNYのグッゲンハイム美で不運にもみれなかった木彫作品の‘叫び’、この街をまた楽しむことがあったらノグチ美にも足をのばしてみたい。

イブ・クライン(1928~1962)の深みのある青にどっぷりつかる大回顧展に遭遇することを夢見ている。柔道家でもあったクラインの作品を集めた展覧会が過去日本であったのだろうか?これまでクラインとの体験を明確に覚えているのはポンピドーとテートモダンだけ、NYのMoMAでみた覚えはないし、ノグチ同様、クラインもグッゲンハイムではダメだった。

ナチスの圧力でアメリカに移住したドイツ人のアルバース(1888~1976)、代表作である‘正方形讃歌’の明るい色彩構成に大変魅了されている。色の性質を分析した美術の本には飛び出してくる色とか沈み込む色とかが載っているが、アルバースの配色ををみるとそのことがよく理解できる。天性のカラリストが生涯に描いた‘正方形讃歌’シリーズは数百点、まだほんの一部しかお目にかかっていない。楽しみはこれからも続く。

ステラ(1936~)は一生付き合っていこうと思っているアーチストの一人、そのきっかけをつくってくれたのがステラの作品をいくつも所蔵している川村記念美。その初期の作品が黒い地のなかに細いストライプが繰り返される‘ブラック・ペインティング’のシリーズ、奥行きが感じられず一見そっけない作品だが、大きな画面の前に長くいると心が静まってくる。ダイヤ形の‘ジルと縁があるだろうか。

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2014.10.14

ズームアップ 名画の響き合い! 1958年

Img_0002     ジョーンズの‘3つの旗’(NY ホイットニー美)

Img     ロスコの‘無題’(佐倉 川村記念美)

Img_0003     フォンタナの‘空間概念ー期待’(パリ ポンピドー)

Img_0001     タピエスの‘大きな絵画’(NY グッゲンハイム美)

NYにあるホイットニー美、21年前に一度訪ねたことがあるのだが、期待していた作品がまったくみれず消化不良の感だけが残った。原因はこの美術館のことをよく知らなかったため。ここでは美術の本にでている有名な作品を展示する部屋が常に確保されているのではなく、春とか秋とか限定した期間に館蔵の名作を公開している。そのため部屋には特定のテーマの企画展のために集められた作品が並べられていた。

こういう展示の仕方が頭に入っていないので、部屋をいろいろ回ったが馴染みのない現代アートのオブジェや絵画ばかりで面食らった。せっかく足を運んだのだからジャスパー・ジョーンズ(1930~)の‘3つの旗’に会わないと帰るに帰れない。でも、なかなか姿を現してくれない。結局この絵をみないで退館した。

横からみると星条旗の描かれた板が3枚重ねられているイメージの‘3つの旗’、よく知っている絵画ではない。ではオブジェ、それならフォルムがもっと立体的になるはず、いっそのことアメリカの国旗は3つずらして置いてあると思ったほうがいい。次のNY旅行のときはリカバリーしたいが、果たして展示の機会にめぐまれるだろうか。

ロスコ(1903~1970)が晩年に制作した‘シーグラム壁画’シリーズ(30点)のうち7点を所蔵する川村記念美、画像はその1枚、昨年フィリップスコレクションで明るい色調の3点と対面してますますロスコにのめりこんでいる。今、狙っているのはロサンゼルス近代美にあるもの。なんとか実現させたい。

フォンタナ(1899~1968)の‘裂け目’シリーズをはじめて大原美でみたときは大きな衝撃を受けた。キャンバスの表面に鋭利なナイフで切り裂かれてできた縦に細長い空間、確かに穴ができていることを確認した。絵画をものとして認識した最初の作品だった。以来、このシリーズをみるときは少し浮き上がっている裂け目のところに視線がむかう。ポンピドーにあるものはバラ色の画面にできた裂け目は細い両眼のようにみえる。黒や赤とちがってバラ色だから期待の意味も理解できる。

2年前に亡くなったアントニ・タピエス(1923~2012)の‘大きな絵画’は何億年も前にできた化石の一部が地表に埋まっているような感じがする。今地球の歴史にすごく興味があるのでこういう絵をみると想像力がおおいに刺激される。

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2014.10.13

ズームアップ 名画の響き合い! 1957年

Img_0004     ベーコンの‘風景の中のゴッホ’(パリ ポンピドー)

