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2014.06.15

ズームアップ 名画の響き合い! 1912年

Img_0003     ルドンの‘長首の壺の草花’(パリ オルセー美)

Img_0001     フォーゲラーの‘夢Ⅱ’(ニュルンベルク ゲルマン国立美)

Img バッラの‘犬のダイナミズム’(バッファロー オルブライト=ノックス美)

Img_0002     セヴェリーノの‘バル・タバランの象形文字’(NY MoMA)

フランス象徴派の画家 ルドン(1840~1916)の作風は画業の前半と後半ではガラッと変わる。そのドラスチックな変わりようはおおげさにいうと西洋絵画の7不思議のひとつといっていい。結婚を機にルドンのアトリエからは静かでちょっと不気味な‘黒’の世界を描いた作品は姿を消し、かわって色彩が輝く花の絵や神話から題材をとった幻想的な作品が次から次と生み出されていく。

花の絵はこれまでオルセー、ボストン、メトロポリタン、そして国内の岐阜美やひろしま美などでお目にかかったが、一番のお気に入りはオルセーでみた‘長首の壺の草花’、赤や黄色の花びらが鮮やかに輝いており、パステルの魅力が存分にでている。

花に囲まれた人物を描いた作品ですぐ思い浮かぶのはクリムトの‘接吻’とホドラー、そしてフォーゲラー(1872~1942)の‘夢Ⅱ’、美しい女性を横向きに座らせてメルヘンチックに描いたこの‘夢Ⅱ’はまだ本物はみていない。そもそもドイツ人のフォーゲラーが描いた作品をこれまで体験したことがない。見忘れたかもしれないと思いドイツの美術館関連の展覧会を静かに記憶をたどってみてもやはり1点もでてこない。

フォーゲラーがどういう画家人生を送ったかは以前みたTVの美術番組から少しだけわかっているが、作品との縁はさっぱりない。Bunkamuraあたりがフォーゲラーに光をあててくれたら本物にあう機会が生まれるのだが、果たして。

未来派のバッラ(1871~1958)やボッチョーニ、そしてセヴェリーノはイタリア本国以外ではアメリカの美術館が多く所蔵している。そのひとつがバッファローにあるオルブライト=ノックス美がコレクションしている‘鎖につながれた犬のダイナミズム’、黒い犬は高速度撮影で写した写真をみるように足や尾っぽが何本も描かれており、まさに運動表現そのもの。未来派には不思議な魅力がある。

セヴェリーノ(1883~1966)の‘バル・タバランのダイナミックな象形文字’は長いこと追っかけ画リストに入っていたが、昨年ようやく対面することができた。密度の濃い作品でキュビスムをベースにして舞踏会の様子が複雑に重ね合わされて描かれている。ふとメリーゴーランドをみるような感覚になった。そして、ところどころに‘POLKA’などの文字がみえる、これはピカソが展開した総合キュビスムの影響。

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