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2014.09.01

ズームアップ 名画の響き合い! 1942年

Img_0002     ホッパーの‘夜ふかしをする人たち’(シカゴ美)

Img     デルヴォーの‘人魚の村’(シカゴ美)

Img_0003     ポロックの‘月女’(NY グッゲンハイム美)

Img_0001     タンギーの‘岩の窓のある宮殿’(パリ ポンピドー)

2008年アメリカで美術館巡りの旅を楽しんだとき、飛び上がるほど嬉しい展覧会に出くわした。シカゴ美で開催されていたホッパー(1882~1967)の回顧展。入館するまで情報はまったくなし。だから、突然目の前に宝の山が現れた感じだった。

その宝のなかで強力な磁力を発していたのが代表作の‘夜ふかしをする人たち’、大都会の孤独が見事に描かれている。ここで登場する人物は4人、店の主人と客が3人。感心するのがその人物たちの計算されつくした位置関係。この絵と遭遇したことは一生の思い出。

シカゴ美には名画がたくさんあることは知っていたが、じっさい館内をまわってみると、ここにもあそこにも心を奪われる作品が展示されていた。必見リストに載せていた古典画、印象派、現近代画、アメリカ絵画はかなり高いヒット率でみることができたが、残念なことに一部姿を見せてくれないものがあった。

そのひとつがデルヴォー(1897~1994)の‘人魚の村’、通りを挟んで同じような顔をした女性たちが適当な間隔でおかれた椅子に座っている。ここは人魚が住む海辺に村。普段は海のなかにいる人魚も陸にあがると服を着た女の姿に変身。この村に男たちはいるのだろうか?

ポロック(1912~1956)が30歳のとき制作した‘月女’はピカソやミロの影響が強くみられる。女の背骨が黒の太い線で描かれ、黒い部分には横と正面向きの顔を合体させ、目玉はミロの絵に登場する目に似せている。使われている色は黒と背景の赤と緑、そして少しばかりの黄色と薄青。黒を引き立てる赤の色面が目に焼きつく。

パリがドイツ軍の侵攻で騒々しくなるといち早くアメリカに渡ったイヴ・タンギー(1900~1955)、アメリカで描いた‘岩の窓のある宮殿’は一目でタンギーとわかる静寂で不思議な世界。氷河にも冷ややかな触感の金属にも思える物体が地面に雑然と配されている。その筆致の精緻なこと、ぬめっとしたスーパーリアリズムの作品をみているよう。

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