Img_0001     フランシスの‘魅力的な青の中で’(パリ ポンピドー)

Img     スティルの‘1957-DNo.1’(オルブライト=ノックス美)

Img_0002          ゴットリーブの‘ブラストⅠ’(NY MoMA)

ベーコン(1909~1992)がどうしてもダメなのは、描かれる人物がホラー映画に登場する不気味なキャラクターをイメージするから。あの海坊主のようなゆがんだ顔が怖くてしょうがない。

だが、その人物でもアルルに滞在中のゴッホを描いたものは普通にみれる。これまで2点みた、1点目はポンピドーコレクション展(東京都美 1997年)、そして昨年ワシントンへ行ったときハーシュホーン美でゴッホを大きく描いたものにお目にかかった。これは印象に強く残っている。

このとき驚いたのはアメリカのコレクターがベーコンの収集にも熱心なこと、ハーシュホーンには全部で5点、フィリップスコレクションでは大きなホールにゴッホの絵と同じタイプの風景の中にいる人物を描いたものがどーんと飾られていた。ベーコンについてはこの人物画3点は◎

パリのポンピドーが所蔵するサム・フランシス(1923~1994)の‘魅力的な青の中で’はまだ縁がない。図版をながめているだけだが、絵のサイズは尋常な大きさではない。縦が3m、横はなんと7m。この大きさなら展示スペースをとるから、そう頻繁には展示されないだろう。遭遇しないはず。いつかみてみたい。

フランシスは東京都現美で一度大きな絵を体験した。余白をかなりとった墨絵の連想させる作品、だから、この画家の作風には思い入れがあり、大きな回顧展に出くわすことを願っているがまだその時がこない。また、出光美にもフランシスがあるそうだが、まだ一度もみたことがない。どんな作品をコレクションしているのだろうか。

クリフォード・スティル(1904~1980)の作品のイメージは黒い板を乱暴に破壊し淵をギザギザにしそれを数枚横に並べたような感じ。この荒々しさになぜか引き込まれる。バッファローのオルブライト=ノックス美にあるものとの出会いはまだだが、昨年ハーシュホーンで大作3点をみた。これくらい大きいと深い精神性をたたえた黒の色面に心が吸い寄せられていく。

同じ抽象画でもゴットリーブ(1903~1974)の‘ブラストⅠ’は赤の円が日本の国旗を思い起させるので画面にすっと入っていける。上の円に対して下の黒い造形は前衛書道家が太い筆を使いいくつかの字を重ね合わせた感じ。赤と黒の組み合わせが強く印象に残る。

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2014.10.12

わくわくワールドツアー! ノルウェー フィヨルドと氷河

Img     ネーロイフィヨルド

Img_0002     ガイランゲルフィヨルド

Img_0001      ヨステダール氷河

2年くらい前から地球科学についての興味が湧き出し、プレートの移動や火山の活動、氷河のことなどをとりあげてくれるTV番組を欠かさずみている。9月末TBSの‘世界遺産’が嬉しいことにノルウェーのフィヨルドとこれをつくりだした氷河にスポットをあててくれた。

フィヨルド旅行の優先順序が上がっているが、まだ具体的な計画まで進んでないので観光名所になっているフィヨルドがある場所が地図上にしっかり定着してない。番組にでてきたのは世界遺産になっている西ノルウェーにある2つのフィヨルド、最も狭い谷‘ネーロイフィヨルド’と最も深い谷‘ガイランゲルフィヨルド’

ソグネフィヨルドの一部になっている‘ネーロイ’は旅行会社から送られてくるツアー案内にはこれをみる定番のクルーズ観光が必ず入っている。ソグネフィヨルドの上のほうにある‘ガイランゲル’のほうは各社未開拓。どちらも両サイドは1000mをこえる崖が続く、これは迫力ありそう。‘ガイランゲル’の‘7姉妹の滝’は絶景、縁があるといいのだが。

番組スタッフは8時間かけて‘ガイランゲルフィヨルド’と‘ソグネフィヨルド’の間の高地に広がるヨーロッパ最大級の‘ヨステダール氷河’の源流までたどりつく。こうした氷河トラッキングに参加するのは到底無理だが、巨大な氷河の先端がみえる湖のところまでは行ってみたい気がする。

高さ100mもある氷の壁、‘世界遺産’は8月にアルゼンチンの内陸の湖に注ぎ込んでいる‘ペリト・モレノ氷河’を特集したが、この青い壁の高さは55m、‘ヨステダール氷河’はこの倍の高さ。氷河を一度みてみたいという思いがだんだん膨らんできている。

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2014.10.11

ロイヤルズ 敵地で1勝!

