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2014.03.25

ズームアップ 名画の響き合い! 1885年

Img_0003_2   ゴッホの‘じゃがいもを食べる人たち’(アムステルダム ゴッホ美)

Img_0002_2     ルドンの‘沼の花、悲しい人間の顔’(岐阜県美)

Img_0008_2     ホーマーの‘にしん漁’(シカゴ美)

Img_0005_2     スーラの‘グランカンのオック岬’(ロンドン テートモダン)

人気の高いゴッホの展覧会は昨年国立新美であったから、今年はお休み。でも、数年後にはまたどこかのコレクションが披露されるにちがいない。来年のはじめ三菱一号館美でワシントンナショナルギャラリーが所有する印象派作品に焦点をあてた展覧会が行われる。一番早いところではここでゴッホがみれそう。

ゴッホ(1853~1890)をみるのはクラシックのモーツァルトの名曲を聴くようなもの。何度みてもいい気持になるのは絵の魅力がとびぬけて高いから。初期の農民たちを描いたものにもいいのがある。最も魅かれるのは‘じゃがいもを食べる人たち’、この絵の別ヴァージョンがクレラー=ミュラー美にあるが、二つを比べるとやはりゴッホ美にあるもののほうがいい。

人物が何人も描かれる場合、視線は最初は全員をみるが、次はどうしても印象深い顔をした人物をみている時間が長くなる。この食卓を囲んでいる5人では左から2番目の大きな目をした女性。ゴッホもそれを意識してランプの光がこの女性を強く浮かび上がらせるように描いている。

6,7年前、岐阜県美の所蔵するルドン(1840~1916)のリトグラフ作品がBunkamuraで多数公開された。そこはちょっと不安になる暗闇の世界、怪しげな一つ目小僧や眼球の気球などが登場し小さい頃サーカスの隣にあった見世物小屋に入ったような気がした。

でも、全部が全部怪奇モードにつつまれているわけではなく、ユーモラスなクモがいたり、ふっとみつめてしまう‘沼の花、悲しげな人間の顔’もあった。これはダブルイメージ、シュルレアリスムの画家たちだけがこの手法で特殊なイメージを表出したのではない。こういうアーチストでなくてもふと空想をめぐらせる表現はなら絵の中にすっと入っていける。

アメリカの美術館をまわっていると当たり前のことだが、アメリカの画家が残した名画に多く会う。ホーマー(1836~1910)は2008年シカゴ美で遭遇した‘にしん漁’で関心が一気に高まった画家、海の絵がとくにすばらしく、‘にしん漁’も傑作の一枚。じっとみていると海面の揺れに体がシンクロして船酔いする感じ。

スーラ(1859~1891)の風景画はどの絵も静謐な画面が特徴だが、この‘グランカンのオック岬’は例外的に風の音、鳥のさえずり、そして波のさざなみが聞こえてくる。この絵はどういわけかナショナルギャラリーでみた。中央の蟹の爪のような形をした岩の迫力に圧倒されたことを今でもしっかり覚えている。

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