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2014.07.20

ズームアップ 名画の響き合い! 1922年

Img_0002     キスリングの‘オランダ娘’(大阪市立近美準備室)

Img     藤田嗣治の‘ジュイ布のある裸婦’(パリ市立近美)

Img_0003     ミロの‘農園’(ワシントンナショナルギャラリー)

Img_0001     クレーの‘ゼネツィオ’(バーゼル美)

芸術家がどんな道を歩み生涯にどれほどの作品を残したかを知るには二つの方法がある。ひとつは本屋に行き美術本を手に入れること。もうひとつはその作家の作品を集めた回顧展を体験する。

キスリング(1891~1953)の場合、本屋に足を運んでもモノグラフはみつからない。例えばTASCHENの美術家シリーズのなかに残念ながらキスリングは入ってない。だから、このポーランド生まれのユダヤ人画家は長いことその画業をトータルでつかむことができなかった。

それを解消してくれたのが7年前横浜のそごうで開かれた‘キスリング展’、ここでジュネーブにあるプティパレ美の所蔵する質の高いコレクションがどどっと展示された。それまでキスリングといえば裸婦や肖像のイメージしかなかったが、ほかにも静物や風景も描いており幅広い画題を手掛けた画家であることがわかった。

‘オランダ娘’は魅了された作品の一枚、息を吞んでながめていたのは若い娘のつるつるした顔や腕、無表情で人形みたいな感じだが、これほど色彩と質感が豊かだとつい見入ってしまう。また、猫のような目が忘れられない。この絵を所有しているのは大阪市、いまだに近代美術館はできないが、何年か先に美術館がオープンしたら‘オランダ娘’も自慢の作品として多くの美術ファンの関心を集めることだろう。

藤田嗣治(1866~1968)の代表作、‘ジュイ布のある裸婦’はかなり前に訪れたパリ市立近美でお目にかかった。このモデルがキキであることは知っていたが、描かれた女性は西洋人にはみえず日本人のイメージ。嗣治は乳白色の肌を描くことにエネルギーを集中させていたからキキのリアルな姿はどうでもよかったのだろう。

はじめてワシントンのナショナルギャラリーへ行ったときは好みの画家は今ほど多くなった。だから、記憶に残っている作品はすぐでてくる。そのひとつがミロ(1893~1983)の若いときの作品‘農園’、この絵を買ったのはヘミングウエイ、ミロは大好きな画家であり、しっかりインプットされているミロとヘミングウエイの交流話を思い浮かべながらみていた。

クレー(1879~1940)の‘ゼネツィオ(野菊)’は美術本でのつきあいは長いが本物にはまだ縁がない。バーゼル美めぐりをいつか実現させようと思っているが、そのとき用意する必見作品リストにこの絵はもちろん◎付きで入っている。

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コメント

ミロの『農園』は、直線と蛇行する曲線の組み合わせが後の抽象的作風を暗示していますね。

主に上半分が青、下半分が黄褐色で塗られた画面は見ていて心地よく、この点でも後のミロ作品の色のハーモニーを先駆けしているようです。

右上の月もなんともいいですね!

投稿: ケンスケ | 2014.07.27 20:58

to ケンスケさん
昔からミロが大好きなんです。この‘農園’はお気
に入りの一枚でして、はじめてワシントンのナショ
ナルギャラリーでみたときは興奮気味にながめてい
ました。

一見すると子どもの描く平板な絵と変わらないですが
、家や木々、そして人物や犬などの配置はうまく計算
されてますね。だから、じっとみていると結構画面が
動きます。月の位置もここしかないという感じですね。

投稿: いづつや | 2014.07.27 22:54

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