Img    チャンスメイクのヒットで勝利に貢献した青木

Img_0001      ゴードン 4打点の大活躍

今日からオリオールズとロイヤルズの間で戦われるリーグ優勝決定戦がはじまった。ワイルドカードから勝ち進んできたロイヤルズ、この試合でも好調さを発揮し8-6で延長戦に勝利した。敵地での1勝は大きい。

PSではロイヤルズは効果的なホームランが飛び出す。3回一番のエスコバルは高めの速球を思いっきり振ってレフトによもやのホームラン、これでオリオールズの先発ティルマンのリズムが狂った。続く青木もレスト前にヒット、さらに後続が塁にでて満塁、ここで6番のゴードンが走者一掃のライトへの3塁打、この回4点が入った。

強力打線を誇るオリオールズのお株を奪うようなビッグイニング、これでロイヤルズの先発シールズは余裕をもって投球できる。が、5回までに4失点し6回不運な守備などが重なり5-5の同点に追いつかれる。

このあと6回から9回までを投げたへレラ、デービス、ホランドはいつものようにいいピッチングでオリオールズ打線を抑えた。このブルペン陣の踏ん張りが10回表のゴードン、ムスタカスの2本のホームランを呼び込んだ。

3点のリードで抑えのエースホランドの登板、2アウトのあと粘られ1点失ったが今日3安打のマーカーキスをセカンドゴロに仕留め勝利。

ロイヤルズはこれで敵地での延長戦を3つとも制した。ゲームをやるたびに強くなっていく。ますます楽しみ。

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2014.10.10

絶景 夕焼け空と富士山!

Img       夕暮れ時マンションからみえた富士山、右は丹沢山系   

Img_0002     中村岳陵の‘残照’(1961年 静岡県美)

Img_0001     小野竹喬の‘夕雲’(1965年 京都市美)

今日の夕方、五時半頃、マンションからすばらしい景色がみえた。われわれの住んでいるマンションから遠くの富士山がみえる。いつも姿をみせてくれるわけではないが、今日の富士山は最高に美しく、200%感動した。

ちょうど散歩に出かけるころ西の空が真っ赤に染まった。こういう目の覚めるような夕焼けはそう何度もお目にかかれない。そしてこの茜空に富士山がシルエットとなって姿をみせる。感動的な光景。

だから、すぐデジカメをもってきて撮った。普通のデジカメなのでこのくらいの写真にしかならないが、わが家のお宝写真の一枚に加えるには十分。茜色がびっくりするほど輝いていたのは数分のこと、こんな極上の自然の美にめぐりあえるとは。本当にいい日だった。

夕焼けの空を描いた日本画のなかには心に沁みる作品がいくつもある。今日みた空を思わせるのが中村岳陵の‘残照’、岳陵は真っ赤な空に大感動したにちがいない。

この絵をみる機会がなかなかなかったが、2007年国立新美で開催された‘日展100年展’でようやくお目にかかれた。今は似たような夕焼けを体験したので以前よりも強く絵のなかに吸い込まれる。

茜空の画家といわれるのが小野竹喬、何点も描いている。そのなかで‘夕雲’はお気に入りの一枚。枝々のむこうにみえる雲が赤に染まる様がとても印象深い。細い木を前面に等間隔に配置する構成が画面をひきしめている。

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2014.10.09

ドガの絵の謎が解けた!

Img_0001     ダーウィン著‘人及び動物の表情について’

Img_0003  ドガの‘黒い手袋の歌手’(1878年 ケンブリッジ フォッグ美)

Img     ドガの‘犬の歌’(1877年)

先週放送の‘美の巨人たち’に登場したのはリヨン美にあるドガの絵。追っかけ画リストに入っている‘カフェ・コンセール レ・ザンバサドゥール’(1877年)をどんな切り口でみせるのか興味深かったが、とてもおもしろい話がでてきた。

ドガ(1834~1917)がみせる人物描写は天才的に上手いことがだんだんわかってきたが、この番組でいままで心に引っかかっていたことが一気に解決した。ドガは解剖学や生物学に興味をもっていて、とくにダーウインの著作に刺激を受けていたという。それが‘人及び動物の表情について’

