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2014.08.03

ズームアップ 名画の響き合い! 1932年

Img_0001     クレーの‘パルナッソス山へ’(ベルン美)

Img     ピカソの‘夢’(NY ガンツコレクション)

Img_0003     レンピッカの‘マルジョリ・フェリーの肖像’

Img_0002     ルオーの‘傷ついた道化師’(パリ ポンピドー)

印象派以降の近現代絵画でよく個展の開かれる画家というと、まず筆頭にあげられるのはやはりピカソ、その次はクレー、シャガール、ダリあたりではないだろうか。部屋に積み上がっている展覧会の図録を数えてみるとこの4人のものが圧倒的に多い。

20年くらい前、名古屋にある愛知県美でクレー(1879~1940)の大規模な回顧展があった。この頃めぐりあわせのいいことに名古屋で仕事をしていた。そのときの目玉の作品がベルン美からやって来た‘パルナッソス山へ’、画面に近づくとこの絵が精緻なモザイク画だったので、ピラミッドを連想させる山や赤い円を声を失ってみていた。いつかベルン美を訪問したら、あの感動がよみがえることだろう。

ピカソ(1881~1973)への愛着度は正直言って70%くらい。カラヴァッジョとかモネ、ゴッホに100%惚れているのに対し、ピカソの30%がダメなのは描かれたモチーフが丸くなく直線的で角々したフォルムだから。

好きな作品のなかで最も魅了されているのがマリー・テレーズをモデルにして描いた‘夢’、のびのびとした柔らかい曲線と薄ピンクや黄色にもうどうしようもなく惹かれる。ミューズにこの傑作と遭遇できるようお願いしているのだが、まだそのお告げがない。一生、夢のままで終わるかもしれない。

レンピッカ(1898~1980)の女性肖像画は一度みたら脳裏に強く残る作品が多い。この‘マルジョリ・フェリーの肖像’もその一枚。横向きでポーズをとるこの金髪女性は古い時代のドイツ映画に出てくる女優のイメージ、ほかの肖像画に比べると女性のモダンさが少し控めになっているが、内面の描写にすぐれているので思わず足がとまる。

パリのポンピドーへ行くとき、画集に載っているルオー(1871~1958)のチェックに余念がないが、一度に全部展示されておらず、まだ3点残っている。‘傷ついた道化師’はこれまでみたなかでは一番ぐっときたもの、その理由は大きな絵だから、縦は2mもある。4,5年前日本でもこれくらいの大きさの別ヴァージョンをみたが、これもすごくいい絵だった。

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コメント

クレーの独創性は、色の使い方でも形体の点でも群を抜いていると思います。

誰も思いつきもしないような世界を現出させてみるというのは、やはり天才としか言いようがないのではないでしょうか。

天才というにとどまらず、宇宙人?とすら思えてしまう、まったく常識を超越した発想。私が同じように感嘆する芸術家は、ほかにはミロやガウディでしょうか。

投稿: ケンスケ | 2014.08.04 21:43

to ケンスケさん
クレーはアイデアの引き出しが多いですね。
色の輝きが大きな魅力ですが、造形的にも幾何
学的な構成もすっきりしているし、子供が描く
ようなナイーブな魚も登場します。

ミロとも共通するように画面は楽しさに満ち満ち
ているのがいいですね。

投稿: いづつや | 2014.08.05 00:03

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