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2014.08.01

ズームアップ 名画の響き合い! 1930年

Img_0001     ロベール・ドローネーの‘生きる喜び’(パリ ポンピドー)

Img_0003  ファイニンガーの‘矢のある聖マリア教会、ハレ’(ミュンヘン州近美)     

Img     エッシャーの‘モラノ(カラブリア)’

Img_0002  オキーフの‘ジャック・イン・ザ・プルピットⅢ’(ワシントン国立美)

ロベール・ドローネー(1885~1941)の抽象画に興味を覚えるようになったのはポンピドーとパリ市近美を訪問したのがきっかけ。強く心に刻まれているその画風はちょっと傾いたエッフェル塔と画面に満ち溢れる円盤。

‘生きる喜び’はタイトルにすぐ相槌が打てる明るい抽象画、カンディンスキーの作品に登場する洗練された円に比べればドローネーの円盤はとてもナイーブ。だから、絵の上手い小学生ならこれくらい描けるのではないかとつい思ってしまう。でも、よくみるとこの円盤たちは巧妙に配置されている。

小さい円盤は2色しか使われていないが、大きくなるにつれ模様が凝ったものになっていき、最も大きな円盤は斜めの軌道を移動し画面の外に飛び出していく。円盤がどこを始点にして進んでいくのかいろいろ想像しながらみていると結構楽しい。

ドローネーとも交流のあったライオネル・ファイニンガ―(1871~1956)はNY生まれのドイツ系アメリカ人。キュビスム風の人物画もおもしろいが、それ以上に心をとらえるのが建物を描いた作品。

ガラス製品のカット面とか水晶を連想する‘ハレ’の連作シリーズではこの‘矢のある聖マリア教会’がもっとも出来栄えがいい。ドイツにある教会は古くて硬い感じがするが、その形を水晶の一部ととっ替えたように透明で光のあたるフォルムに再構成し教会のもつ荘厳さを見事に表現している。

エッシャー(1843~1956)の木版画は友人とイタリア半島の最南端にあるカラブリアを旅行したときに描いたもの。村の家々は実際にはこのように円錐形の土地に規則的に建てられてはいないので、この光景はエッシャーの心にある理想郷みたいなもの。でも、こういう村はどこかにありそうな気がするから不思議。

昨年アメリカの美術館巡りをしたとき、感激度のひときわ大きかった作品がいくつかあった。ワシントンのナショナルギャラリーが保有するオキーフ(1887~1986)の‘ジャック・イン・ザ・プルピットⅢ’はそのひとつ。強い緑の葉に目が釘付けになった。オキーフの絵ではこれに最も魅了されている。

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