ドガが驚いたのが人と動物の感情表現の仕方に共通点が多いこと、美術評論家は‘ドガは描く人物に動物的な要素を入れた’と指摘する。この話にすぐ食いついた。ダーウインの論文にでてくるサルの顔をみて、ドガのあの絵はサルの表情をイメージしていたのか、と直感した。

その絵とは番組にも登場した‘黒い手袋の歌手’と‘犬の歌’、どちらもドガが人物を描いた作品のなかでは異色の絵で強烈なインパクトを放っている。この激しく動物を思わせる表情がいままでどうしても理解できなかった、なぜドガはこんな描き方をしたのか? やっとわかった。ドガがダーウインからヒントを得たことが。

こういう話を知ると、ドガの競馬好きもすぐ腹にすとんと落ちる。さらにドガとバロック時代にオランダで活躍したレンブラントがつながってくる。レンブラントは人物の感情をじつに豊かに表現する、泣きじゃくる赤ん坊、びっくり眼の女性、一方19世紀後半カフェにいる寂しそうな顔をした女性や犬のしぐさをする歌手を生感覚で描いたドガ。

レンブラントのDNAを受け継いだのはドガだった!

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2014.10.08

何度も繰り返されるタイトルサポートのための敬遠!

Img     首位打者を獲得をしたオリックスの糸井

今ロイヤルズの青木がPSで大活躍しているが、青木同様大リーグで通用すると思われるバッターがオリックスの糸井(33歳)、昨日パリーグの全日程が終了し、糸井の首位打者が決まった。打率は.331、立派な成績。

糸井は左膝を負傷したので、ラストの楽天との2試合を欠場した。楽天には打率2位につけている好打者の銀次がいる。そこで4日(土)の試合ではオリックスの森脇は当然のように投手にストライクを投げささず、銀次は5打席連続敬遠。いつもの選手のタイトル獲得をサポートするための四球作戦である。

これにたいして、楽天ファンは大ブーイング、でも、これははじめからわかっているのだから、嫌な目にあいにわざわざ球場に足を運ぶほうがどうかしている。それにもし銀次と糸井の順序が逆だったら、アホ星野は同じように敬遠を指示する。そのとき、ファンは応援している楽天の投手に‘糸井と勝負しろ!俺たちは好打者の競い合いをみたいのだ’と大声で叫ばないだろう。誰だって銀次に首位打者になってもらいたい。

日本のプロ野球は相変わらずこんなもの。昔からちっとも変わらない。プロ野球全体が体育会系の体質が大勢を占め、そしてファンの情緒的な気持ちがあるかぎり、この露骨な敬遠はなくならない。日本の野球を楽しんでいるのであれば、こんなことは常識として腹に吞みこむ。もし、こういうプレーをみたくなければ大リーグ観戦にシフトすればいいだけのこと。これは野球の楽しみ方の問題。

アホ星野が最終戦後のセレモニーでまた馬鹿なことを言っている。最下位だというのに‘中途半端に4位、5位じゃおもしろくない。思い切って最下位からまたみなさんを喜ばせよう’。この男はオリンピックでメダルを獲れなかったときもそうだったが、ファンにたいする接し方が一から十まで横着。素直に頭を下げない。これだから嫌われる。

今年、不振続きの楽天、大リーグならとっくに監督を解任されている。終盤に7連敗し最下位。こんな無様な戦い方なのに口だけは達者でまわりを偉そうに威圧する。昨年日本一になったのはマー君と銀次ががんばったからで監督の采配なんて小さなもの。

能力の低さは今年の最下位が証明している。マー君が抜けて優勝は無理にしろ、いい監督ならまあAクラスは確保する。それができないのはコーチ陣との結束、選手とのコミュニケーションがうまくいってないため。自分の能力を過信しているからこんなことになる。所詮この男は普通の監督、ただ、長く監督をやっているというだけ。そして、最後はいつも勇退にはほど遠いみじめな終わり方をする。

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2014.10.07

ズームアップ 名作の響き合い! 1956年

Img_0003     エッシャーの‘版画画廊’

Img_0002     ブラックの‘鳥と巣’(パリ ポンピドー)

Img_0001     ジャコメッティの‘ヴェネツィアの女 Ⅴ’(パリ ポンピドー)

Img   ロスコの‘タンジェリン色の上の緑と赤’(フィリップスコレクション)

だまし絵を集めた展覧会ではエッシャー(1898~1972)はとても人気がある。階段を上がったり下がったりする人物がいてぶつかりそうなイメージだがそれもなくぐるぐる回っていく。また、滝は下に流れていくのが普通だが、なぜか上のほうに上がっていく光景にでくわす。一体どうなっているのか?

‘版画画廊’は手前に版画が飾られた画廊が描かれ、その上に幾段にもかさなる建物が大きくカーブして走る列車からみる光景のように広がっている。画廊のなかと外からみる風景がぐにゃっと曲りひとつながりになっているのだが、これが不思議なことにあまり違和感なくながめられる。なにかよくわからない球体構造のなかにいる感じだが、進んでいくとどこかに出口がありそう。

ブラック(1882~1963)が晩年に描いた鳥の絵に関心を寄せているが、ポンピドーにある‘鳥と巣’は現地でお目にかかった。一見すると子どものお絵かきのよう。ブラックの鳥の絵というと、ルーヴル美の‘アンリ2世 控えの間’の天井の描かれている‘鳥’があるが、これはまだみていない。自由や解放の意味がこめられた鳥のモチーフ、パリにまた出かけたとき会えればいいのだが。

ジャコメッティ(1901~1966)は極端に細長い女性の立像を15点石膏で完成させ、そのうち9点をブロンズでもつくった。これまでそのブロンズは3点みた。変な話だが、これをみてふと思ったのが、東名高速の浜名湖ICで売っているうなぎパイ。このイメージがこびりついている。

昨年ワシントンのフィリップスコレクションを訪問したとき期待していたのがロスコ(1903~1970)の部屋。画面が鮮やかな色面で上下に分割された作品が4点あった。どれもぐっとくる色の組み合わせ、1956年に制作されたのが‘タンジェリン色の上の緑と赤’、ロスコに大接近したという思いが強くなった。

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2014.10.06

ロイヤルズ アリーグ優勝決定戦進出!

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Img_0001     1回裏三遊間を抜くヒットを放った青木、3安打の大当たり!

地区シリーズに進出したロイヤルズがなんと両リーグトップの勝率を誇るエンゼルスを3戦3勝と想定外のスイープで破り、11日(日本時間)からはじまるアリーグ優勝決定戦への進出を決めた。

野球は短期決戦の場合、勢いのあるチームが勝つことはよくあるが、ロイヤルズはその典型的な戦いをしている。地区Sの相手は西地区で後半断トツの強さでPS進出を決めたエンゼルス、敵地でのスタートだから、一つ勝てば御の字だった。ところが、延長戦を2度も勝ち、ホームのカンザスシティーに戻ってきた。

初回、エンゼルスのトラウトがこれまでの不振から目を覚ましたようなレフトへのソロホームラン、エンゼルスの逆襲がはじまりそうな予感。が、その裏青木が三遊間を抜く見事なヒットですぐ反撃ののろしをあげた。満塁と先発のウイルソンをせめ、6番ゴードンが走者一掃の2塁打で逆転、ロイヤルズの勢いはとどまるところをしらない。

さらに3回には4番のホズマーがストレートを思いっきり踏み込んでフルスイング、左中間に2点ホームランを叩き込んだ。これで5-1、勝利がみえてきた。4点も差がつけばエースのシールズだから楽な展開。このあとはムスカタスのソロホームランや青木のタイムリーヒットなどで3点を加え、8-3で9回のエンゼルスの攻撃をむかえた。

もう勝利はまちがいないところだが、抑えのエース,ホランドが3人を難なく打ちとりゲームセット。このスイープはまったく予想しなかった展開。ロイヤルズの強いこと、その大きな要因は守備力の強さ、とくにセンターのケーン、ライトの青木の好守備は特筆もの。ケーンは今日も超ファインプレーを2つした。すごい選手。

青木は第2戦はヒットが出なかったが、今日は3安打、青木と2戦、3戦と続けてホームランを放ったホズマーの二人が打撃陣を引っ張っている。

昨年のPSは上原と田沢のいるレッドソックスが勝ち進み応援するのが楽しくてしょうがなかったが、今年は青木のいるロイヤルズ、次の対戦相手オリオールズは難敵だが、いい試合をしてくれそう。ロイヤルズから目が離せなくなった。

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2014.10.05

この秋注目の追っかけ国宝!

Img_0004     徽宗の‘桃鳩図’(北宋時代 1107年)

Img_0001  ‘阿弥陀聖衆来迎図’(部分 平安時代 12世紀 有志八幡講十八箇院)

Img_0003     ‘絵因果経’(部分 奈良時代 8世紀 醍醐寺)

Img     ‘金印’(弥生時代 1世紀 福岡市博)

この秋日本美術や中国絵画をとりあげる展覧会はビッグなものが続く。3つある。
★‘菱田春草展’(9/23~11/3  東近美)
★‘東山御物の美’(10/4~11/24  三井記念美)
★‘日本国宝展’(10/15~12/7  東博)

すでにみた春草はもう一度出動の予定だが、三井と東博は1回だけ出かけることにしている。そしてそのタイミングはみたい出品が展示される展示期間とにらめっこして11月後半に決めた。

今回の一連の展覧会で長い間追っかけていた国宝が4点でてくる。まず作品とその展示期間を
★‘桃鳩図’       東山御物の美  11/18~11/24 
★‘阿弥陀聖衆来迎図’  日本国宝展   11/11~12/7
★‘金印’        日本国宝展   11/18~11/30
★‘絵因果経’  醍醐寺展(松濤美) 10/7~13、10/28~          11/3、11/18~24

風流天子の徽宗皇帝が描いた‘桃鳩図’、これをみないと中国絵画は済みマークがつかないからずっと追っかけてきた。ようやくお目にかかれる。この絵が展示されるのは10年ぶり。根津美で‘南宋絵画展’(2004年)があたっとき出品された。当時広島にいたので1回しかみれず、この絵が展示されたわずか5日間とはタイミングが合わず見逃してしまった。それから10年の時が流れ、鑑賞のチャンスが巡ってきた。対面が楽しみ。

来迎図の傑作、‘阿弥陀聖衆来迎図’は2003年の‘空海と高野山’(京博)にでたが、このときも展示替えでみれなかった。そのあとよくできた模写作品をみる機会があったので、本物ではないが一応みたことにしていた。この2mもある大きな絵がみれるのは本当に嬉しい。今からワクワクしている。

いくつかある‘絵因果経’は国宝に指定されているのが3点、東芸大美と京都の上品蓮台寺にあるものはみたが、醍醐寺にあるものはまだ縁がない。ところが、幸運なことに醍醐寺のものが渋谷の松濤美でみれることになった。‘醍醐寺展’は10/7~11/24だが、‘絵因果経’は3つの期間に全場面展示される。これはありがたい。

国宝展にでてくる‘金印’も楽しみ。展示がはじまるのは‘桃鳩図’と同じ11/18。福岡市美へは行ったことがあるが、市博はまだ未訪問。歴史の教科書に載っている‘金印’が東京でみれるのだから幸せなめぐりあわせ、しっかりみたい。

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2014.10.04

ズームアップ 名作の響き合い! 1955年

Img_0001     ビュフェの‘サーカス’(ギャルリーためなが)

Img_0003     カルダーの‘2面のモビール’(パリ ポンピドー)

Img  ジョーンズの‘石膏のある標的’(NY レオ・キャステリギャラリー)

Img_0002  デ・クーニングの‘ゴタムのニュース’(オルブライト=ノックス美)

目黒区美は一度だけ行ったとこがある。ここで4年前ベルナール・ビュフェ(1928~1999)の回顧展があり、‘サーカス’と名のついた大きな絵に遭遇した。縦2.6m、横2.95mのビッグサイズ。ビュフェはルオーと同じくサーカスを題材にした作品を多く描いており、1956年に‘サーカス展’を開いている。ピエロの気持ちに心を寄せていたにちがいない。

ギャラリー通いをする習慣がないのでこの絵を所蔵する‘ギャルリーためなが’がどこにあり、どのくらいの位置にあるギャラリーかは見当がつかないが、この回顧展にこれと同じくらい大きな絵がもう1点出品していたので、ビュフェのコレクションでは名が知れているのだろう。そのとき、場所をネットで探そうと思ったがいまだにつかめてない。

アレキサンダー・カルダー(1898~1976)の代名詞である‘モビール’を昨年、ワシントンのナショナルギャラリーやハーシュホーン美で楽しんだ。こういう動く彫刻は誰もが思いつきそうな感じだが、フィラデルフィア生まれのカルダーがはじめて創作した。七夕の短冊のイメージがあるアルミニウムの作り物で従来の重いイメージの彫刻を解き放ち、軽快な動きを形にしてみせた。子どもから大人、老人まで楽しめるアートには普遍的な美がそなわっている。

ネオダダのジャスパージョーンズ(1930~)の初期の主要なモチーフである星条旗と標的、星条旗のほうはいくつかみたが、標的はまだひとつもお目にかかってない。MoMAにある作品は昨年期待していたが、残念ながら展示されてなかった。‘石膏のある標的’をもっていうのはNYのギャラリー、どこにあるのかまったく情報がないが、もしわかったとして出かけたときみれる可能性があるだろうか、NY旅行のオプションにギャラリーめぐりがあるから、そのときのために調べてみたい。

デ・クーニング(1904~1997)の作品は‘女’シリーズしか知らないので、‘ゴダムのニュース’のようなエネルギッシュな筆使いが目に焼き付く抽象度全開の作品も体験してみたい。もうすぐはじまるブリジストン美主催の回顧展でその願いがかなえられそうな気がするのだが、果たして。

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2014.10.03

ズームアップ 名作の響き合い! 1954年

Img_0003     マグリットの‘光の帝国’(ブリュッセル ベルギー王立美)

Img_0002     バルテュスの‘コメルス・サンタンドレ小路’

Img_0001     ムーアの‘リクライニングの形’(ローマ 国立近代美)

Img     ニューマンの‘最初の光’(ヒューストン メニル・コレクション)

マグリット(1898~1967)は‘光の帝国’を全部で22点描いている。これはブリュッセルにあるベルギー王立美が所蔵する最初に描かれたもの。2002年Bunakamuraで開催された回顧展にでてきたのは1961年に制作された別ヴァージョンで、現在は王立美に寄託されている。

この作品は一見するとシュールさを感じない。空が昼で、屋敷と前の池は夜の情景、ここには昼と夜が一枚の画面の中に同居しているが、夕暮れ時にはこういう光景に出くわすことがあるから、すっと絵に入っていける。この絵をみるといつも高速道路で早めにライトをつけて走るクルマを思う浮かべる。

4月東京都美でみたバルテュス(1908~2001)の絵の余韻がまだ続いている。日本でバルテュスの回顧展に遭遇することは全然予想してなかったので、美術の本に載っている作品をいくつもみられたことは後々までいい思い出になる。夫人がびっくりするほど美しい日本人というのもバルテュスに関心を抱かせる一因。

満足度200%の展覧会だったが、この絵があればもう最高だったかもしれない。それは‘コメルス・サンタンドレ小路’、なんといってもこれがバルテュスの最高傑作。個人の所蔵なので、本物をみることはまずないだろうが、夢だけはもち続けたい。

日本の美術館でヘンリー・ムーア(1898~1986)の抽象彫刻をみたのはMOA、箱根 彫刻の森美、,国立国際美、大原美、松岡美など11か所。でも、強く印象に残っているのは比較的大きなMOAの家族の彫刻くらい。ほかはほとんどが小さな作品、だからどうしてもムーアをみた!という気にならない。

これまでムーアを全身で感じたのは1点だけ、ローマにある国立近代美でお目にかかった‘リクライニングの形’、横が2m10㎝ある大作なのでムーアの特徴である穴の開いた生命感あふれる造形を夢中になってみた。これから訪問する海外の美術館で楽しみにしているのはイサム・ノグチとムーアの彫刻。新たな刺激に出会いたい。

ヒューストンのメニル・コレクションは現代アートの作品が相当数ある感じ。マグリットやエルンスト、ウォーホル、そして抽象表現主義のニューマン、4年前川村記念美でニューマン(1905~1970)に回顧展があり、‘最初の光’がやって来た。黒の色面と両サイドを縁どる薄緑のマッチングが見事に決まっている。黒と薄緑の相性がとてもよく深遠で上品な香りを漂わせている。

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2014.10.02

出光美の‘宗像大社 国宝展’!

Img     ‘内行八花文鏡’(古墳時代・4~5世紀)

Img_0003     ‘奈良三彩小壺’(奈良時代・8世紀)

Img_0002     ‘金製指輪’(朝鮮新羅時代・5~6世紀)

Img_0001     ‘金銅製龍頭’(東魏時代・6世紀)

博多港と対馬の間に広がる玄界灘、その真ん中あたりに浮かぶ沖ノ島は古来から国家祭祀が行われる特別な神の島であり、そこから多くのお宝が出土していることは前々から知っている。そして展覧会にもその一部が披露された。例えば、昨年あった‘国宝 大神社展’(東博)や2010年の‘大遣唐使展’(奈良博)。

このため、現在出光で開催中の‘宗像大社 国宝展’(8/16~10/13)に出かけるかどうかちょっと迷った。でも国宝展と名がつけばやはり見逃すわけにはいかない。そして、こういう展覧会は古代の日本のことを知る貴重な機会、図録が手に入れば情報がふえ興味が増していく。

ここにあげた鏡、奈良三彩、金の指輪、龍頭は鏡を除いて上述の二つの展覧会で出品された。鏡は全部で13点、このうち4点は昨年みたが‘内行八花文’は初見、その文様に惹きこまれた。コンパスや定規を使って引いたような弧や円は古の工人の緻密でバランスのとれた造形感覚を見事に表している。

奈良三彩の小さな壺も心を揺すぶる。MYカラーが緑&黄色なのでこういう緑が中心の色付けには思い入れが強い。7点並んでいたのでご機嫌だった。また隣にあった唐三彩長頸瓶の破片も鮮やかな緑に思わず足がとまった。

古代遺跡のなかで金製のものが現れると目がカッと開く。指輪も龍の頭も昨年お目にかかったが、再度じっくりみた。金は錆びることがないから、長い時の流れを経た今でも神秘的な輝きをみせる。金の指輪をはめてみたくなった。

予定通り図録をゲットしたから、いつか時間をつくりじっくり読むことにした。

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2014.10.01

ロイヤルズ ワイルドカードゲームに勝ち地区シリーズ進出!

Img_0001    9回裏ライトへ同点となる犠打を放った青木

Img     カンザスシィーにあるネルソン・アトキンス美・新館

今日、ロイヤルズとアスレチックスとのあいだで行われたワイルドカードゲームは本当におもしろかった。この試合、まさに筋書きのないドラマ、カンザスシティーの本拠地で戦うロイヤルズを応援していたが、途中4点も差をつけられたので勝利するのは100%無理とガックリしていたら、野球は何がおこるかわからない。最後に笑ったのはロイヤルズだった。

初回先発のエース、シールズはアスレチックスの4番モスにコチーンと2ランホームランを打たれ、嫌なムード。だが1回と3回に点を入れ3-2と逆転。シールズの調子が上がってきたから、ロイヤルズがこのまま勝利にむかってすすむと思われた。ところが、6回の投手継投が裏目、またもやモスに3ランを許しこの回一気に5点とられた。これで4点差、この時点でロイヤルズの勝ちはあきらめた。どうみても流れはアスレチックス。

でも、ロイヤルズの選手たちはあきらめてなかった。8回には盗塁をからめて3点をもぎとり、1点差につめよる。そして、9回裏一死後ランナーを3塁において今日ヒットがでてなかった青木がライトの大きな犠牲フライを放ち、土壇場で7-7の同点にした。青木がいい仕事をしてくれたので再び全力応援モードにスイッチがはいる。

こうなるとゲームの流れはロイヤルズのほうにきたと誰しも思う。延長に入り10回、11回と先頭バッターがヒットで塁にでたから、もうサヨナラ勝ちが頭にちらつく。だが、野球は簡単にはいかない。点がとれず逆に12回表にアスレチックスに1点入れられてしまった。

その裏先頭打者の3番の好打者ケーンがアウトになると、敗戦を覚悟した。ところが、またロイヤルズの反撃がはじまった。4番のホズマーがレフトに3塁打、このあと内野安打がでて同点に追いつく。すごい粘り、そして2アウト一塁、下位打線だからこの回は同点どまりの雰囲気。でも、アスレチックスの捕手がランナーの2盗をうまく外したのに捕球ミス。これでサヨナラの可能性がでてきた。

打席は7番のキャッチャーのペレス、打撃力は弱いからヒットは難しい、だが、多くのファンの期待に応えて三塁横を抜けていく見事なバッティング、これで2塁からランナーがホームにかえてきた。まさかのサヨナラ逆転勝ち! これだから野球はやめられない。

ロイヤルズはこれでエンゼルスと地区シリーズ(5戦)を戦うことになった。青木のバットからヒットが量産されることを期待したい。

カンザスシティーにあるネルソン・アトキンス美は絵画など質の高い日本美術を所蔵することで知られている。画像は2007年に完成した現代アートの作品を展示する新館、いつか訪問してみたい。

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